落語家に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介

落語家に向いている性格・適性

落語家は大勢の観客の前で落語を演じるため、人前に立つ度胸がなければ務まらない仕事です。

多くの人を前にして話をする仕事はさまざまありますが、落語家はおもしろい落語を提供し、お客さまにウケなければなりません。

人々は悲話や感動話には共感しやすいものですが、意図的に人を笑わせるということは、一筋縄ではできません。

さまざまな役を演じるという意味では役者と共通する面もありますが、役者は必ずしも笑いをとる必要がない点では、大きな違いがあります。

落語家は自分の噺(はなし)や表情、身ぶり手ぶりだけで何役もこなし、かつお客さまに楽しんでもらわなくてはならないため、まず自分が人前に出て人を笑わせるという読経が必要です。

また落語は400年にもおよぶ伝統芸能であり独特な業界ですから、そこへ飛び込むということも含めて度胸のある人は落語家に向いているといえるでしょう。

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落語家に必要なスキル・能力

落語家はとにかく根気強く、落語を極める必要があります。

下積み時代に、厳しい修業に耐えかねて途中で辞めてしまうようでは一人前の落語家になることはできません。

また仕事が少なかったり、お客さまにウケなかったり、挫折するような苦しい時期が必ず訪れるといっても過言ではないほど大変な道のりです。

しかし、それで毎回落ち込んでしまうようでは落語家には向いていないのかもしれません。

笑いを提供する落語家が、自分の実生活で笑いを忘れるようでは人気が出るはずもないのです。

生涯落語の研鑽を忘れることなく、一人前になってからも落語全般について根気強く情報収集や勉強をすることが、重要なポイントとなります。

何があってもあきらめずに、とことんひとつのことを追究する性格の人は落語家の適性があるといえるでしょう。

落語家に向いていないのはどんな人?

生涯落語の研鑽に務める必要があることは事実です。

しかし『笑点』などで活躍する春風亭昇太(しゅんぷうてい しょうた)は「真面目に努力する人は落語家には向いていない」と語っています。

これは落語家らしい言葉のあやで、実際には並みはずれた努力が求められることは変わりありません。

ただし、落語家は笑いを提供する仕事ですから、何事も生真面目に取り組んでしまってはウケるはずのものもウケず、伸びない可能性があるというのです。

笑いを起こすためには、落語家自身もお客さまもリラックスしていることが前提です。

真面目な雰囲気や必死さにはどうしても緊張感がただようため、ただただ真面目に取り組むだけではお客さまにリラックスしてもらうことはできません。

けっして不真面目がよいというわけではありませんが、適度に気を抜き、リラックスしている人のほうが落語家に向いているといえるでしょう。

また、落語家も人気商売のため、常識人よりも多少変わり者といわれるくらいのほうが、個性的な落語家として人気を博す可能性は十分にあります。

伝統を重んじる心を持ちながらも、自分の個性や時代の流れを大切にすることも重要なのです。