学校事務のつらいこと・大変なこと・苦労
学校事務のつらいこと・大変なこと
業務範囲が幅広いこと
学校事務は、学校を運営していくうえで欠かせない庶務や経理、広報といったとても幅広い業務を任されています。
学校によっては学校事務が一人しか配置されないこともあり、その場合、一人で多様な仕事をこなしていかなくてはなりません。
「事務」というと一見、誰でも簡単にできそうなイメージを持つかもしれませんが、学校事務の仕事は専門性が問われることも多く、日々のスキルアップが重要です。
実力ある学校事務になれば校長や他の教職員からも信頼を寄せられますが、学校行事の前などはとても忙しくなることも多く、決して楽な仕事ではありません。
子どもを守る立場としての責任
学校事務は、教員とは違う立場から、生徒や学生たちの安全と安心を守る責任を抱えています。
学校は本来、子どもたちの可能性を広げていく場であるべきですが、いじめや不登校など、そこで起こりうる問題もさまざまあります。
ときには多感な子どもたちと接することに難しさを感じることもあるかもしれません。大切なのは、普段から子どもの様子をよく見ておき、教職員と連携をとりながら生徒・学生をサポートしていくことです。
学校事務には、教育の現場に携わるプロの一員としての責任感と使命感を持つことが求められるのです。
調整役を引き受ける機会も多い
学校の環境は各校によって異なりますが、そこでの窓口になる学校事務は、生徒・学生と教員、あるいは保護者と教員の「パイプ役」を求められる機会もよくあります。
ときには保護者や外部から直接クレームのようなことを受けたり、複雑な人間関係の間に立ったりして、円滑に物事を進めていかなければならないこともあるかもしれません。
調整役は板挟みになることも多く気苦労も多いですが、子どもが安心して学校生活を送れる環境をつくり、充実した教育を提供していくためには、そんな学校事務の裏での活躍が欠かせません。
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学校事務の悩み
学校事務の仕事では多かれ少なかれ保護者や外部からクレームを受けることがあり、その処理も業務の一つです。
クレームの種類はさまざまですが、たとえば保護者から届けられた忘れ物が教員のミスで生徒に渡らなかったときや、給食費などの口座振替の処理にミスがあり現金での集金になってしまったときなどに、保護者からお叱りを受けることがあります。
また、運動部のかけ声や吹奏楽部の楽器の音といった部活動の声がうるさい、生徒の交通マナーが悪いなど、近隣に住む人からクレームを受けることもあります。
こうしたクレームに対してきちんと謝罪をして許してもらえる場合はよいのですが、なかには謝っても怒りが収まらなかったり、学校事務ではどうにもできない理不尽な苦情を受けたりすることもあります。
苦情の電話に対応し続けるのが辛いと感じ、悩んでいる学校事務もいます。
学校事務を辞める理由で多いものは?
学校事務を辞める理由として、職場の人間関係を挙げる人が多いです。
経営や売上の向上が大きな目的となる一般企業とは異なり、子どもの教育がメインとなる学校現場は、しばしば「特殊な職場環境」だといわれます。
とくに公立の学校では、学校以外の業種の人など、子どもや保護者、教員以外と関わることが少ないため、どこか閉鎖的な雰囲気があり、風通しも悪いことが多いです。
そうした環境のなか、教員から見下すような態度を取られたり、教員間の人間関係や陰口に巻き込まれたりなど、ストレスを感じた経験がある学校事務も少なくありません。
また、一つの学校で働く学校事務が一人〜数人と少ないことも、人間関係の悩みを大きくする原因だといえます。
同じ業務にあたる同僚が他にいないと、困ったことがあっても誰にも相談できなかったり、教員と保護者の間で板挟みになったりすることも多いからです。
もちろんすべての学校現場に問題があるわけではありませんが、実際のところ教員や保護者との人間関係に悩んで離職してしまう学校事務は珍しくないようです。