税関職員になるにはどんな大学・学部に行けばいい?
特定の大学や学部にこだわる必要はありませんが、税関職員を目指すときは、着実に基礎学力を高め、語学力アップを目指すことが大事です。
この記事では、税関職員になるための学歴や専攻について解説します。
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税関職員「総合職」になるための大学・学部
税関職員にはいくつかの採用区分がありますが、ここでは「総合職」を目指す人が、どのような大学・学部に進めばいいのかを説明します。
必要な学歴は大卒以上
税関職員には「総合職」と「一般職」の2つの職種がありますが、ここではまず「総合職」について説明します。
税関職員は国家公務員として採用されるため、国家公務員の採用試験に合格する必要があります。
春と秋を合計した2022年度総合職試験全体の合格者数は2,137人、倍率は8.6倍でした。
また女性の合格者数は662人、合格者全体に占める割合は31.0%です。
この試験は大学卒業以上の学歴が必要とされ、筆記試験や面接などが行われ、総合的な人間性が評価されます。
ただし、総合職の採用は非常に競争が激しく、採用人数は限られており、難関試験とされています。
具体的な採用人数は年度によって異なりますが、税関職員総合職の場合、将来の幹部候補としての採用がなされ、例年7名前後の人数が採用されることが一般的です。
総合職の採用試験は、東京大学や京都大学などの有名国立大学の優秀な学生が多数応募する中で行われるため、競争が激しいです。
とくに難関大学出身者の合格者が多い傾向がありますが、特定の学部で学ぶ必要はなく、さまざまな分野から優秀な人材が採用されています。
試験内容は幅広い
税関職員の試験科目は、「試験の区分」がありさまざまなカテゴリーから選ぶことができるため、文系や理系にかかわらず挑戦が可能です。
文系の区分には「行政」「法律」「経済」があり、理系の区分には「農業科学・水産」「科学・生物・薬学」などがあります。
ただし、試験科目を詳しく見ると、「行政」の区分では政治学、法学、経済学などに偏りがあるため、法学部や経済学部の学生はやや有利かもしれません。
ただし、採用時の試験区分に関わらず、採用後の仕事内容には違いはありません。
自分の得意分野を生かして挑戦することが大切です。
なお、令和5年度の総合職採用では、7名(うち女性3名)の内訳は、以下のようになっています。
- 法律:2
- 経済:2
- 政治・国際:2
- 化学・生物・薬学:1
また、配属先によっては学生時代の専門分野を生かせる機会もありますが、税関職員としての活躍の場は平等です。
文系も理系も、それぞれの強みを生かして税関の仕事に挑戦できることを覚えておきましょう。
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税関職員「一般職」になるための大学・学部
次は税関職員の「一般職」について紹介します。
一般職は、現場のエキスパートを目指す人を対象とする職種です。
一般職試験には複数の区分が存在し、具体的にはspan class="marker">「大卒程度」と「高卒程度」の2つがあります。
前者は4年制大学、短大、高専卒が対象であり、後者は高卒または中等教育学校卒の人が受験可能です。
大卒程度を目指す場合、特定の大学の指定はありません。
しかしながら、国家公務員としての安定した地位を得られることから税関職員の魅力は高く、多くの人から人気を集めています。
そのため学歴にとらわれず、熱心に勉強することが重要です。
学部についても、とくに制約はありません。
試験の区分では「行政」「電気・電子・情報」「機械」など、理系・文系を問わず得意な分野を選択してチャレンジできます。
ただし、過去の採用実績を見ると、行政区分の採用が圧倒的に多い傾向があります。
たとえば、令和5度の採用では総数171名の内行政区分が121人に対し、その他の理系分野の採用は50人でした。
行政区分での採用が主流となっていることを覚えておくとよいでしょう。
行政区分を狙うのであれば、法学・経済学から多く出題される傾向にあるため、法学部や経済学部に行くと有利になるでしょう。
税関職員になるために有利な資格
税関職員になるために特別な資格は必要ありませんが、持っているとアピールになるのが語学の資格です。
税関職員は総合職や一般職に関わらず、国の玄関口である空港や港で業務を行うため、海外からのお客さまとも多く接することになります。
そのため、最低でも世界的に広く通用する言語である英語の語学力は必須です。
学生時代からしっかりと英語を学び、例えば「TOEIC」や「TOEFL」の試験で高得点を目指したり、「英検」や「国連英検」の検定に合格するなど、努力しておくことがおすすめです。
語学力を磨くことで、税関職員として国際的な業務を円滑にこなすことができます。
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「税関職員になるにはどんな大学・学部に行けばいい?」まとめ
税関職員になるための試験には「大卒程度」と「高卒程度」の2つの区分があり、文系理系問わずに受験することができます。
ただし、国立大学出身者等の優秀な学生が多く集まりやすい傾向があります。
税関職員を目指す場合は、将来のキャリアを考えて学業に真剣に取り組み、語学系の資格をとるなど努力を重ねることが重要です。