音楽プロデューサーに向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
音楽プロデューサーに向いている性格・適性
音楽が何よりも好き
音楽を仕事にするには、まず大前提として、何よりも音楽が好きだという情熱が大事です。
音楽プロデューサーになるには長い下積み経験を経て、実力が認めれるまで実績を積み重ねる必要があります。
またレコーディングでは何日も缶詰状態になるなど心身ともにハードな仕事ですが、そんなときこそ、その情熱が支えになります。
音楽を作ることに関してなりふり構わず没頭できるような人が音楽プロデューサーには向いています。
新しい情報に敏感
世界の音楽動向を知り、時代のニーズに応えてこそヒット曲は生まれるものです。
常に周りにアンテナを向け、面白いものや感動することをどんどん自分の中に取り入れようとする姿勢が大切です。
新しいことに敏感な人は観察眼も優れ、相手の隠れた魅力を見つけ出せるでしょう。
こうした人は将来のスター候補を見出すことにも長けているはずです。
柔軟性がある
音楽プロデューサーの仕事には、さまざまな工程で多くの人が関わるので、ときには想定外の事態も起こり得ます。
プロジェクトを前に進めていくには、そのような場合も全体像を見ながら臨機応変に対応することが求められます。
また実際にプロデュースをする際に、自分がイメージする方向性とアーティストの要求が食い違うこともあります。
一つのやり方に固執せず、柔軟な対応をすることで、アーティストも納得し、結果的にうまくいくことがあります。
自分の価値観や先入観にとらわれない柔軟性をもっている人は音楽プロデューサーに向いているといえます。
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音楽プロデューサーに必要なスキル・能力
音楽センス
音楽プロデューサーのなかでも実際に音源制作の指揮を執るサウンドプロデューサーは、音楽センスをもっていることが不可欠です。
さまざまな音楽やコード進行を知らなければ絶妙なアレンジはできませんし、細かい音色の変化やリズムのずれなどを敏感に聴き分けられる能力がなければレコーディングで的確に指示を出すことは叶いません。
このような音楽センスを養うには、特定のジャンルにこだわらず、いろいろな音楽を幅広く聴くことが大切です。
好きな曲があれば、その曲のどこが好きなポイントなのかを徹底的に分析をし、自分の中に取り込むことによって、音楽センスが身につきます。
また音楽だけではなく、映画やミュージカル、絵画、陶芸など、さまざまな芸術に触れることで目や耳が養われ、さらにセンスが磨かれます。
コミュニケーション能力
音楽プロデューサーとして音楽制作を円滑に進めるには、アーティストや制作に関わるスタッフとの信頼関係を築くことが重要です。
自分を表現しようとするアーティストは一癖も二癖もあり、制作スタッフもこだわりの強い人が多く見受けられます。
信頼関係を築くためには、相手の意見や思いを尊重しつつ自分の意見をうまく伝えられるコミニュケーション能力が必要です。
また自分の思いを他人に伝え、巻き込んでいく力があれば、それが多くの人脈を作り、アーティストを成功に導くことにつながります。
リーダーシップ
音楽プロデューサーは、アーティストの音楽活動に関わるすべての工程とスタッフを取りまとめる総責任者という立場です。
自ら企画を立て、主体的に行動し、最後まで責任を持ってやり遂げられる人でなければ務まりません。
制作に行き詰まったり迷いが生じたりしたときは、明確なビジョンを掲げ、チームを一つの方向性に向かわせる必要があります。
音楽プロデューサーには、みなの先頭に立ってゴールに導いていくリーダーシップが求められます。
企画・編集力
「プロデューサー」とは、本来「生産(プロデュース)する人」を意味し、新しい価値を創造する人のことを指します。
競争に打ち勝ちヒットを仕掛けるには、さまざまなアイディアを基に、今までにない楽曲や売り出し方を模索する必要があります。
そのためにはアーティストやクリエイターの能力を見極めて、それをどう組み合わせていくかという企画力、編集力が求められます。
たとえば、このアーティストとあの作曲家を組ませるといい化学反応が起きるのではないか、このアーティストをどの場所で歌わせると魅力が伝わるのか、この楽曲をどこに持っていくと効果的に広がるのか、などと構想します。
このように音楽プロデューサーには、さまざまな要素や個々の才能をうまく組み合わせて、新たな価値を創造する力が必要です。
ビジネス感覚
レコード会社は収益を上げなければ、従業員に給料を払えませんし、次回作を制作することもできません。
収益を上げるために音楽プロデューサーは、ただクオリティの高い音源を制作するだけではなく、それをビジネスとして成立させなければいけません。
そのためにはアーティストやクリエイターが生み出した「作品」を、収益を生む「商品」に変えるビジネス感覚やスキルを身に付けることが必要です。
CDの宣伝・流通・販売の仕組みや方法、音楽配信の仕組み、著作権の運用、マーケティング戦略など音楽ビジネスのノウハウをしっかり理解しておくことが大事です。
また資金を集めたり予算を調整したりする金銭管理は音楽プロデューサーの重要な役割です。
世の中の動きを的確につかめる力
音楽プロデューサーは常にヒットを出すことを求められます。
たとえクオリティの高い楽曲を作ったとしても、時代によってその評価は変わります。
大切なのは、時代のニーズに合った楽曲を作ることです。
そのためには、世の中の動きを的確につかみ、リスナーが今何を求めているのかをいち早く嗅ぎとることが必要です。
アーティストの能力を見定め、その音楽が時代にどのように受け入れられるかを冷静に見極める力が不可欠です。
音楽プロデューサーに向いていないのはどんな人?
アーティストや作曲家・作詞家などは、直感やひらめきを基に、楽曲をゼロから創り上げるスペシャリストです。
それに対して音楽プロデューサーは、企画から制作、宣伝、販売とすべての工程に関わるゼネラリストという立場です。
クリエイター的な視点だけではなく、幅広い視野をもって全体をコントロールする総合力が求められます。
専門家として一つのことに集中したい人、特定の分野だけをとことん極めていきたい人には不向きな職業といえます。
ただし近年は、ミュージシャンやクリエイターとしての実績が認められ、さらに幅を広げて音楽プロデューサーとしても活躍している人が多くいます。