レコーディングエンジニアの1日のスケジュール・生活スタイル

レコーディングエンジニアの業務スケジュール

勤務時間は日によってまちまち

レコーディングスタジオはアーティストの意向に合わせられるよう長時間営業していることが多いため、働くスタッフも長時間勤務となったり、早番・遅番などのシフトを組んだりしているところが大半です。

会社によって体制は異なりますが、アシスタントエンジニアはシフト制で給料は時給制、レコーディングエンジニアは担当するアーティストなどのクライアントに合わせた勤務となることが多いです。

その日のスケジュールによって勤務時間は変動し、レコーディングが長引くと終わるまで帰れないという不規則な生活になりがちで、徹夜作業をせざるを得ないことも少なくありません。

レコーディングエンジニアの給料は出来高制をとっているスタジオが多く、収入も仕事量によって変わります。

休日は事前に申請が必要

毎日のように依頼が舞い込んで来るような売れっ子レコーディングエンジニアでない限り、事前にスケジュールに組み込んでおけば、休日を取ることは可能です。

しかし、付き合いが長かったり、懇意にしていたりするクライアントからの依頼があると、断りきれずに休日を返上したり、急な欠員などでシフトチェンジしたりといった対応が必要なこともあります。

レコーディングエンジニアの繁忙期

アーティストの指名を受け、アルバム収録曲の中の数曲のレコーディングとミキシングを手がけるときが、レコーディングエンジニアがもっとも忙しくなる期間です。

朝から深夜までスタジオに缶詰め状態で作業をし、仮眠を取って、また翌日のレコーディングの準備に入るという過酷なスケジュールを余儀なくされることもあります。

このような状態が数日間続く中でも、最高の音の状態でマスターテープを仕上げるのが、プロのレコーディングエンジニアの仕事なのです。

副業のレコーディングエンジニア

レコーディングエンジニアとしてのスキルと音楽センスがあり、自宅に機材を持っていながらも、不規則な生活のために続かなかった人や、結婚・出産を機に退職する人もいます。

こうした人の中には、本業を持ちながら、仕事の依頼がある時だけ単発の副業としてミキシングを手がけるという生活を送っている人も少なくありません。

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レコーディングがある日の1日

11:00 スタジオ入り
マイクやスピーカーなどのセッティング、ミキシングコンソールやMacなどの機材の準備を行います。
12:00 楽器パートサウンドチェック
ミュージシャンがスタジオ入りし、音を出して音質や音量などを調整。

その後、楽器ごとにテスト録音を行います。

14:00 本番録音
楽器ごとに1曲通して本番の録音を実施。通常はテイク2~3、納得いく出来でない場合はさらにテイクを重ねます。

また、部分的に差し替えたい箇所がある場合は、そこだけを演奏して収録します。

19:00 休憩
次の予定までの空き時間を利用し、小休止と食事を取ります。
19:30 ボーカルサウンドチェック
多忙な有名ボーカリストの場合、ミュージシャンとは時間をずらしてスタジオに入ることも。

楽器と同様に、声を出してテスト録音を行います。

20:30 本番録音
1曲通して本番の録音を行います。

納得いくものが録れるまでテイクを重ね、部分的に歌い直すこともあります。

23:30 ミキシング
納期に余裕がない場合、そのまま夜通しでミキシング作業を行います。

パートごとの編集、すべての演奏を合わせたバランス調整と作業内容は多岐にわたり、集中力の持続が必要です。

05:00 作業終了
ラフミックスからさらに調整を重ねてマスターテープを仕上げ、ようやく1日の仕事が終了となります。

レコーディングがない日の1日

10:00 事務所へ出社
前日、深夜残業だった場合などは遅出もありますが、そうでなければ定時に、スタジオではなく会社や所属事務所に出社します。

社内での作業はちょっとしたデスクワークやインターネットを使った情報収集などがあります。

13:00 休憩
スタジオに缶詰めの日と違い、ゆっくりとランチを取ることができます。
15:00 打ち合わせ
音楽プロデューサーやアーティストの担当者、ときにはアーティスト本人を交え、次回作について話し合います。
19:00 退社
アポイントなどがない場合、定時で退社が可能です。