進学大学院進学にかかる学費(読了時間:2分32秒)

これから将来の進路を決める人のなかには「研究者になりたい」「技術開発の仕事がしたい」と考えている人もいるでしょう。こうした専門的な仕事をするには、大学院で学ばなければならないこともあります。 大学院は、2年から5年という長い期間学ぶため、相応の費用がかかります。  高校生にとっては少し先のことですが、大学院で学ぶことと、学費のことを考えてみましょう。

大学院で学ぶと、どんな職業に就けるの?

大学や研究所の研究者のように、大学院で学ぶことがほぼ必須とされている仕事もあります。

また、そのような職業に就かない場合でも、大学院へ進んで専門的な知識や技能を身につけることで、仕事の可能性を広げることができます。

たとえば、学校で児童・生徒から心の悩みを聞くスクールカウンセラーは、「臨床心理士」という資格が実質的に必要です。

この資格は、大学院で心理学などを学んで、修士号の学位を取らなければなりません。

また、一般企業では、新しい商品や技術を研究・開発する部署で、大学院を卒業した人が専門的な知識や技術を活かして活躍しています。

職種によっては、大学ではなく大学院の修士課程を卒業した人だけを採用することもあります。

また、大学院で経営学を学ぶ人のなかには、ビジネスマンとして活躍するだけでなく、経営コンサルタントとしてビジネスのアドバイスをしたり、自分で会社を作って起業したりする人もいます。

大学院への進学を希望する場合には、学んだことをどのように自分の将来や、世の中の役に立てたいのかについて考えることが大切です。

大学院の修士と博士課程、専門職大学院の違い

大学院は、高度な知識や技術を身につけ、社会に役立つ人を育てる役割を担っています。

一般的な学部で4年間学んだ後に大学院へ進学する場合、修士課程(博士課程前期)と博士課程(前期+後期)があり、一般に修士は2年、博士は5年です。

また、特定の職業と関わりの深い、ビジネス・会計・教職・法科などの「専門職大学院」というものもあります。

それぞれ、修士課程は高度な仕事をこなせる職業人、博士課程は研究能力を備えた人、そして専門職大学院は特定の職業で、高度で専門的な知識と能力を持った人を育てるという目的があります。

大学院への進学は、4年制大学や高等専門学校の専攻科以外に、4年制の専門学校などでも入学資格が得られるところがあります。

国公立と私立、学ぶ年数でも大きく違う学費

国立の大学院は、学費について「標準額」というものが定められているため、どこでも大きな違いはありません。

具体的には、標準額を踏まえつつ、各国立大学法人が一定の範囲内で自由に設定してよいことになっており、平成22年の調査では、検定料が30,000円、入学料は282,000円、授業料は535,800円となっています。

公立も、その地域内の学生なら入学金が安くなるしくみがありますが、授業料は国立とあまり変わりません。

最も授業料が高額になるのが、私立の専門職大学院です。

修了年限は2年、法科大学院は3年です。社会人を対象にした1年コースを設けているところもあります。

2年間の学費を比べてみると、私立専門職大学院は、国立の2倍以上かかります。

また、一般的な私立の大学院の場合、同じ大学の学部卒業者であれば入学金がかからないのに対し、他校の学部卒業者の場合は10万円~20万円程度の入学金が必要になるケースが多いです。

文・理系別では、理系の方が一般に授業料が高く、実験実習費も5万円~10万円程度プラスされます。

ある総合私立大学の大学院の場合、文系前期課程(2年)で、約137万円、理系前期課程(2年)で、約205万円となります。

博士課程は5年間で、国公立は約300万円、私立は約400万円必要です。

大学4年間の上に、大学院までの学費が加わると負担が重いため、奨学金や教育ローンを利用する人も増えてきます。

これから、社会は技術の高度化や、国際化がますます進むでしょう。仕事に就いてからも、勉強は常に必要となります。 昼間部だけでなく、仕事をしながら夜間部やインターネットを利用した通信制の大学院で学び、修士号を取る人もいます。