樹木医に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
樹木医に向いている性格・適性
樹木が好きであること
樹木を相手にする仕事なので、樹木が好きであることは当然の条件です。
もちろん「樹木に興味がない」ということでも仕事はできますが、樹木が好きであってこそ、依頼主の気持ちを理解でき、樹木にとって負担の少ないよりよい処置ができるのです。
昆虫に抵抗がないこと
樹木の病気にはさまざまな原因がありますが、多くの場合昆虫や菌類が関係しています。
1匹の虫が大樹を枯らすことはめったにありませんが、虫が大量に取り付けば大きなダメージとなります。
何万匹という虫が一カ所に固まっている様子は、とても見ていて気持ちのいいものではありません。
こうした現場を目の当たりにすることもあるため、昆虫が苦手で見ることもできないということでは、満足に仕事はできないでしょう。
高所作業が平気なこと
樹木医が治療(処置)をするのは低木ばかりとは限りません。
ときには数十メートルにもおよぶ樹木に対して処置をする場合もあります。
この場合は、専用の道具を用いて木登りをしたり、クレーン車を使ったりと高所作業が必要になるため、高所作業に抵抗がないことも樹木医に必要な条件です。
人が好きであること
樹木医の仕事は、人の思いを守ることです。
診断から治療といった一連の作業の中でも、依頼主に対して治療計画や施工内容を説明することが重要な仕事です。
誠意ある対応やていねいな説明、依頼主の思いをくみ取る努力が、依頼主からの信頼を得ることに繋がり、結果として病気の樹木を救うことにも繋がるのです。
20代で正社員への就職・転職
樹木医に必要なスキル・能力
樹木に関する知識と技術
樹木医資格審査を受けるためには、学歴は不問ですが関連業界で7年間実務経験を積んでいることが応募条件として設定されています。
7年間勤務実績があるということは、それだけで立派なキャリアであるといえます。
この期間で樹木に関する基本的な知識や技術は確実に習得し、資格取得後の仕事に備えておく必要があるでしょう。
忍耐力
樹木医の業務は1日や2日で結果の出るものではありません。
原因の究明や治療方法の検討には長い期間を要することもあります。
また、実際治療が始まってからも効果がすぐに表れないこともあるでしょう。
都市計画や緑地造成に携わった場合、すべての作業が終わるまでには数年単位の時間がかかります。
このような状況の中でも根気強く業務に従事できる忍耐力は樹木医にとって必要不可欠なのです。
樹木医に向いていないのはどんな人?
樹木医が相手にするのは樹木だけと考えている人もいるかもしれませんが、実はコミュニケーション能力が非常に求められる仕事です。
診断・治療について関係者に分かりやすく説明する力がなければ、業務を円滑に遂行することができないからです。
樹木医同士であれば専門用語の使用は問題ありませんが、一般の人を相手に難解な言葉で説明するのは適切ではありません。
相手の立場に立ったわかりやすい平易な言葉で説明する能力が要求されます。
また、樹木医の役割の一つに樹木に関する知識を人々に伝えるということが挙げられます。
講演等で対象になるのは子どもから大人までさまざまで、状況に応じた言葉遣いやトーンを考えなければなりません。
教育的立場に立っている樹木医はより話術やコミュニケーション能力を磨く必要があるでしょう。