アニメの脚本家の仕事内容
アニメの脚本家の仕事内容
アニメ制作は、監督と脚本家が協力してプロット(あらすじ)を考えるところから始まります。
原作がある場合は原作に基づいて脚本を考えますが、長いストーリーの一部を切り取るのか、全体を要約するのかでまったく異なる作品になるため、脚本家の手腕が問われる部分です。
プロデューサーのチェックを受けながらまずはプロットを決め、そこへ具体的なストーリー展開やキャラ設定などを肉付けしていき、脚本(シナリオ)を執筆していきます。
脚本が完成すると、プロデューサーと監督のチェックが入り、細かな書き直しをしていきます。
一度で完成稿になることはめったになく、数回の修正を繰り返しやっと最終的な脚本となるのです。
また毎週放送されるテレビアニメのように話数が多い作品では、プロットの複数話版ともいえるシリーズ全体の流れを決めるための「シリーズ構成」を作った後、脚本を書いていくこともあります。
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アニメ業界・アニメ脚本家の現状
アニメは日本が誇るべきエンターテインメントです。
子どもをターゲットにアニメが制作された時代から大きな進化を遂げ、現代では大人が見ても感動できるストーリーが求められるようになりました。
そんな中、他ジャンルの脚本家やベストセラー作家がアニメの世界に参入するケースが増えてきています。
アニメ映画「名探偵コナン 絶海の探偵(プライベート・アイ)」では、テレビドラマからのスピンオフ映画「相棒シリーズ」でも脚本を手がけている櫻井武晴氏が起用され話題となりました。
一方、俳優や監督がクローズアップされる映画やドラマと異なり、ストーリーやセリフが重視されるアニメ作品に対する評価は、脚本家に集中してしまう傾向にあります。
ドラマ化・映画化された作品を見た原作のファンが「原作と違う」などの酷評を書き込んでネットが炎上するケースも多々あり、アニメ業界では脚本家志望者が減ってきているのが現状です。
より高度なスキルが求められていながらも、志望者不足が深刻なアニメの脚本家で、日本のアニメのクオリティを維持するためにも、アニメの脚本を専門的に描くことができる人が増えることが望まれています。
アニメの脚本家になるには
アニメの脚本家は狭き門
アニメの脚本家になるのは非常に狭き門で、「こうすればなれる」といった道筋はありません。
そのためまずは脚本家を目指して努力をし、アニメに関わることができるチャンスをうかがうのがよいでしょう。
アニメの脚本家になる方法
脚本家としてデビューする方法としては、シナリオコンクールで入賞する方法があります。
作品が認められることで本格的に脚本家として仕事を始めたという人は非常に多いです。
アニメにこだわらずさまざまなコンクールに応募するとよいでしょう。
またアニメの脚本家になりたいのであれば、アニメの制作会社に就職するという方法もあります。
はじめは制作などの下働きからのスタートとなりますが、監督や脚本家に触れる機会もありますし、仕事ぶりや脚本を書く実力があると認められれば、脚本家として仕事ができるチャンスはあります。