書店の求人状況・就職先の選び方

書店員の就職先にはどんなところがある?

書店員の就職先は、全国に多数ある書店です。

ひとくちに書店といっても、規模や扱うサービス内容が違うのが書店の面白いところでしょう。

たとえば規模に注目すると、都市型の大手企業の大規模書店や、郊外型書店、商店街などにある中小書店や個人経営の書店など、それぞれ差があります。

また扱う内容は、幅広いラインナップを取り扱う総合書店から、専門のジャンルのみを扱う書店などさまざまです。

最近ではカフェと書店を組み合わせた「ブックカフェ」や、雑貨や文房具をセレクトしている書店など、新しい形態の書店も増えています。

ただし近年の活字離れや、ネット通販で書籍や雑誌を購入できるようになった影響から、書店は減少傾向にあり、小規模な個人経営の書店が減少し、大都市型の大手書店やチェーン書店のシェアが高まっているのが現状です。

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書店員の求人の状況

大手を除いて書店が減少傾向にあり、書店員の正社員採用も減少しているため、求人の状況はあまりよいとはいえません。

業界全体で人手不足といわれていますが、正社員の募集が少なく、アルバイトやパートの求人が多いのが特徴です。

書店の規模によって採用状況をみてみると、大都市型の大手書店は正社員募集があるものの、応募者が集まるので倍率が高く、難易度が高い傾向があります。

逆に小規模な個人経営の書店は、一般採用がほとんどないのが現実です。

中規模の郊外書店の場合は、毎年数名〜数十名程度の正社員募集があり、倍率は中小の一般企業並みとなっているため、大規模書店ほど高倍率にはならないでしょう。

しかし中規模書店の場合は、店舗1つあたりの正社員数が少なく、最悪の場合は正社員1人であとは全員アルバイト・パートで運営しなければいけず、勤務は多忙を極めることもあります。

本が好きという理由で書店業界に入ったものの、理想と現実のギャップに耐えられずに離職してしまう人もいるため、事前に応募する書店の働き方についてよく調べておくとよいでしょう。

チェーン展開している規模の大きな書店では、転勤があることもあります。

今後さらに電子書籍を利用する人の増加が予想されるため、状況が大きく好転することは期待できない状況です。

ちなみに書店によっては、勤務態度などの評価により、アルバイト・パートから正社員に登用されることもあります。

最初から正社員ではなくアルバイト・パートで実績を積むという方法も視野に入れるのもよいでしょう。

書店員の就職先の選び方

求人情報で特にチェックするポイント

書店員の就職先を選ぶときは、「残業代」「有給休暇の消化率」をチェックすることをおすすめします。

働く店舗にもよりますが、書店員の仕事は繁忙期や入荷の量が多い日には、時間外残業が多くなりがちです。

残業代が1円単位で支払われる書店もありますが、サービス残業となってしまうケースもあるため、残業代が支払われるかを確認しておくとよいでしょう。

また有給休暇の制度が整っていても、実際に使うことができるかどうかはその企業・店舗によって異なるようです。

特に少ない人数で運営している店舗では、1人が休むことでほかの人への負担が大きくなり、3連休以上が取りづらい場合もあります。

逆に、事前に相談して申請すれば有給休暇も問題なく取れたり、有給休暇の消化を奨励しているためほぼ全員が有給消化ができる会社もあるので、書店による差が大きいといえるでしょう。

仕事とプライベートを充実させるためにも、求人情報でチェックしておくと安心です。

募集要項で有給休暇の消化率について記載していない場合は、実際に説明会や面接で質問して、働きやすい職場かどうかを確認しておきましょう。

タイプ別のおすすめの職場

職場を選ぶ際は「書店員としてどんな仕事をしたいか」というイメージや、「どんな書店員になりたいか」という目標に合わせて、選ぶのがおすすめです。

たとえば「本の良さをお客さまに伝える接客に力を入れたい」と考える人は、地元の人に愛される書店や、お客さまとの距離が近い小規模な店舗が向いているでしょう。

その店舗に長く勤める中で、お客さまとの信頼関係を築きながら、本の良さを伝えることができます。

一方「書店員としてスキルを身につけキャリアアップしたい」と考える人は、大規模な書店がおすすめです。

チェーン展開している書店では、特定の店舗で店長を目指すだけでなく、成績を残すほどに評価されてエリアを統括するマネージャーや、店舗ではなく本社勤務も目指せます。

また「本とお客さまをつなぐ仕掛けをたくさん作りたい」と考える人は、本にまつわる企画やイベントを多数開催している書店を選ぶと、いずれ担当できるチャンスに恵まれる可能性が高いでしょう。

カフェと本をコラボさせた「ブックカフェ」など、最近は書店の形も変化しているので、好みに合わせて広い視野で職場選びをするのがおすすめです。

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書店員の志望動機・面接

書店員の志望動機は「本を好き」という人が多いので、ほかの応募者よりもアピールできるよう店舗に貢献できる人材だということを伝えましょう。

お客さまに愛され、繰り返し利用してもらうことで店舗の売り上げが上がるので、そのために「書店員としてどのような活躍ができるのか」「書店員になってからの目標」を織り交ぜるのがポイントです。

多くの人はこれまでの読書経験や、書店で感動したエピソードなどから書店員を目指したことや、その書店の企業研究をしてどのように店舗運営したいか、活躍したいかなどを志望動機としてまとめています。

また面接では志望動機と自己PRがよく聞かれるので、自信を持って答えられるように練習しておきましょう。

書店員の業務の中心が接客になるため、本を買いたいとお客さまに思ってもらえるような社会人としてのマナーや人柄のよさも見られています。

身だしなみを整え、清潔感のある身だしなみを心がけることが大切です。

書店員の志望動機

就職先はどのように探したらいい?

書店員の就職先を探すには、求人サイトの利用が便利でしょう。

たとえば大手の「紀伊国屋書店」や、チェーン展開している「トップカルチャー(蔦屋書店)」「くまざわ書店」などは、「マイナビ」などの大手就職情報サイトに正社員募集要綱が掲載しています。

また求人サイトではなく、書店の公式サイトで募集されていることもあるので、気になる書店は直接公式サイトの「採用情報」をチェックするのがおすすめです。

「新卒採用」「中途採用」「契約社員採用」「アルバイト採用」と雇用形態別に募集されていることが多く、契約社員とアルバイト採用は随時行われている書店もあります。

また個人経営している小規模な書店では、店頭で募集が行われている場合もあるので確認しておくとよいでしょう。

しかし実際のところ本屋の正社員募集は数が少ないため、中にはアルバイトで入社し、正社員を目指す人もいます。

条件次第ではそもそも正社員を目指せないアルバイトもあるため、正社員を目指す場合は、募集要項に「正社員登用あり」と記載している書店を選ぶとよいでしょう。