バスケットボール選手の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「バスケットボール選手」とは

バスケットボール選手の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

男子はBリーグ、女子はWJBLの所属チームとプロ契約を結び、試合に出る。

プロバスケットボール選手とは、男子なら「ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(Bリーグ)」、女子なら「バスケットボール女子日本リーグ機構(WJBL)」に所属するチームと、プロ契約を結ぶ選手のことです。

仕事の基本は、各リーグの公式戦や各種大会に出場することです。

それ以外にも、チーム練習への参加やファンサービスが重要な仕事となります。

年俸(給料)は、前シーズンのチーム成績やその選手の活躍度などによって決まります。

しかし、野球やサッカーに人気面で劣る日本のバスケットボールの場合、年俸(給料)も、野球やサッカーのプロ選手と比べて全体的に低いのが現状です。

「バスケットボール選手」の仕事紹介

バスケットボール選手の仕事内容

バスケットボールのプロ

バスケットボール選手とは、男子なら「ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(Bリーグ)」、女子なら「バスケットボール女子日本リーグ機構(WJBL)」に所属するチームと、プロ契約を結ぶ選手のことをいいます。

各リーグのシーズンは、毎年9月から10月頃に開始し、翌年の3月から4月頃まで行われます。

試合は週末が中心となりますが、平日はチーム練習が行われ、チームのスケジュールに沿って参加します。

シーズンオフはプレーオフ終了後から約1ヵ月間で、この間に契約更改が行われます。

その後5月から6月にかけて自主トレーニングを開始し、7月頃からチーム練習をし、次のシーズンに備えます。

日本代表に選出されると、国際大会にも出場します。

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バスケットボール選手になるには

スカウト・またはトライアウト

プロ選手になるには、まず、学生時代からバスケットボールを続けて高校や大学の大きな大会で活躍することです。

プロチームの目に止まれば、高校、大学を卒業後、プロ契約を結んでもらえる可能性があります。

背の高い選手は目に止まりやすいですが、もちろんそれだけではなくスピードやスキルも重要視されるため、在学中にどれだけよいプレーをできるかが重要です。

また、Bリーグでは入団希望者のための「合同トライアウト」も実施されています。

Bリーグの合同トライアウトは「満30 歳以下の男子であること」という参加条件がありますが(2022年の場合)、日本バスケットボール協会に競技者登録していない選手でも応募可能です。(※満18歳未満の人は保護者の同意が必要)

高校、大学時代に無名の選手でも、そこに参加することでプロ選手への道が開かれています。

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バスケットボール選手の給料・年収

活躍度合いなどをもとに査定され、「年俸制」で支払われる

プロバスケットボール選手の給料の仕組みは、基本的に「年俸制」です。

1年間に支払われる総額を契約によって決め、その年俸を12で割った額が、月ごとに支払われます。

年俸は、契約更改により前年シーズンのその選手の活躍度や人気度、過去の実績、チームの成績などによって決まるため、選手によって大きく差があります。

年俸について正式な金額は公開されていませんが、Bリーグの選手の場合、アメリカのNBA選手、あるいはプロ野球選手などよりは低めの水準といわれています。

とはいえ、実力次第で年俸は大きく跳ね上がるチャンスを掴めるため、これを励みに練習・プレーに打ち込んでいる選手がたくさんいます。

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バスケットボール選手の現状と将来性・今後の見通し

バスケットボールの人気を高める

バスケットボールは、世界的に見るとトップクラスの人気競技です。

日本でも一定の人気がありますが、サッカーや野球に比べると競技人口は少なめです。しかしながら、今後ますます人気が高まることが期待されるスポーツでもあります。

2016年には、男子のプロバスケットボールである「Bリーグ」がスタート。

女子のプロバスケットボールリーグは今のところありませんが、世界的にはプロ化の流れがあり、今後は日本でもバスケットボールがよりメジャーなスポーツとして認知されていくでしょう。

女性の競技人口が比較的多いことも、バスケットボールの特徴です。

プロバスケットボール界が野球やサッカーのように人々に親しまれるよう、さまざまな努力と工夫が求められます。

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バスケットボール選手の就職先・活躍の場

プロバスケットチームに所属する

プロバスケットボール選手と呼ばれる人は、基本的には「トライアウト」と呼ばれるプロテストを受けて合格し、チームに所属する人のことを指します。

こうした選手たちは、基本的には1年ごとに契約が更新されます。

このほか「実業団」に所属する選手もいます。

実業団とは、企業に所属する社員で構成されたチームのことで、企業に所属しながらバスケットボールで成績を上げることが求められます。

バスケットボールで有名な実業団として、男子では「日本無線」「三井住友銀行」「黒田電気大阪」、女子では「丸紅」「鶴屋百貨店」などがあります。

バスケットボール選手の1日

平日はチーム練習、実業団選手は午前は出勤

バスケットボール選手の1日は、試合の日と練習の日で大きく異なります。

練習の日はプロ選手であればチーム練習が3時間程度あり、それ以外の時間は自主トレーニングなどに当てられます。

一方で、実業団チームの選手は午前中は会社に出勤し、午後からチーム練習となります。

試合日のバスケットボール選手の1日

7:30 当日の試合に関するミーティング
12:30 チームの体育館で戦術の確認練習
15:30 夜の試合に備えて軽食
16:00 試合会場へ向かい、試合前の練習
18:00 試合開始
20:00 試合後の取材対応
20:30 試合会場から寮へ戻る

練習日のバスケットボール選手の1日

9:00 午前中は会社で勤務
14:00 昼食後、週末の試合に備えてチーム練習
17:00 ウエートトレーニングなどの個人練習
18:00 ストレッチ、マッサージなどの体のケア
21:00 練習ノートを付ける

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バスケットボール選手のやりがい、楽しさ

実力をつけ勝利に貢献すること

プロのバスケットボール選手としては、まず、自分に与えられた役割を着実にこなすことが大切です。

新人選手の場合、プロに入ってすぐに活躍できる人はほんの一握りです。

練習で体や心を毎日鍛える一方で、トップ選手たちのプレーを盗み吸収することで、少しずつトップ選手たちのプレーについていけるようになります。

チームの中で自分の役割をしっかりと果たすプレーができること、そしてチームの勝利に貢献することが、バスケットボール選手にとって最大の喜びといえます。

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バスケットボール選手のつらいこと、大変なこと

少人数制であるがゆえの苦労

少人数制であるがゆえの苦労

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バスケットボール選手に向いている人・適性

プロ意識をもって努力できる人

バスケットボールをはじめとするプロスポーツの世界は個々の実力が厳しく問われます。

とくにバスケットボールは接触プレーもある激しいスポーツですから、故障やケガも少なくありません。

プロとして長く活躍するためには、「心・技・体」のすべてにおいて努力し続ける根気と向上心が必要です。

バスケットボールの才能や体格に恵まれていることはもちろんですが、それに甘んじることなく、日々コツコツと努力をし続けられる人こそがプロバスケットボール選手にふさわしいでしょう。

また、一部の一流プレイヤーを除いて、日本のバスケットボール選手として大きな収入を得るのは決して簡単なことではありません。

お金どうこうの前に、まず選手として己を磨くこと自体にやりがいを見いだせる人でないと、続けていくのは難しいでしょう。

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バスケットボール選手の雇用形態・働き方

引退後そのまま企業で働く人も

バスケットボール選手は、各クラブチームと契約を結んで選手としての活動を行います。

基本的に1年ごとの契約更新となり、もし実力不足などで契約が打ち切られれば、10代でも現役を引退せざるを得ない一方、30代半ばまで第一線で活躍する人もいます。

現役中に別のチームへ移籍をする人も少なくありません。

また、Bリーグのチームには「特別指定選手」という立場の選手もいます。

特別指定選手は、16歳以上22歳以下の選手のうちBリーグの試合に出られる人のことを指し、個々の立場などによって、アマチュア契約もしくはプロ契約を結んで試合に出場します。

特別指定選手として実績を残し、そのままプロ契約につながる選手もいます。

バスケットボール選手の勤務時間・休日・生活

試合日と練習日

各リーグのシーズン中は、週休1日というチームが多いといわれています。

チームによって異なりますが月曜日か火曜日が休みで、金曜日までの平日がチーム練習日、そして土曜・日曜が試合という具合です。

試合がある日は、通常は金曜に試合会場に設定された都市へ移動して、土曜に練習、そして日曜の試合後、チーム全員でホームに共に帰って来るのが一般的な流れです。

チーム練習をする日は、たいてい午後から練習が行われます。

社員選手は会社の仕事を午前中に終え、その後、練習に参加します。

バスケットボール選手の求人・就職状況・需要

求人は少なく狭き門

2016年に「bjリーグ」と「ナショナル・バスケットボール・リーグ(NBL)」が統合され、「ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(Bリーグ)」が発足しました。

Bリーグでは2部制(2022年現在)を採用しており、B1リーグ、B2リーグあわせて36チームが参加、それぞれ東西に分かれて試合を行います。

このほか、B3リーグも存在しますが、こちらは「一般社団法人ジャパン・バスケットボール・リーグ」という名称で、プロ形態のクラブと企業形態のクラブが混ざっています。

日本のBリーグはまだ歴史が浅いこともあり、野球やサッカーなどに比べ知名度が低く、人気も発展途上です。

バスケットボールは1チーム5人と選手数が少ないこともあり、現在求人は非常に少なく、プロになれるのはごく限られた一部の人のみです。