青年海外協力隊の需要、現状と将来性
青年海外協力隊の現状
青年海外協力隊をはじめとするJICA海外協力隊は、有意義な国際協力活動として、50年以上もの歴史をもつボランティアプログラムです。
一時期よりも応募者は減少傾向にあるといわれますが、自分の持っている知識、技術、経験などを生かすことができ、幅広い年代の人がチャレンジしています。
青年海外協力隊の派遣先は発展途上国が中心であり、インフラや教育、公衆衛生、社会福祉など、あらゆる面において日本ほど恵まれていません。
そのような厳しい環境が抱える課題を見つけ、現地の人と一緒に解決にむかって活動する青年海外協力隊には、大きな期待が寄せられています。
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青年海外協力隊の需要
JICA海外協力隊は2018年秋募集以降、従来の年齢による区分をあらため、新しい制度に生まれ変わりました。
この変更によって、現在、幅広い職種で応募できる案件は「一般案件」、一定以上の経験・技能等が必要な案件は「シニア案件」という2つの区分に分かれています。
そのなかで、青年海外協力隊に参加できるのは、日本国籍をもつ20歳から45歳までの人です。
途上国の抱える課題はまだまだ数多く残されているため、JICA海外協力隊では毎年、志ある人からのたくさんの応募を募集しています。
なお、青年海外協力隊における派遣期間は原則2年間ですが、1ヵ月から参加できる短期プログラムもあります。
長期での参加は厳しいが国際的なボランティアにチャレンジしてみたいと考えている人にも、しっかりと門戸が開かれています。
青年海外協力隊の将来性
現在、青年海外協力隊への参加は、本気で海外ボランティアをしたい人にはチャンスといえます。
応募者が全体的に減少傾向にあり、職種によっては倍率が1倍未満のものも出ています。
とはいえ、本当に熱意がある人でなければ選考に合格するのは難しいですから、きちんと準備をして応募することが大切です。
働き盛りの年代の人は、青年海外協力隊に参加すると、キャリアの空白期間ができて、その後の就職・転職に不利になるのではないかと不安を覚える人もいるようです。
しかし最近では、参加者それぞれが帰国後に希望の進路へ進めるよう、JICAでもさまざまな支援制度が用意されています。
また、青年海外協力隊で得たこと、学んだことを強みに、その後の道でステップアップしている人も大勢います。
自分の意志次第では、青年海外協力隊に参加することで大きく成長できるでしょう。
20代で正社員への就職・転職
青年海外協力隊の今後の活躍の場
JICA海外協力隊の職種は、すべて合わせると120以上にものぼります。
協力隊で選択する職種によっては、これまで学校で専門的に学んできたり、仕事で培ってきた専門分野に関する知識・スキルを思う存分に発揮できます。
単なるボランティア活動で終わらせないためにも、自分が青年海外協力隊としてどのような活動をし、何を目指したいのかを明確にして応募することが重要だといえるでしょう。
世界の多岐にわたる途上国での活躍が期待されますが、2020年春募集は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、選考が中止されました。
今後も世界情勢によっては、青年海外協力隊の活動に制限や制約が出る可能性も考えられます。