翻訳者(翻訳家)に必要な資格はある? 翻訳試験や検定を解説
翻訳者におすすめの資格は?
翻訳者は、独立してフリーランスとして開業できる仕事であり、厳密にいえば必要な資格となるものはありません。
しかしながら、なんらかの企業や翻訳会社に所属する場合は、雇用者が資格に関する求人要件を掲げるケースがあります。
たとえば英語の場合、一定以上のTOEICやTOEFL、IELTSのスコア、英検準一級以上の資格などが求められることが多いです。
こうした語学系の資格を取得しておくと、実力の証明となり、採用の際に有利に働く可能性があります。
また、翻訳に直接関係した資格としては、「翻訳技能認定試験」「JTF(ほんやく検定)」「TQE(翻訳実務検定)」などがあり、これらはプロの翻訳者レベルの技能までカバーしているといわれます。
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翻訳者としての能力を測る資格の種類は?
ここからは、翻訳業務のレベル認定に直接つながる可能性のある関連資格を紹介します。
どれも翻訳者としての技能を客観的にはかるもので、プロの翻訳者を目指すためには取得しておきたい資格です。
1.JTA公認翻訳専門職資格基礎試験
翻訳者として活動している人や翻訳者として「JTA公認翻訳専門職」認定者を目指している人、これから翻訳者を目指す人へ向けた試験です。
翻訳を学ぶうえで不可欠な文法や語法、基礎語学力などをテストします。
英語の場合、英日翻訳、英文リライトの2つの項目を試験します。
一般社団法人 日本翻訳協会 JTA公認翻訳専門職資格基礎試験
2.JTA公認翻訳専門職資格試験
プロフェッショナルの翻訳者としての能力を総合的に審査し、認定する試験です。
英語と中国語の2つがあり、両社とも翻訳文法技能試験や翻訳IT技能試験、翻訳マネジメント技能試験といった4つの試験すべてに合格して2次審査(翻訳経験2年以上の実績審査)に合格した場合、JTA公認翻訳専門職に認定されます。
3.JTFほんやく検定
実践的な実務翻訳の技能をはかる翻訳試験で、翻訳修行中の人や勉強中の人を対象にした「基礎レベル」と、プロ・実務経験者向きの「実用レベル」の試験があり、実用レベルは、政経・社会、科学技術、金融・証券、医学・薬学、情報処理、特許の6分野から1分野を選んで解答することとなっています。
級の認定は、答案の完成度によって1~3級、もしくは不合格に認定されます。
解答に対しての深い理解力や柔軟性、応用力なども求められるため、合格には3年以上の勉強が必要ともいわれており、難易度の高い試験です。