落語家への弟子入り方法

師匠を決める

落語家を志した場合、実際に落語家として生計を立てることができるようになるまでには非常に長い道のりが待ち受けています。

また、いったん師匠(真打)のもとに弟子入りしたら、別の師匠へと移るのは簡単なことではありません。

生涯の師匠としてついていく人が最初に決まってしまいますので、師匠選びは慎重に行わなければならないのです。

そのため、まずは数多くの落語に触れることが大切です。

実際にさまざまな寄席(よせ/演芸場)に通って、どのような落語が好きなのか、自分の目指す落語家はどの流派に属しているのか、自分なりに落語の研究をしたほうがいいでしょう。

東京であれば「落語協会」「落語芸術協会」「円楽一門会」「落語立川流」、上方(近畿圏)であれば「上方落語協会」の5団体が代表的な落語の協会として知られています。

流派によって定席(じょうせき)としている寄席もあります。

落語の歴史や現状をじゅうぶん把握したうえで弟子入りする師匠を決めましょう。

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ツテをたどる

生涯の師匠となる落語家が決まったら、いよいよ弟子入りを志願します。

しかし、通常の仕事の求人募集のように情報が公開されているわけではありませんし、大々的に弟子を募集する人はいません。

そのためどうにかして落語関係者とつながりをもち、ツテをたどって師匠に弟子入りを志願しなければならないのです。

ただし、一般の人はなかなか落語関係者と知り合う機会がないため、ツテを利用するのは難しいかもしれません。

師匠とコンタクトをとる

しかしツテがないからといってあきらめる必要はありません。

師匠となる落語家の高座(こうざ/舞台)に通いつめ、楽屋の裏口で出待ちをするという方法があります。

また、高座に通い詰めることで、受付や弟子の人に顔を覚えてもらい、どうにか取り次いでもらうという方法をとる人もいます。

非常に勇気が必要ですし、一般のファンにまぎれることになりますから、最初は相手にもされないでしょう。

また、本気度を試すために何度か断り、熱心さや本人の気持ちを試すという師匠もいるようです。

どれほど師匠の落語が好きか、なぜ師匠のもとで落語を学びたいのか、落語家として精進する覚悟がいかに強いかなどを強く訴えてみましょう。

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面接・テスト

弟子入りの志願が受け入れられると、大抵は直接挨拶をする時間が設けられ、面接やテストが行われます。

弟子入りをする際は未成年の場合が多いので、保護者を呼び本人の意思や今後の流れなどを確認します。

既に落語研究会等で落語に親しんでいる場合は、面接までに落語の練習を積み、その場で披露するテストが行われることもあります。

ただし基本的には面接やテストで落とされることはほとんどありませんし、この時点で落語の知識や技量が問われることはありません。

とにかく落語家として生きていく覚悟や熱い思いが問われますので、しっかりと自分の気持ちを話せるようにしておきましょう。