警備員の給料・年収
警備会社の規模は多岐にわたり、その数だけ収入のあり方も変わってくるといえます。
本記事では、警備員の平均年収や初任給、収入の上げ方などを紹介します。
警備員の平均年収・給料の統計データ
一般的に、警備員の給料水準は低めです。
警備員の平均的な給与水準で手取りの月収を20万円にするには300時間程度の勤務が必要とされ、これがひとつの勤務時間の目安です。
警備員の平均年収・月収・ボーナス
賃金構造基本統計調査
厚生労働省の令和元年度賃金構造基本統計調査によると、警備員の平均年収は51.6歳で327万円です。
- 平均年齢:51.6歳
- 勤続年数:9.1年
- 労働時間:167時間/月
- 超過労働:25時間/月
- 月額給与:248,600円
- 年間賞与:283,200円
- 平均年収:3,266,400円
男女別で見ると、男性のほうが年収・月収ともに高水準であることがわかります。
このことから、全体として男性の警備員のほうが圧倒的に多く、キャリアを重ねて昇給・昇進する警備員のほとんどが男性であると考えられます。
出典:厚生労働省「令和元年度 賃金構造基本統計調査」
※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。
求人サービス各社の統計データ
職業・出典 | 平均年収 | 年収詳細 |
清掃/警備/守衛 (DODA) |
320万円 | 男性:325万円 |
女性:277万円 | ||
20代: 300万円 | ||
30代 :341万円 | ||
40代 :346万円 | ||
50代〜:318万円 | ||
生涯賃金:1億4360万円 | ||
警備員 (Indeed) |
294万円 | 時給 1,003円 |
日給 1.1万円 | ||
月給 20.9万円 | ||
警備・守衛 (転職会議) |
318万円 | 20代前半:285万円 |
20代後半:325万円 | ||
30代:337万円 | ||
40代以上:324万円 | ||
警備員 (求人ボックス) |
316万円 | 月給26万円 |
統計データをもとに算出すると、警備員の平均年収は285万円から340万円の間と思われます。
一方で、アルバイトや派遣など時給制の場合は決してよいとは言えず、正社員と比べると年収も低いことがわかります。
警備員の手取りの平均月収・年収・ボーナスは
各社の統計データをもとに算出すると、警備員の平均年収は300万円前後と思われます。
厚生労働省の統計調査より、ボーナスが年間でおよそ1ヶ月であることから、月額総支給額は23万円、ボーナスは年間23万円ほど支給されていると考えられます。
東京都で勤務する警備員で、独身の人の場合、交通費などを除外して考えると月の手取り額は20~21万円ほどになると見込まれます。
現在、日本人全体の平均年収が約420万円と言われていることから考えると、一般的な職業よりも給与水準は低めです。
警備員の初任給はどれくらい?
初任給の場合はさらに低く、都内で勤務する場合の基本給は18~19万円、地方の場合は16~18万円ほどと見込まれます。
夜勤をする場合はこのほかに夜勤手当が支給されます。
令和元年 警備員の年収(年齢別 ※男性のみ)
警備員の年収は、年齢とあまり関係性がなく、どの年代においても300〜400万円ほどです。
平均年収は329万円です。
令和元年 警備員の年収(規模別 ※男性のみ)
10人〜99人規模の事業所に勤める警備員の年収は250万円、100〜999人規模は305万円、1,000人以上規模は388万円で、勤務先の事業所が大きいほど年収が高い傾向にあります。
なお、10人以上規模平均は327万円です。
※本統計は、調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。
警備員の福利厚生の特徴は?
警備員は警備業法という法律によって雇用条件が守られ、基本的には安定した条件の元で働くことができます。
業務上危険にさらされることもあることから、各種保険をはじめとした福利厚生を整えているところが多く、夜勤や残業代などもきちんと支給されます。
交通警備の場合は、勤務時間よりも早く仕事が終わったとしても日給(月給)は保障されるため、現場によっては時給に換算すると非常に高くなることも少なくありません。
警備員の給料・年収の特徴
雇用形態によって差がある
外見上は同じ警備員であっても、その雇用形態はさまざまです。
- 警備会社と直接契約を雇用契約を交わしている正社員の警備員
- アルバイトの警備員
- 人材派遣会社から派遣されて働いている警備員
正社員として働く警備員の場合は月給制や年俸制が適用され、アルバイトの警備員は時給が適用にされます。
人材派遣の場合は派遣会社との労働条件が適用されます。
年俸制をとりいれているところも
最近では警備会社の多角化により新卒採用も活発になってきています。
新卒採用などキャリア採用の場合は、時給ではなく月給制、または年俸制などを導入する企業が増加しています。
警備員の代表的な企業の年収
会社名 | 平均年収 | 平均年齢 |
セコム株式会社 | 594万円 | 42.8歳 |
綜合警備保障株式会社 | 565万円 | 39.8歳 |
セントラル警備保障株式会社 | 476万円 | 43.1歳 |
出典:2019年現在(各社有価証券報告書より)
セコム株式会社の平均年収
セコム株式会社の平均年収は594万円です。
日本初の警備保障会社であるだけでなく、警備サービス業に関して国内首位を誇っています。
綜合警備保障株式会社の平均年収
綜合警備保障株式会社の平均年収は565万円です。
コーポレートブランド「ALSOK」を展開し、特に金融機関での輸送警備や機械警備をメインとしています。
セントラル警備保障株式会社の平均年収
セントラル警備保障株式会社の平均年収は476万円です。
三井グループの企業の一つで警備サービス業では業界第3位を誇り、大手企業と連携し施設警備を行っています。
警備員が収入を上げるためには?
時給制で働いて収入をアップさせるには、労働時間数を増やさなければなりませんが、それには限界があります。
収入をアップさせる方法として効果的なのは、警備に関する各種資格を取得することです。
それぞれの資格を持っている人でないと担当できない業務があり、現場によっては最低1人は有資格者を配置しなければならないという法律の規定があるため、必然的に有資格者の待遇はよくなります。
警備員の給料・年収のまとめ
統計データをもとに算出すると、警備員の平均年収は300万円前後と思われます。
警備員は警備業法という法律によって雇用条件が守られ、基本的には安定した条件の元で働くことができます。
業務上危険にさらされることもあることから、各種保険をはじめとした福利厚生を整えているところが多く、夜勤や残業代などもきちんと支給されます。
収入をアップさせる方法として効果的なのは、警備に関する各種資格を取得することです。