プロゴルファーの仕事内容・なり方・年収・資格などを解説
「プロゴルファー」とは
アマチュアで実績を重ね、ゴルフトーナメントへの参加やゴルフの指導を専門的に行う。
プロゴルファーとは、ゴルフで生計を立てている人のことです。
プロゴルファーは大きく2種類に分けられます。
ゴルフトーナメントに参加し、賞金やスポンサー料などを得る「ツアープロ」とゴルフを他の人に教えることでお金を稼ぐ「ティーチングプロ」です。
一般的のイメージとは異なり、プロゴルファーの大半はティーチングプロが占めています。
プロゴルファーになるためには、プロテストに合格することが必要です。
誰でも受けられるというわけではなくアマチュアでの実績などが必要となります。
ツアープロの場合、トップレベルは億を超える収入となります。
しかし、大会で予選敗退してしまうと全くお金が入らないどころか、遠征費で赤字になってしまうという厳しい世界です。
- プロゴルファーの仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介
- プロゴルファーになるには? 必要な資格・年齢の上限・プロテストについて解説
- プロゴルファーの年収はいくら? トッププロやティーチングプロの収入も解説
「プロゴルファー」の仕事紹介
プロゴルファーの仕事内容
ゴルフのプロフェッショナル
プロゴルファーは大きく2種類に分けられます。
1つはゴルフトーナメントに参加し、競技としてゴルフを行うことで賞金やスポンサー料などを得る「ツアープロ」と呼ばれる人たちです。
ツアープロは、その名の通りゴルフのツアートーナメントでプレーするのが仕事です。
全国各地のゴルフ場で開催されるツアーに参加し、上位の選手に与えられる賞金獲得を目指します。
もう1つはゴルフを他の人に教えることでお金を稼ぐティーチングプロ(レッスンプロ)で、プロゴルファーの大部分を占めます。
ティーチングプロは、特定のゴルフ場や、打ちっ放しのゴルフ練習場に所属し、ゴルフを教えるのが仕事です。
ゴルフクラブの扱い方や、スイングの仕方など、プロとしての知識と経験をもとにレッスンを行います。
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プロゴルファーになるには
プロゴルフ協会の認定が必要
日本では、プロゴルファーになるためには、男子は日本プロゴルフ協会(JPGA)、女子は日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)から認定される必要があります。
ツアープロとして認定されるには、アマチュア時代にツアートーナメントで優勝するか、プロテストに合格しなくてはなりません。
男子は16歳以上、女子は18歳以上のアマチュア選手が、ツアートーナメントに参加して優勝すると、プロ宣言を行うことができます。
また、16歳以上となる男性は、誰でもプロテストを受けられ、最終プロテストの上位50位がプロゴルファーとして認められます。
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プロゴルファーの資格・試験の難易度
プロゴルフ協会の認定試験
男性の場合、プロテストは4段階に分かれており、1つの予選を突破しても、次の予選には新たに予選免除者が加わります。
最終的な合格者は、最終プロテストで50位以内に入った人で、全体の合格率は10%以下という厳しさです。
女性の場合は、プロテストは3段階にわかれており、成績上位者が次の段階に進みます。
合格者は、最終プロテストの上位20位までで、こちらも合格率は10%以下と、狭き門になっています。
ツアープロとは別に、ゴルフを教えるティーチングプロの資格制度(TCP)もあります。
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プロゴルファーの給料・年収
実力によって大きな差がある
トップレベルのツアープロであれば、高額な賞金を得ることが可能です。
ただしそこから税金が引かれてしまうため、賞金すべてが手元に残るわけではありません。
賞金以外にCM出演やスポンサー料も上乗せされることもあります。
一般的なツアープロであれば、遠征費などを差し引いて年収1000万円弱程度に収まる人が多いようです。
成功すれば桁違いの収入が得られるものの、実力がなければ収入が激減するという非常に厳しい世界です。
ティーチングプロは月収20万円以下になることもあり、副業をしている人も少なくありません。
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プロゴルファーの現状と将来性・今後の見通し
ツアープロとティーチングプロの将来
ゴルフトーナメントの大会が今後大幅に増える可能性は、現時点では低いといえるでしょう。
大会数が変わらないのであれば、ツアープロは新しい選手が加わることでますます競争は激しくなることになります。
ゴルフは年をとってからでも楽しめるスポーツなので、競技人口は他のスポーツに比べても非常に多いですが、今後は競技人口が減少していくといわれています。
そうなれば、ティーチングプロの世界も競争が激しくなることが予想され、ゴルフを教える技術を磨き、よい評判を得ることがカギになるでしょう。
プロゴルファーの就職先・活躍の場
活躍の場は全国のゴルフ場
プロゴルファーの活躍の場は、全国のゴルフ場などです。
ツアープロの場合は、ツアーに参加するため、全国のゴルフ場を転々とします。
企業とスポンサー契約を結ぶ場合もありますが、企業に所属する社員ではないため基本的には個人事業主となります。
ティーチングプロは、全国にあるゴルフ練習場などに所属し、その練習場内でお客さまにゴルフを教えます。
経験や実績があるティーチングプロは、一般の方だけでなくときにはツアープロのツアーや練習に帯同して指導することもあります。
プロゴルファーの1日
ツアープロかティーチングプロで異なる
プロゴルファーは、ツアープロかティーチングプロかで1日のスケジュールが異なります。
今回はツアープロが試合日をどう過ごしているかをご紹介します。
ツアープロは木曜日から始まるツアー予選に参加し、金曜日まで2日間行われる予選を通過すれば、土曜日、日曜日は決勝ラウンドに出ます。
つまり、1週間での試合日は最大で4日間となります。
<ツアープロとして働くプロゴルファーの1日(試合日)>
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プロゴルファーのやりがい、楽しさ
ツアートーナメントで優勝すること
プロゴルファーの目標は、ツアートーナメントに出場して優勝することです。
日本では、男子のツアートーナメントは1年間に約25試合、女子のツアートーナメントは1年間に約35試合開催されています。
大きなツアートーナメントであれば、賞金の総額も1億~2億円と高額です。
優勝や上位に入賞することももちろん大きなやりがいですが、プロである以上、多額の賞金を手にすることも大きな魅力になっています。
また、実力があればアメリカに参戦することもでき、世界のトッププロを相手に戦って勝ち、大金を手にすることは、大きな目標です。
プロゴルファーのつらいこと、大変なこと
実力次第の厳しい世界
プロゴルファーになっても、賞金だけで生活できるだけの収入を得られる人はごく一握りです。
仮に予選落ちしてしまうと、収入がゼロであるばかりか、会場までの交通費や宿泊費分が赤字になります。
そのため現実には、ゴルフ場や練習場の社員としてや、ティーチングプロとして稼いでいる人が多いです。
ただしこちらも、ゴルフの成績が悪いと、会社から厳しく接せられたり、社員契約を打ち切られたりするようです。
プロゴルフ界というのは華やかですが、全体的には相当厳しい世界です。
プロゴルファーに向いている人・適性
コツコツと努力を続けられること
プロゴルファーの場合、運動能力はあまり問われません。
それより、毎日コツコツと努力を続けた選手が伸びていくケースが多いようです。
プロゴルファーとは、サッカーや野球と違い、年齢を重ねても楽しめるスポーツです。
そのため、自分より年齢が高く経験を積んだ人を相手にしなくてはなりません。
もちろん相手も努力をしているため、人一倍努力をし、毎日コツコツと練習を積み重ねられる人でなければプロとしては活躍できないでしょう。
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プロゴルファーの雇用形態・働き方
「引退」のない世界
プロゴルフ界では、あまり「引退」という言葉を使いません。
たとえ第一線のトーナメントに出場しなくなってもシニアの大会に出場することができます。
男性は50歳以上になれば、シニアプロか、シニアレッスンプロ、女性は45歳以上になれば、シニアレッスンプロの資格試験を受けることができます。
もちろんプロの世界ですので、実力が伴わなければ、ゴルフで稼ぐことができません。
ひっそりと第一線から離れていく人も少なくなく、引退後はティーチングプロになる人もいます。
プロゴルファーの勤務時間・休日・生活
一週間前からツアーの準備が始まる
土日に行われるツアーのために、ツアープロのほとんどが、月曜日の夜には現地入りしているそうです。
火曜日は練習、水曜日にはプロ・アマ競技会に参加し、企業やアマチュアゴルフファンと交流します。
木曜日・金曜日には予選が始まり、トーナメントに進める上位60人程度を目指します。
予選を突破すると、いよいよ本大会が土曜日から始まります。
このように、ゴルフの大会が続く期間は一週間ごとにスケジュールが決まっていて、全国各地を転々とするため旅から旅の毎日となります。