探偵として独立・開業するには?
探偵になるにあたって、独立して活躍できるのかが気になる人も多いでしょう。
本記事では、独立・開業した探偵の働き方、独立に必要なことなどを紹介します。
フリーランスの探偵の働き方・仕事内容
フリーランスとして働く探偵
フリーランスとして働く探偵は少なくなく、仕事内容も企業に勤める場合とほぼ変わりません。
探偵業の開業そのものはさほど難しくないため、探偵として経験を積み自分自身の力で仕事をしたいと考える人は多いようです。
公安委員会への届出が必要
探偵というと特殊な技能や知識が必要なイメージがありますが、開業にあたって個人としての資格は不要です。
公安委員会に届出をしさえすれば誰でも探偵として開業することができます。
開業が許可されないケース
開業の資格では人物の経歴が問題にされます。
- 未成年者
- 破産宣告を受けた成人被後見人
- 暴力団関係者や暴力団を辞めても五年以上経っていない場合
- 過去に禁固刑以上の有罪で刑が執行終了してから五年未満の人
- 探偵業を過去に行っていて、五年以内に営業停止や廃止の命令を受けた人間
探偵業務というと、探偵の具体的な技術や特殊な能力のようなものが必要とされるイメージがありますが、資格はあくまで、社会的に探偵業を行う上で妥当な人物かという、人物選考的な意味合いが大きいようです。
20代で正社員への就職・転職
フリーランスの探偵になるまでのキャリアパス
探偵として経験を積む
探偵業もほかのサービス業と同様、顧客から依頼を受けて行うビジネスのひとつです。
まったく経験がない状態で顧客が得られることはほぼありません。
未経験でいきなり独立するのではなく、大手の探偵事務所などに所属し、ノウハウを学び、ある程度の人脈も確立したのちに独立するケースが多いようです。
法律を遵守することが大事
探偵として業務をする際には、探偵業法に遵守した営業が必要となります。
原則として「人の生活の平穏を害する等、個人の権利利益を侵害することがないようにしなければならない」という規定があります。
探偵業だからといって刑法で特例があるわけではないため、調査を行う際も日本の法律にのっとり、探偵業法に抵触しない活動をすることが義務です。
そうした規定に従わずに業務を行っていると、罰金や営業停止などの行政処分の対象となってしまいます。
フリーランスの探偵のメリット・デメリット
フリーランスの探偵のメリット
- 自由な働き方ができる
- スケジュールをコントロールしやすい
- 得意分野に特化した働き方ができる
フリーランスとして働くメリットは、企業勤めの場合と比べ比較的自由な働き方ができることです。
依頼内容も自分で選ぶことができるため、時間やスケジュールをコントロールしやすいというメリットがあります。
また、自分の経験を活かして不倫調査専門、行方不明者の捜索専門など得意分野に特化した働き方もできます。
フリーランスの探偵のデメリット
- 開業時のトラブル
- シビアな経営感覚が求められる
- 生き残るためにさまざまな工夫が必要
現在では大手探偵社による全国フランチャイズ方式も増えています。
フランチャイズ方式の場合、経営が危ない場合やトラブルの時なども本社から人員や資金をサポートしてもらえます。
しかし、なかには悪徳探偵業者で簡単な開業とフランチャイズ方式をうたって独立させ、高額な契約料やフランチャイズ料でトラブルが起きるという事例も見られます。
開業時にはそういった業者を避けるため十分な注意が必要です。
また、独立して一国一城の主としてやっていくというのは誰でも望む夢ではありますが、現実には探偵業もシビアな経営感覚が必要となってきます。
たとえば、過去に勤めていた関連会社での経験を生かして債権債務の調査やクレジット関係の信用調査に特化したり、警察・公安関係の仕事に就いていた経験から警護・防犯機能を重視した探偵事務所にしたりなど、工夫を凝らして個性を出したり、生き残りを図っているところもあります。
ほかにも、メディアなどに積極的に露出して探偵事務所としてのネームバリューを高めたり、探偵技術の教育や機器開発やレンタル、スクール経営に力を入れたりと、単なる「探偵事務所」といった枠におさまらない活動をしている人もいます。
20代で正社員への就職・転職
フリーランスの探偵の給料・年収
一般的にイメージされているように、探偵事務所は1件の依頼あたりの料金は高めのため、
「探偵業は稼げる」と思っている人もいるようですが、実力主義の職業のため高収入を得られるのは一部の人に限られます。
実力や人気のある探偵の場合、一部では1,000万円を超える高額を得ている人もいますが、年収にすると300万円から400万くらいがほとんどのようです。
探偵の独立・開業のまとめ
探偵として独立して活躍するためには、まずは大手探偵事務所などに就職してスキルと経験を身につける必要があります。
企業に勤務する場合と仕事内容に大きな変化はありませんが、シビアな経営感覚が求められるでしょう。
仕事量やスケジュールの調整がしやすくなる一方で、開業時に悪徳業者に付け込まれるトラブルなどのデメリットもあります。
独立開業すれば稼げるというイメージを持つ人もいますが、実際には多くの探偵の年収は300万円から400万円程度です。