犬と関わる仕事の種類(14選)と犬の仕事(7選)
世の中には、ペットとして人間と一緒に生活する犬だけでなく、目の見えない人を助けたり、事件などの捜査の際に活躍したりする犬もいます。
今回は、そんなさまざまな犬と関わりながら働く職業、仕事について紹介します。
犬の健康管理に関わる仕事
犬と共に暮らす現代において、犬が元気でいられるよう、犬の健康管理に関わっていく仕事は欠かせないものです。
その仕事の代表格が「獣医師」です。
いわゆる動物のお医者さんとして、動物病院で病気やケガなどを抱えるペットの診察や治療を行うことが主な仕事です。
なかには水族館や動物園などで動物・生物たちの体調管理にあたったり、畜産業の安全を守るために働く獣医師もいます。
そのような獣医師をサポートするのが「動物看護師」です。
動物看護師は、動物の診察や手術などに使用する器具を準備したり、入院動物のケアや健康管理などを行います。
また、動物病院では受付窓口で動物の飼い主とコミュニケーションをとり、会計業務や問い合わせ対応などに携わることもあります。
続いて、犬の美容師といわれる「トリマー」は、ペットのシャンプー、ブロー、カット、爪切り、耳掃除などを行う仕事ですが、ペットの健康面のチェックをする役割も担います。
飼い主の要望に応じたトリミングを行うと同時に、ペットの様子や体調に異変がないかをチェックしていきます。
獣医師
獣医師は、動物のお医者さんとして、病気やケガなどを抱える動物の診察・治療を行ったり、健康管理をチェックしたりする仕事です。
動物病院でペットを診る獣医師もいれば、水族館や動物園などで動物・生物たちの体調管理を行ったり、畜産業で家畜の診療や病気の予防に携わったりする獣医師もいます。
犬だけではなく、さまざまな動物の診療をすることが多いため、各種動物の生態や病気・ケガの種類などについて専門知識を備えていなくてはなりません。
なお、獣医師として働くには大学の獣医学部で6年間勉強し、獣医師国家試験を受けて合格する必要があります。
獣医師の仕事紹介ページ
動物看護師
動物看護師は、動物の診察や手術などを行う獣医師をサポートする仕事です。
人間に対してクリニックや医院などで医療行為を施す看護師とは異なり、動物看護師の場合は国家資格や公的な資格は現在のところ存在しません。
しかし、動物の生態や病気・ケガ、薬などに関する専門的な知識は必要とされます。
診療で使用する器具を準備したり、検査、入院中の動物の看護、手術補助、調剤など幅広い業務に携わりますが、さらに飼い主と獣医師との間に立って橋渡し役を務めることも大事な役割です。
トリマー
トリマーは、犬や猫を中心とするペットの「トリミング」(毛を整えること)を行う仕事です。
人間が美容院や床屋へ行くのと同じように、ペットも定期的に毛を整えることで、清潔に、見た目も美しく保ちます。
ペットの飼い主の要望を聞きながら、専門的な技術を駆使して毛を整えていきます。
同時に、爪切りや耳掃除なども行ってペットをよく観察し、体調に異変がないかをチェックすることも大事な仕事の一部です。
犬の世話や飼育に関わる仕事
犬の世話や飼育を専門的に行っていく仕事にもさまざまなものがあります。
まず「ペットシッター」は、犬などのペットの飼い主が所用で家を空けるときに、飼い主に代わってペットの世話をする仕事です。
飼い主の自宅を訪問してペットの餌やりや散歩などの世話を行い、ペットが安心して元気に過ごせるように手助けします。
なお、ペットを飼い主の自宅ではなく、ペットホテルという専門の宿泊施設で預かるサービスも普及しています。
そうした施設で働くのが「ペットホテルスタッフ」で、飼い主が自宅で世話をできないときにペットの世話全般を行います。
「ペットショップ店員」は、ペットショップで接客や販売、その他の店舗運営業務に携わる人のことをいいます。
ペットを飼うことを検討しているお客さまに対してペットについて説明をしたり、販売しているペット関連商品のレジ打ちや商品管理なども行います。
続いて「ブリーダー」は、血統書付きの犬や猫などのペットの飼育や繁殖を専門に行う仕事です。
交配から出産までを責任もって管理し、繁殖させた健康な動物をペットショップなどの市場に流通させたり、個人で直接販売を行ったりします。
ここまではおもにペットの世話をする仕事を紹介しましたが、動物園などで暮らす動物の世話をするのが「動物飼育員」です。
動物園やサファリパークなどのテーマパーク型施設、観光牧場などに勤務し、担当する動物への餌やりや体調管理、清掃などの身の回りの世話を基本に、動物が快適に過ごせる環境を作ります。
ペットシッター
ペットシッターとは、ペットの飼い主が旅行・出張・入院などの事情で家を空けるときに、飼い主に代わって飼い主宅でペットの世話をする仕事です。
餌やりや散歩のほか、お客さまの要望に応じて爪切りや歯磨き、簡単なトリミングなどを行うこともあります。
シッターサービスを提供する際には、事前にペットの性格・体質・餌の種類・散歩コースなどの情報を飼い主から細かくヒアリングし、ペットがなるべくいつも通りに安心して過ごせるように心がけていきます。
ペットシッターの仕事紹介ページ
ペットホテルスタッフ
ペットホテルスタッフとは、「ペットホテル」というペット専門の宿泊施設で働く人のことをいいます。
ペットホテルでは、飼い主が自宅で世話をできないときにペットを預かって、餌やりや散歩、健康管理、その他の世話全般を行うサービスを提供します。
ペットサロンが経営しているペットホテルや、動物病院に併設されているペットホテルなど、さまざまな種類のペットホテルがあります。
また、サービスの一部としてドッグトレーニングなどを手掛けることもあります。
ペットショップ店員
ペットショップ店員は、ペットショップで接客や販売、動物のお世話や商品管理などに携わる人のことをいいます。
特別な資格やスキルは求められないことも多いですが、ペットショップによっては犬や猫だけでなくさまざまな動物を扱います。
なかには鳥類、爬虫類、両生類、熱帯魚のような観賞用の魚類、昆虫などまで多種多様な生きものを扱うため、動物の幅広い知識を身につける必要があります。
トリミングサロンやペットホテル、動物病院を併設する総合ペットショップでは、ペットのケアなどに関する専門的なサービスを提供できるスキルや資格を持った人も活躍しています。
ペットショップ店員の仕事紹介ページ
ブリーダー
ブリーダーとは、犬を中心としたペットの交配や出産、繁殖を手掛け、流通させる人のことをいいます。
犬に関する深い知識を持ち、生まれてくる子犬の遺伝的な疾患を防ぐために最適な交配相手を選んだり、親犬の出産や飼育中のサポートを行ったりしながら、優秀で元気なペットを世に送り出していきます。
日常的には基本的な世話やしつけを行い、病気や出産の際は昼夜問わず見守ることもあります。
その種類の血統や特徴を次世代に残すには専門的な知識が求められ、動物中心の生活を送ることになります。
ブリーダーの仕事紹介ページ
動物飼育員
動物飼育員は、動物園などで暮らす動物の体調管理や世話を行う仕事です。
おもな活躍の場は、動物園やサファリパークなどのテーマパーク型施設、観光牧場などがあります。
飼育員は、担当する動物への餌やりや体調管理、清掃などの身の回りの世話を基本に、動物が快適に過ごせる環境を作るとともに、来園したお客さまが動物と楽しく触れ合える場を提供します。
動物たちの生活に寄り添いながら、動物のさまざまな状態変化に日々対応していくことが、動物飼育員のおもな役割です。
20代で正社員への就職・転職
犬のしつけや訓練をする仕事
犬が人間社会で一緒に生活していくには、犬も人も安心、安全に暮らせるよう正しいしつけや訓練を行うことが大切です。
そうしたしつけや訓練を行う仕事として、まず「ドッグトレーナー」があります。
ドッグトレーナーは、ペットの犬が人間と一緒に暮らせるよう、無駄吠えを防いだり、人を噛まないようにするなどのしつけを専門に行います。
また、飼い主に自宅でのしつけ方法をアドバイスしたり、相談にのったりすることもあります。
次に「盲導犬訓練士」は、目が不自由な人をサポートする盲導犬の訓練をする仕事です。
人とのコミュニケーションや言葉、歩き方、トイレへの行き方などを指導し、目の不自由な人にとってのよきパートナーになれる盲導犬を育てていきます。
それ以外、訓練犬の配食や日常の世話なども行っていきます。
「警察犬訓練士」は、警察が所有している警察犬の訓練や世話をする仕事です。
警察犬は、敏感な嗅覚を発揮して麻薬の発見や行方不明者の捜索など重要な事件で活躍しており、そうした優秀な警察犬の育成にあたる専門家が警察犬訓練士です。
「ハンドラー」は、国内外で行われるドッグショー(犬の品評会)に出場する犬を訓練する仕事です。
犬種による特徴を理解し、トリミングやトレーニングのスキルも持ち合わせ、犬の魅力を最大限に引き出して受賞を目指すことがハンドラーの役割です。
ドッグトレーナー
ドッグトレーナーは、おもにペットとして飼われている犬のしつけや訓練を行う仕事です。
ペットの犬が無駄吠えをしたり人を噛んでしまったりすることなく、人間と一緒に安心して暮らせるように、一匹ごとに個性を見極めながらトレーニングを続けます。
また、飼い主が上手に犬をしつけることができるようにアドバイスすることも、ドッグトレーナーの大事な役割です。
ドッグトレーナーの仕事紹介ページ
盲導犬訓練士
盲導犬訓練士は、目が不自由な人をサポートする盲導犬の訓練をする仕事です。
国家公安委員会から指定を受けた盲導犬育成団体で研修を受け、盲導犬訓練士として必要な知識・資質を持つと認定されると、盲導犬訓練士として働くことができます
人とのコミュニケーションや言葉、歩き方、トイレへの行き方などを指導し、目の不自由な人にとってのよきパートナーになれる盲導犬を育てていきます。
さらに勉強と経験を重ねると、視覚に障害を持つ人に盲導犬との歩き方を指導する「盲導犬歩行指導員」になることもできます。
警察犬訓練士
警察犬訓練士は、麻薬の発見や行方不明者の捜索などを行う、警察犬を育成する仕事です。
この仕事に就く方法は大きく分けて、警察官採用試験に合格して、鑑識課などの警察犬訓練士として配属されるか、民間の警察犬訓練所で修業を積んで一人前の訓練士を目指す必要があります。
犬が正しく動けるようになるまで根気よく訓練を続けるほか、犬の日常的な世話や健康管理などをすることも大事な仕事です。
ハンドラー
ハンドラーは、国内外で行われるドッグショー(犬の品評会)に出場する犬を訓練する仕事です。
犬種による特徴を理解し、その犬が最も美しく輝くための方法を考えて訓練を行ったり、トリミングや健康管理などにも携わります。
ドッグショー本番ではハンドラー自身が犬を引いて場内を歩く審査も行われるため、冷静さや度胸なども必要とされる仕事です。
犬と人間が触れ合える場を提供する仕事
犬をはじめとする動物が人の心に安心感や安らぎを与えることは、心理学的にもよく知られるようになっています。
そのような、犬と触れ合うことによる癒やしに関わる仕事のひとつが「ペットカウンセラー」です。
この仕事では、ペットの飼い主から依頼を受けて、ペットのしつけやお手入れ、問題行動、お手入れといったさまざまな相談にのり、飼い主とペットが幸せに暮らせるようにするサポートをします。
「アニマルセラピスト」は、動物との触れ合いによって人の心を癒したり、ストレスを軽減させていったりするアニマルセラピーを実践する人のことをいいます。
動物の特性や人に与える影響を理解することはもちろん、セラピストの一種であるため、心理学へ興味を持つことも大事です。
ペットカウンセラー
ペットカウンセラーは、ペットの飼い主から依頼を受けて、ペットのしつけやお手入れ、問題行動、お手入れといったさまざまな相談にのり、飼い主とペットが幸せに暮らせるようにするサポートする仕事です。
大好きなペットを飼ってはいるものの、うまくコミュニケーションがとれなかったり、ペットについて心配事があったりする飼い主は多いです。
こうした人に対し、第三者の専門家としてカウンセリングを行い、適切なアドバイスをします。
必要な資格はありませんが、犬や猫などの生態やしつけ、病気などについて理解していると、多くの人の力になることができます。
アニマルセラピスト
アニマルセラピストは、動物との触れ合いによって人の心を癒したり、ストレスを軽減させていったりするアニマルセラピーを実践する人のことをいいます。
現代では動物の持つ癒やし効果に注目が集まっており、病院や福祉施設、児童施設など、さまざまな場所でアニマルセラピーが導入されています。
特別な資格がなくても働ける仕事ですが、動物の特徴と人間の心理の両方について専門知識を身につけていく必要があります。
犬の仕事(7選)
犬は人間に比べ嗅覚が非常にすぐれており、その嗅覚を生かして仕事をすることが多くあります。
麻薬探知犬は、麻薬の密入を防止する目的で空港や港などに配置され、麻薬の匂いをかぎ分けて麻薬を見つけ出す仕事をする犬です。
警察犬は、警察をサポートする犬のことで、犯人の匂いから犯人を追跡したり、迷子や遭難者などの捜索をしたりします。
災害救助犬は、地震や水難、山岳救助などの特殊な環境で、行方不明者を捜索したり、生存者を発見したりする犬です。
このほか、犬はかしこく、人の幼児程度の能力を持つ個体もいることから、その能力の高さを生かして人間をサポートする仕事も少なくありません。
盲導犬は、目の見えない人に寄り添い、聴導犬は、耳の聞こえない人に代わって生活音を教え、外出など日常生活をサポートします。
介助犬は、手足が不自由な人をサポートするために特別な訓練をされた犬、セラピードッグは病院や老人介護施設などで人の心を癒す犬のことで、近年普及が進み始めています。
麻薬探知犬の仕事
麻薬探知犬は、麻薬の匂いをかぎ取り、麻薬を摘発する際に活躍する犬で、犬種は、ジャーマンシェパードとラブラドールレトリバーです。
麻薬の密入を防ぐため、空港、港、国際郵便局などで働いています。
主に麻薬の匂いをを嗅ぎ取り、ハンドラー(犬を操る人のこと)に知らせる「アグレッシブドッグ」と麻薬の匂いを嗅ぎ取ると、その場に座り込みハンドラーに知らせる「パッシブドッグ」の2種類に分かれます。
警察犬の仕事
警察犬は、優れた嗅覚を利用して行方不明者の捜索や犯人の追跡、遺留品の捜査など、警察の業務をサポートする犬です。
警察犬には、警察庁や各県警で管理されている直轄犬と、各県警で毎年実施する採用試験に合格した嘱託犬がいます。
直轄警察犬に指定されているのは、ジャーマンシェパードやゴールデンレトリバーなど7犬種ですが、嘱託警察犬の中には柴犬やトイプードルなどもいます。
災害救助犬の仕事
災害救助犬は、災害時に人を助ける犬のことです。
地震の際に家屋のなかから被災者を助ける地震救助犬、山での遭難や行方不明が発生した際に活躍する山岳救助犬、海や湖で事故が起きた際に、遭難者を見つける水難救助犬などがあります。
ほとんどの災害救助犬は、都道府県のNPOなどで独自に活動していますが、近年では警察嘱託犬に捜索救助、災害救助という部門で災害救助犬を活用することも増えてきており、さらなる活躍が見込まれます。
盲導犬の仕事
盲導犬は、目の不自由な人が自由に生活できるよう、生活をサポートする犬です。
道路を示す、段差や障害物を教えるなど、外出の際に歩行をアシストするだけでなく、生活を共にすることで癒しや心の支えとなり、パートナーとしての役割も果たします。
盲導犬は通常、白か黄色のハーネス(胴輪)をしており、ほとんどはラブラドールレトリバーですが、一部ゴールデンレトリバーなどもいます。
聴導犬の仕事
聴導犬は、耳が不自由な人の生活をサポートする犬のことです。
電話やインターフォンの音を聞き分け、音の種類によって飼い主への合図を変えることによって、要件を飼い主に伝えます。
自転車のベルや自動車のクラクション、警報やアラームを教えるなど、飼い主の安全を守ることも大切な仕事です。
外出時にはオレンジ色のケープを着てオレンジ色のリードをつけており、犬種はラブラドル・レトリバーがほとんどです。
介助犬の仕事
介助犬は、身体が不自由な人の日常生活をサポートする犬です。
物を取ったり拾ったりする、ドアの開閉、スイッチのオンオフ、車いすの移動補助など、日常生活の簡単な補助を担い、日本語と英語あわせて約50の言葉を理解することができます。
屋外においては「介助犬」と明示されたチョッキなどを着用し、犬種はほぼすべてがラブラドールレトリバーです。
なお、盲導犬、聴導犬、介助犬をまとめて「補助犬」と呼びます。
セラピードッグの仕事
セラピードッグは、病院や介護施設などに入院している人の心を癒す犬です。
日本ではまだ認知度が低い仕事ですが、海外では動物介在療法として長い歴史があり、犬と触れ合うことでリラックス効果が得られ、病気の予防効果などが期待されています。
犬種は指定されず、小型犬から大型犬まで幅広い犬が採用されており、捨て犬や保護犬を活用するところもみられます。
この記事のまとめ
犬と関わる職業や仕事はたくさんあり、その働き方もバラエティに富んでいます。
なかには、その職業に就くために専門的な勉強をしたり、資格や免許を取得したりしなくてはならないものもあるため、気になる仕事がある場合はぜひ詳しく調べてみましょう。
30秒でわかる!転職サービス診断
-
20代・第二新卒・既卒の転職支援サービス:Re就活エージェント(PR)
-
未経験OK! IT・Web業界に特化:マイナビITエージェント(PR)