トレーダーとディーラーの違い
トレーダーとディーラーの仕事内容の違い
ディーラーとトレーダーはよく似た職種で、企業によっては業務内容があいまいになるところもあります。
ただし、一般的にはトレーダーが自分の意思で売買をしないのに対して、ディーラーは自分のタイミングで売買をすることにより、その売買で利益を求めることもあるのです。
たとえば、お客さまから100円で株を買いたいという依頼があった時に、その時点での株価は100円ですが、もう少し時間が経てばもっと価格は下がると予想します。
この場合、市場から資金調達をしてすぐに株を100円で購入して、お客さまのお金で95円になった時に株を購入すれば、利益を生み出すことができるのです。
このように、ディーラーは自分の考えで取引をできることもあり、この点が売買の仲介役のトレーダーとは異なります。
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トレーダーとディーラーのなる方法・資格の違い
トレーダーもディーラーも金融機関で働くことになりますが、ほとんどの金融機関では新卒の段階でトレーダーコース、ディーラーコースなどに分かれて採用するのではなく、総合職として採用した人材の中から適性を見て人事を決めることが多いです。
たとえば、証券会社に入社して、最初はリテール営業をしていた人が、情報収集力や相場の読み方、営業力が優れていると判断された場合、トレーダーやディーラーとしてのポジションを打診されることが多いです。
多くの人が憧れる職種ではありますが、どちらも金融に対する高い知識や適性が求められるため、なるのは非常に難しいですし、一度なれたとしても実績が残すことができなければ配置転換されてしまう可能性もあります。
トレーダーとディーラーの資格・必要なスキルの違い
どちらの職業も金融機関で働くという意味で「証券外務員」資格が必要になりますが、その他に必ず取るべき資格というものはありません。
金融知識を深く知るという意味では「証券アナリスト」資格などがあれば有利ですが、学生時代に取る必要はなく、実務経験を積みながら勉強すれば大丈夫です。
また、どちらも株価の動を追う仕事のため、各企業の財務諸表を読めるように、「簿記」の資格は取ったほうがよいといえます。
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トレーダーとディーラーの学校・学費の違い
トレーダーやディーラーは金融機関の総合職として働くことが多いですが、その場合、大学卒業が条件となるので、これらの職業を望むのであれば大学に通う必要があります。
また、一般的にこれらの職業を希望する人は高学歴であることが多いので、なるべくレベルの高い大学を目指したほうがよいでしょう。
外国株や為替などを取り扱う場合は英語も必要になり、実際に英語力を求められることもあるので、余裕があれば海外留学をして英語の知識を身につけることをおすすめします。
トレーダーとディーラーの給料・待遇の違い
トレーダーやディーラーは、一般的なサラリーマンと比べると高収入であることが多いですが、実績や景気に左右される点では注意が必要です。
とくに不景気で株などの値動きが少なくなれば、それだけ利益を取れる幅も少なくなるので、還元される給料も少なくなります。
また、上記の通り、ディーラーは自分で考えて利益を取れるということで、会社にとって大きな利益をもたらすことができれば、トレーダーよりも給料水準は良くなります。
トレーダーとディーラーはどっちがおすすめ?
トレーダーは、機関投資家などのお客さまが、上手く利益を取れるように的確なアドバイスをして、自分の証券会社で売買をしてもらうためのいわば営業のような仕事です。
一方、ディーラーはトレーダーと同じような役割を果たしながら、自分で考えて金融市場上で取引を行います。
お客さまの取引のサポートに徹したい場合はトレーダーを選び、お客さまのサポートもしながら自分の考えで利益を取り会社に貢献したいという場合はディーラーを選ぶとよいのではないでしょうか。