探偵の仕事は危険? 調査方法や持ち物は?
本記事では、探偵の仕事におけるリスクや調査方法、持ち物を紹介します。
探偵の仕事は危険?
社会の「裏」を見る依頼もある
現在、探偵社に舞い込む依頼内容の7割程度は「浮気調査」だといわれています。
そのため、映画やミステリー小説のように、事件の全面に立って探偵が殺人犯を追うことはほぼありません。
しかしながら、暴力団・闇金融・過激派団体など、社会の陰に潜んでいる人たちにあえてアプローチしなくてはらないケースはあります。
探偵は、警察と違って逮捕権もなければ、武器の所持も認められていないため、命の危機にさらされる現場にはまず行きません。
しかし、日常生活では見ない場面に遭遇したり、社会の裏の部分にも触れたりする可能性はあります。
危険のリスクを減らすために
探偵は、警察が介入できない民事事件に対応し、依頼人の要望に応えるべくさまざまな状況証拠を集めます。
尾行や張り込み活動をするなかで、万が一ターゲットが刑事事件に巻き込まれることがあれば、依頼人の了解を受けて警察に知らせることもあります。
探偵は常に危険にさらされる仕事ではありませんが、一般の人々からすれば特殊な存在であることも事実です。
探偵として働くならば、探偵学校や探偵社での現場経験を通じて、「どこからが危険」「こういうケースではどのように行動すべき」といった探偵の知識やノウハウを身につけることが大切です。
なお、健全な運営をしている探偵社であれば、はじめから危険だとわかる依頼は請け負わないので、リスクを減らすためにも勤務先は吟味しましょう。
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探偵の調査方法やテクニックは?
尾行
尾行調査をする際は、まず調査対象者を確認し、相手に見つからないようにこっそりと後を追い、調査対象者の行動パターンを掴みます。
調査対象者は、必ずしも徒歩で移動するとは限らず、場合によっては自転車やバイク、自動車で移動することもあるため、探偵も適切な車両で尾行します。
車両での尾行は非常に難しく、近づきすぎると気づかれる可能性が高まり、離れすぎると見失ってしまうこともあります。
そのほか、赤信号につかまらないようにしたり、他の車両の影響で調査対象者を見失わないようにしたりするなど、さまざまなことに気を配らなくてはなりません。
調査対象者の性格はさまざまであり、周囲を非常に警戒する人もいれば、あまり気にせずに堂々と行動する人もいるため、単に相手の後ろをついていくばかりでなく、常に状況を察して臨機応変な動きをとる/b>ことが求められます<。
張り込み調査
尾行をしている最中、もし調査対象者が建物の内部や浮気相手の自宅などに入ることがあれば、探偵は出てくるまで張り込みをする必要があります。
張り込み方法は2種類に分けられます。
- 車内で待つ
- 路上で立って待つ
いずれの場合も調査対象者が動いた場合にすぐ確認できる場所にいながら、相手に見つからず怪しまれないようにしなくてはなりません。
また、近隣住民に不審がられないように行動することも大切ですから、周囲の状況を事前に調べたうえで張り込みをすることが多いです。
張り込みは短時間から何時間にも及ぶケースもあるため、他の探偵と連携をとりながら、交代で行うこともあります。
聞き込み調査
尾行や張り込み以外の調査方法として、聞き込みもよく行われます。
調査対象者に関連のある人物などに話しかけてターゲットの情報を引き出すわけですが、聞かれた側も、突然見知らぬ人に話しかけられて、簡単に口を開くことはそうありません。
探偵には、会話の中でほしい情報をうまく誘導し、引き出す工夫が求められます。
場合によっては、話を聞きたい相手のところに足繁く何度も通って信用を得たり、より安心してもらえそうな年代や性別の探偵が出向いたりすることもあります。
そのほか、状況証拠を残すために写真や動画、音声を撮影することもよくありますが、いずれも調査対象者に見つからないように行わなくてはなりません。
探偵の技術・スキル・ノウハウ
調査能力
探偵業務の基本は調査です。
探偵が受ける依頼内容はさまざまですが、解決するためには調査が前提となるものが非常に多いです。
探偵が調査を進めるうえで実際に行う方法として有名なのが、「尾行」と「張り込み」、そして「聞き込み」です。
具体的には、対象者の後を追って行動を把握したり、対象者が現れそうな場所に身を潜めて何時間も待機したり、対象者と関係がありそうな人物から情報を仕入れたりします。
こうして言葉にするのは簡単ですが、これらのスキルやノウハウは、個々が経験に基づいて培う部分が大きく、探偵ごとに独自のやり方があるようです。
現場の状況に素早く対応できること
探偵としてのスキルやノウハウを身につけるには、現場に出ることが一番です。
未経験からスタートする場合、先輩の仕事のやり方を見ながら、自分のものにする必要があります。
探偵は、相談者らの多岐に渡る案件に対応しなくてはならないため、調査業務では、冷静さや判断力、そして頭の回転の速さが求められます。
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探偵の持ち物・仕事道具
デジタルカメラ
現場証拠をおさえるために動画や静止画を撮影することは、探偵にとって日常茶飯事です。
一般の人が使うカメラを持ち歩くこともありますが、案件によっては極小の特殊なカメラを使用することもあります。
ICレコーダー
ターゲットの会話の内容を録音して、状況証拠として残すために使用します。
スマホ・携帯電話
複数の探偵で行動する際に連絡を取り合ったり、会社に状況の報告を入れたりと、あらゆる場面で携帯電話を使用します。
地域によってはつながらない可能性があるため、各社の機器を持参したりトランシーバーを使用したりするケースもあります。
ノートパソコン
デジタルカメラやスマホで撮影した写真を、すぐに取り込んでメールを送るこができます。
充電器
デジタル製品を多く持ち歩いているため、充電器は必須です。
持ち歩く端末が増えれば増えるほど、必然的に充電器の数も多くなります。
単眼鏡
遠くにいるターゲットを拡大して確認したい時に使用します。
双眼鏡では目立ってしまうため、単眼鏡を使うことが多いようです。
下着などの着替え
案件やその場の状況によっては、数日にわたって張り込みを行うこともあります。
そのため、上着だけでなく下着も常に持参しているという探偵が多いです。
変装グッズ
探偵は、目立つことを避けなければならないため、あまり派手な格好はせず、変装といっても普段使用するのは帽子やメガネ、サングラスなど簡易的なものです。
髪の長さやヘアスタイルを変えるためにウイッグをかぶることもあるようです。
そのほか、天候に合わせて傘を持ち歩いたり買い物帰りを装うためにスーパーなどの袋を使ったりすることもあります。
探偵の仕事は危険? 調査方法や持ち物は? のまとめ
社会の裏を垣間見る機会はありますが、探偵自身が殺人犯を追うなどの危険な行動に出ることはほとんどありません。
しかし、調査中のトラブルを回避するためには、探偵学校などで知識やノウハウを身につける必要があるでしょう。
探偵の仕事は基本的には調査です。尾行や張り込み、聞き込みなどを通じてターゲットの調査を行います。
持ち物はデジタルカメラやICレコーダーなど記録を取るためのもののほか、気づかれずに観察するために遠くからターゲットを確認できる短眼鏡や変装グッズなども欠かせません。