樹木医認定試験の難易度・合格率
樹木医の難易度・勉強時間
実務経験が重要
樹木医の資格取得を目指す場合、学歴を問われることはありません。
たとえ樹木医を志した年齢が高かったとしても、改めて学校に通いなおす必要がないので、費用の面での心配は比較的低いといえるでしょう。
しかし、学歴が不問である代わりに樹木の保護・管理・診断・治療等に関する実務経験が7年間必要なのです。
具体的には
・大学、研究所の教職員、研究員
・国、地方公共団体の農林、緑化関係職員
・農林業、緑化関係の公益法人、会社などの役職員
・農林高等学校、専門学校の教職員
・造園業、植木生産業、農業、林業
などの職に就いていた人が該当します。
他職種から樹木医を志す人にとっては、この7年間という期間が高い壁になるでしょう。
まずは「樹木医補」を目指す
樹木医の資格はもともと関連業界に従事していた人がスキルアップのために取得を目指すという側面が色濃く、受験者も中高年の男性が大半を占めていました。
このような状況を受け、戦後整備された街路樹の老化などから樹木医の需要が高まり、より多くの優秀な人材を獲得すべく、平成16年に「樹木医補」の制度が新設されました。
この制度は、指定教育機関で所定の単位を取得した学生を樹木医補として認定するものです。
樹木医補の資格を取得していれば、1年間の実務経験で樹木医資格審査の受験が可能になります。
この制度により、樹木医を志す学生が増加し、若い世代が資格試験にチャレンジできるようになり、より門戸が開かれたといえます。
20代で正社員への就職・転職
樹木医の合格率
合格率20%の難関
樹木医になるには、日本緑化センターの主催する樹木医資格審査を突破しなければなりません。
この審査の合格率はおよそ20%とかなり低いため、樹木医資格の取得は難関であるといっても過言ではありません。
樹木医の試験内容
審査を受けるためには7年間の実務経験(樹木医補は1年間)が必要なのは前述の通りです。
その上で年に1回開講される2週間程度の研修を受講し、その中で筆記や面接の審査を受けるという流れです。
研修の受講者数は120名と決まっているため、選抜試験が実施され、審査まで到達するのも難関です。
研修中は16単元の科目が設置されており、それぞれに筆記試験が課されます。
研修の最終日には面接試験が行われ、樹木医としての適性が審査されます。
これらすべてを加味した上で合否が発表され、毎年、25名ほどがこの狭き門を通過し、樹木医として登録されます。
樹木医資格の費用
選抜試験には18000円、研修費としては99000円の費用がかかります。
この他に教材費や交通費等も必要とされるため、費用の準備も怠らないようにしましょう。
樹木医資格取得の注意点
取得に大きな労力や時間がかかる樹木医資格ですが、国家資格ではなく民間の資格です。
しかしこの樹木医という職業名は、いわゆる名称独占資格で、資格を取得した人しか名乗ることは許されません。
昨今の自然環境保護の高まりや観葉植物の普及により、メディアに取り上げられる機会も増え、社会的な認知度が急上昇しています。
民間資格であるとはいえ、この資格を取得していることは大きなアピールポイントになることでしょう。