歯科技工士のつらいこと・大変なこと・苦労
歯科技工士のつらいこと・大変なこと
どんな仕事にも大変さや苦労はつきものです。
よりよい仕事をしようとするとき、スキルや腕、知識を磨きさらにレベルアップを使用とするときにはさまざまな環境の壁に突き当たったり、悩んでしまうこともあるでしょう。
歯科技工士の職業として真っ先に思い浮かぶ苦労は、なんといっても精密で小さな義歯や技工物を作製したり修復するなかで、ミクロの細かな作業がずっと続くことです。
ちょっとした不注意や手先のブレが患者さんの装着感にマイナスとなって現れてしまいますので、常に集中力をキープすることは想像以上に大変です。
また、ずっと同じ距離の作業をし続けるので目が疲れやすく、また座りっぱなしで腰痛や関節痛の原因になったり、眼精疲労や視力の低下で年齢が上がるとともにピントを合わせるのに苦労をするという歯科技工士もいます。
作業自体は義歯の土台となる材料を削り続ける作業もおおいため、仕事場には常に粉じんがつきまといます。
鼻やのどなどを痛めるおそれもあります。
歯科技工士として働く場合、作業の現場で大変なポイントが多くみられるかもしれません。
20代で正社員への就職・転職
歯科技工士の悩み
仕事自体の苦労とともに気になるのが、給与や福利厚生、労働環境といった待遇面です。
歯科技工士は、仕事のわりに給料がそれほど高くはないうえ、歯科技工所はたくさんあるので競合している技工所との価格競争で値段を安く引き受けることもあるようです。
医療従事者である他の資格や職種と比較して、待遇に恵まれているとは言えない場合もあります。
しかし、努力を続けて高いスキルを身につけた歯科技工士ならば、やった仕事に見合った報酬を得られるように歩合制で働いたり、しっかりとしたボーナスなどの奨励を受けたり、なかには独立開業をして歯科技工所を経営することもできます。
また、職場では一人で黙々と、長時間作業に集中することとなりますので、職場の人間関係のストレスはあまりないぶん、人とのコミュニケーションが好きだという人にはつらい面もあります。
これらが歯科技工士として勤務をしていくなかで、悩みとなることが多いポイントかもしれません。
歯科技工士を辞める理由で多いものは?
歯科技工士は医療従事者であると同時に、ものづくりに携わる職人でもあるといえます。
学んだ知識や蓄えた症例など、経験年数に応じて自らのスキルが上がっていく種類の職種かといえば、そうとも言い切れないのが歯科技工士の面白みや深みであり、また難しいところでしょう。
細かな作業や技術、センスなどが重要になる業務において、自分には向いていないのではないか、と思う場面が増えてくると、続けていくことに自信を失う場合が多いようです。
たとえば、自分の仕上げた被せ物や詰め物、入れ歯などの技工物が思うように患者さんに合わず、何度も調整が戻ってきたり、思うような技工物ができないことが続いたりといったことに直面すると、めげてしまったりモチベーションが途切れてしまったりということに繋がるのかもしれません。
もちろん、職場の人間関係や長時間の労働環境など一般的な理由での転職もありますが、業務の専門性や特殊性からいって、自らに適性がないと判断し、歯科技工所から撤退してしまう人も少なくありません。
ただ、そういった場合でも、積み重ねた知識や専門性を生かし、メーカーや関連する企業、医療業界の別の職種に転職することは可能です。