医療事務試験の難易度、合格率

医療事務試験の難易度、合格率

医療事務試験の難易度

医療事務として働くにあたり、必ずしも資格は必要ではありません。しかし、医療事務の業務は多岐にわたっており、なかには専門知識が問われるものもあるため、資格取得を目指して勉強をしておいたほうが、結果として就職後にスムーズに業務を行うことができるでしょう。

また、最近では医療事務の職業としての人気が高まっていることから、業務に関連する資格を取得していることを応募条件とする病院やクリニックも増えつつあります。資格を持っておいて損はないでしょう。

医療事務になるには

なお、医療事務には国家資格はありませんが、民間の資格は数多くあります。

医療事務の資格試験には大きく分けて「医科」「歯科」「調剤」の3つのジャンルがあり、試験の難易度は、各ジャンルで専門的な内容に特化したものほど高くなります。

とくに「診療報酬請求事務能力認定試験」「医療事務管理士」「医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)」などの試験は知名度が高く、難易度も高めです。

それら3つの資格のうち、レセプトを作成する能力を判定される「診療報酬請求事務能力認定試験」は、医科と歯科に分かれて実施されていますが、医科で約30%、歯科で約40%という合格率で、医療事務の資格試験のなかで合格率はだいぶ低い試験となっています。

そのため、この資格を取得すれば、評価されやすくなっています。

医療事務試験の合格率

「診療報酬請求事務能力認定試験」のように合格率が低めのものがあれば、「医事コンピューター技能認定試験」のように合格率60〜70%といったような比較的資格が取得しやすいものもあります。

医療事務の資格試験は、どの試験もだいたい年に数回行われていますから、試験に落ちても数ヵ月後には再チャレンジすることができます。

ただし、合格率の数字から、いずれもある程度は事前に勉強しなければ合格できない資格試験であることがわかります。

人気の資格試験の合格率

「診療報酬請求事務能力認定試験」以外に、信頼性が高く人気のある資格試験の合格率はどれくらいなのでしょうか。

年間5万人以上が受験する、非常に人気のある試験が「医療事務技能審査試験」です。この試験は医療事務全般の知識が問われます。

医療事務技能審査試験には「1級」と「2級」があり、合格率は両方とも60%程度で比較的取得しやすくなっています。

また、「医療秘書技能検定試験」は、「1級」「準1級」「2級」「3級」に分かれており、2級以上を持っていると就職に有利といわれています。

その合格率は平均で25%程度、1級の場合、合格率は5%という難易度です。

医療事務と医療秘書の仕事は厳密にいうと異なりますが、どちらのスキルも備えておくと業務の幅や就職先の選択肢が広がります。

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医療事務技能審査試験の概要

試験日 年12回(毎月)
試験地 各都道府県内の公共施設等
受験資格 受験資格に制限はありません。
試験内容 <学科>50分
医療事務知識/選択(○×・択一)方式/60問

<実技>70分
患者接遇穴埋め入力・選択(択一)方式2症例
診療報酬明細書(出来高請求)の作成穴埋め入力・選択(択一)方式2症例
基本診療料および特掲診療料の計算 入力方式15問
(医科)1日分の外来会計の点検・病名との突合 穴埋め入力・選択(択一)方式2症例
(歯科)治療の流れの点検・病名との突合 穴埋め入力・選択(択一)方式2症例
※学科・実技ともに参考資料を見ることができます。

合格基準 学科試験および実技試験I・IIの各々の得点率が70%以上を合格とする。
合格発表 学科試験および実技試験の2科目終了後、試験結果画面に結果が表示されます。
(1科目のみ受験の場合、結果は表示されません)
受験料 8,800円(医科・歯科)
詳細情報 財団法人日本医療教育財団 医療事務技能審査試験

診療報酬請求事務能力認定試験の概要

診療報酬請求事務に特化した試験です。合格率は25%〜30%であり、やや難しいレベルとなります。

試験日 年2回(7月、12月)、日曜日または祝日
試験地 札幌市、仙台市、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟市、金沢市、静岡市、愛知県、大阪府、岡山市、広島市、高松市、福岡県、熊本市、那覇市  
受験資格 受験資格に制限はありません。
試験内容 医科と歯科に分け、それぞれ学科試験と実技試験を行う。
試験科目

学科試験

1.医療保険制度等・公費負担医療制度の概要
2.保険医療機関等・療養担当規則等の基礎知識
3.診療報酬等・薬価基準・材料価格基準の基礎知識
4.医療用語及び医学薬学の基礎知識
5.医療関係法規の基礎知識
6.介護保険制度の概要

実技試験

診療報酬請求事務の実技

合格率 医科48.4%、歯科35.0%(59回試験)
受験料 9,000円
詳細情報 財団法人日本医療保険事務協会

診療報酬請求事務能力認定試験(医科)受験者数

診療報酬請求事務能力認定試験(医科)は偶数回が7月、奇数回が12月となっています。受験者数は12月試験のほうが多くなっています。これまでの試験における受験者の男女比率は、男性9.0%、女性91.0%です。

診療報酬請求事務能力認定試験(医科)受験者数_令5

診療報酬請求事務能力認定試験(医科)合格率

診療報酬請求事務能力認定試験(医科)の合格率は27%~40%の間を推移していましたが、59回試験の合格率はやや高く48.4%となっています。

診療報酬請求事務能力認定試験(医科)合格率_令5

診療報酬請求事務能力認定試験(歯科)受験者数

診療報酬請求事務能力認定試験(歯科)は偶数回が7月、奇数回が12月となっています。これまでの試験における受験者の男女比率は、男性9.5%、女性90.5%です。

診療報酬請求事務能力認定試験(歯科)受験者数_令5

診療報酬請求事務能力認定試験(歯科)合格率

診療報酬請求事務能力認定試験(歯科)の合格率は31%~36%の間を推移しています。59回試験の合格率は35.0%となっています。

診療報酬請求事務能力認定試験(歯科)合格率_令5