プロゴルファーになるには? 必要な資格・年齢の上限・プロテストについて解説
高額な受験料などのハードルもあるため、できるだけ早いうちから経験を積み、準備をしていくことが大切です。
プロゴルファーになるまでの道のり
日本プロゴルフ協会の認定が必要
日本では、プロゴルファーになるためには、男子は日本プロゴルフ協会(JPGA)、女子は日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)から認定される必要があります。
- アマチュア時代にツアートーナメントで優勝する
- プロテストに合格する
ツアープロには、年齢制限が設けられています。男子は16歳以上、女子は18歳以上です。
1.アマチュア時代にツアートーナメントで優勝する
男子は16歳、女子は18歳以上という年齢基準を満たすアマチュア選手が、ツアートーナメントに参加して優勝すると、プロ宣言を行うことができます。
プロ宣言を行えば、プロゴルフ協会からもツアープロとして認められます。
宮里藍選手や石川遼選手、松山英樹選手は、この方法で高校や大学の在学中にツアープロとなりました。
2.プロテストに合格する
たいていの選手は、日本プロゴルフ協会(JPGA)と日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)が実施するプロテストを受け、合格することでツアープロとして認定されます。
2014年から、日本プロゴルフ協会が「公益社団法人」になったこともあり、その年に16歳以上となる男性は、誰でもプロテストを受けられるようになりました。
プロテストは、プレ予選、第1次、第2次、最終の4段階に分かれています。
それぞれの段階で2〜4日間の競技を行い、成績上位者が次の段階に進みます。
アマチュア大会での成績優秀者や関連団体からの推薦者、ティーチングプロなどは、実力に応じて各段階の予選が免除されます。
ツアープロとして認められるのは、最終プロテストの上位50位までの選手たちで、毎年50人のプロゴルファーが誕生しています。
ただし、この資格だけでは、ツアートーナメントに参加できません。
毎年実施される「クオリファイングトーナメント(QT)」に参加して、成績上位に入って出場資格を取得することも必要となります。
受験料と認定料などで100万円以上かかる
プロテストを受けるには、受験料が必要で、総額で20万円以上になります。
会場までの交通費と宿泊費も必要ですし、合格すると、認定料やセミナー料などで80万円以上のお金がかかります。
プロになるには、受験料や認定料などで100万円以上の額が必要というわけです。
それに、プロテストを受けるまでにかかったレッスン料やゴルフ場の使用料などを入れると、かなりの額がかかります。
そのため、ゴルフ場で働きながら練習する研修生制度が設けられています。
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プロゴルファーになるための学校
ゴルフ強豪校に進学
ツアープロとして活躍する選手の多くは、野球やサッカーなどと同様に、出身地以外のゴルフ強豪校に進学しています。
たとえば、沖縄出身の宮里藍選手は宮城県の東北高校に進学しています。
大学であれば東北福祉大学が有名です。
松山英樹選手など多くのツアープロを輩出し、現在アマチュアで大活躍の金谷拓実選手も在学中です。
こうした厳しい環境に身を置いて、プロを目指し研鑽を積み重ねる必要があります。
プロになるにはゴルフ留学の道も
プロゴルファーになるなら10代からゴルフ留学するのもひとつの道です。
留学先は、冬でもラウンドができるように、暖かくて雨や雪の少ない地域がベストです。
具体的にはアメリカの南部か、西海岸、オーストラリア、ニュージーランドの人気が高くなっています。
長期の留学では、現地のゴルフアカデミーに入学します。
寮に入り、提携先の中学や高校に通いながら、平日は午後からレッスンを受け、週末はトーナメントに出場します。
ゴルフ留学し、恵まれた環境でゴルフ漬けの日々が送れること、世界各地から集まる同世代のゴルファーと競い合い、友人になれること、ゴルフを学びながら、英語も習得できることは大きなメリットです。
プロゴルファーに向いている人
プレッシャーに強い精神力
ゴルフには、精神力が重要だ、とよくいわれます。
あせって、手元がちょっと狂っただけで、ボールは予想もしていない方向に飛んで行ってしまいます。
有名プロゴルファーでも、プレッシャーに負けて惨敗してしまう姿をテレビで見かけることがあるでしょう。
- 「失敗するんじゃないか」と考えるより「うまくいく」成功イメージを持てる。
- 失敗したからといってうろたえず、冷静でいられる。
- プレッシャーを恐れず、やりがいととらえる。
自分の精神状態がプレーにすぐ現れてしまうスポーツですので、自分の精神をうまくコントロールできることが大事なのです。
努力を継続する力
プロゴルファーに向いている人は、コツコツと努力を続ける根気がある人です。
小学生か、中学生のうちから、毎日コツコツとボールを打ってスイングの基礎を身につけたいものです。
そのうえで、自分の体や特性に合った、自分の描いた軌道のイメージ通りに飛んでいくスイングに微調整していきます。
高い集中力
高い集中力がある人もプロゴルファーに向いています。
そうした選手は、パットを打つ時、グリーンの上に輝くようなラインが見えるそうです。
そして、そのラインが見えると、ボールは、そのライン上をきっちり転がっていくといいます。
このラインのことをゴルフ界では「樋(とい)」と呼んでいますが、集中力が高まると、そういう不思議なことも体験できるようになります。
プロゴルファーのキャリアプラン・キャリアパス
ツアープロとして活躍するためには、アマチュア時代にツアートーナメントで優勝するか、プロテストに合格する必要があります。
プロテスト合格後も、ツアーへの出場権を確保するべく、「クオリファイングトーナメント(QT)」に参加して、成績上位に入る必要があります。
さらに、毎年50人前後のプロゴルファーが誕生するため、厳しい戦いを制して、賞金を獲得していかなくてはなりません。
強い精神力でプレッシャーのかかるツアー大会で結果を出し、自身の技術を不断の努力で磨き続けていく日々は、引退するまで続きます。
厳しい闘いの日々ですが、ツアープロとして成功すれば、スポンサー企業を獲得できたり、メディア出演など露出が増えて、大会での獲得賞金以上の収入を得られます。
女性でもプロゴルファーになれる?
女性が、プロテストを受けるには、2つの条件をクリアする必要があります。
ひとつは、その年の4月1日時点で18歳以上であることと、もうひとつは、女子プロゴルフ協会に5年以上所属する会員2名の推薦を受けることです。
プロテストは、第1次、第2次、最終の3段階です。
第1次と第2次は2日間の競技を行い、成績上位者が次の段階に進みます。
アマチュア大会での成績優秀者やティーチングプロなどは、実力に応じて各段階の予選が免除されます。
ツアープロとして認められるのは、最終テストの上位20位までです。
ツアートーナメントには、毎年実施される「クオリファイングトーナメント(QT)」で合格すれば、出場が認められます。
プロゴルファーを目指せる年齢は?
プロゴルファーのプロテストを受ける年齢の制限は、男子16歳以上、女子18歳以上です。
年齢の上限はありませんので、いくつになってもプロテストを受験することは可能です。
男子だと63歳、女子は43歳がこれまでの最年長合格者で、プロテスト受験者のなかには70代のゴルファーもいます。
年齢を重ねてもプロになれるチャンスがあるのが、ゴルフの魅力といえます。
プロゴルファーになるには?のまとめ
プロゴルファーに年齢の上限はなく、男子16歳以上、女子18歳以上であれば、目指すことは可能です。
また女性プロゴルファーも多く、男女関係なく活躍することができます。
ただし、プロゴルファーになってからも、ツアーに参加して成績を残し、賞金を獲得し続けなくてはならない過酷な仕事でもあります。