医学部で学ぶこと、学科、志望理由、就職先(読了時間:19分6秒)

医師として求められる知識・技能の基本を身につける

目次

医学部とは

医学部は、医師として必要とされる知識・技能を総合的に学ぶ学部です。

医学部を目指す学生は、医学科であれば医師、看護学科であれば看護師を目指すといった明確な目的を持って入学してきます。

将来的にどの病院で働きたい、などの具体的な目標を持つ人も少なくありませんので、夢の実現に向けて努力するには最適な環境と言えるでしょう。

医学部は男子学生の割合が高い傾向があり、共用試験や国家試験の合格を目指して勉強に取り組む実直な雰囲気が特徴です。

お互いに切磋琢磨しながら、目標に向かって進んでいることを実感できるでしょう。

就職の状況としては、医学科であれば臨床医になる人が多く、総合病院や大学病院に勤務医として勤めるケースが大半を占めています。

中には、開業医の親の後を継ぐ人もいれば、公衆衛生医師のような公務員になる人もいます。

医師免許や看護師資格は国家資格であり、取得することができれば就職そのものに困ることはほとんどありません。

昨今は医師不足の問題が深刻化するなど、医療現場では若い人材が求められています。

学生時代に覚えるべきこと、身につけるべきことは多く大変ですが、学んだことが将来仕事で役立つのは間違いないでしょう。

医学部の理念

医学部は、人間の健康と福祉に寄与できる専門的な知識、技術を身につけることで、国内および世界で活躍できる医師・医学者を養成する学部です。

科学的根拠に基づく医学・医療を行うために、学術的・臨床的な専門知識を習得するとともに、研究意欲に富み、生涯にわたって自学自習し、専門分野を突き詰めていく態度を身につけます。

また、医学の臨床・研究を通じて人間と深く向き合っていくことを踏まえ、人間的な温かさと高い倫理観、すぐれた人格を持つ医療人を育成していきます。

医学部で学ぶこと、勉強すること、授業内容、卒論

医学部で学ぶこと

医学部では、6年間(医学科の場合)という長い時間をかけて、医師になるために必要とされる膨大な専門的知識の習得を中心に、基礎医学から臨床医学まで体系的に学びます。

衛生学公衆衛生学、予防医学などを通じて生体への理解を深めつつ、それを基に内科学や外科学など臨床に関する知識も習得します。

そのほか、医療や医学研究を突き詰めていくうえで避けて通れない生命倫理や、医療に関する法などに関しての学びも深めていきます。

医師の活躍領域は大きく「臨床」と「研究」に分けられますが、どちらの道を志すにしても、医療人として高いレベルの能力を身につけるために、双方についてしっかりと学んでいけるカリキュラムが組まれている大学が多くなっています。

医学部の授業内容

医学部の授業は講義と実習の大きく2つに分けられます。

医学科の場合、主に2年次より専門科目の講義とともに実習が始まります。

講義と実習を通じて学んだ知識が身についているかどうか、4年終了時に2つの共用試験が実施されます。

1つはCBT(Computer-Based Testing)で、医師としての基礎的な素養、医学一般、人体各器官の機能と病態・診断・治療、診療の基本、医療と社会といった知識や思考力が問われます。

もう1つはOSCE(客観的臨床能力試験)で、医療面接や診察方法、バイタルサインの測り方といった臨床の基礎的な能力が問われます。

5年次には大学付属病院などをローテンションで回る臨床実習を通じ、実際の患者との接遇を学びます。

6年次には専門とする予定の診療科を各自が選択する診療参加型臨床実習が行われます。

このように、年次が上がるほど実際の医療現場を経験する機会が増え、医師としての素地を形成する授業内容になっているのが特徴です。

医学部の卒論の例

医学部の大きな特徴の1つに「卒業試験」の存在があります。

他学部の多くが卒業に際して卒業論文の提出を求められるのに対して、医学部では卒業試験が行われるのです。

そのため、医学部では卒業論文がありません。

卒業試験に合格し、さらに国家試験をパスして医師免許を取得することが、医学部生にとっての目標となります。

卒業試験の科目数は大学によって異なりますが、少なくとも10科目、多い場合は30科目にものぼります。

試験期間は9月〜12月頃に1〜3ヶ月もの期間を費やして行われます。

医学部で学んだことの口コミ

  • 患者さんの悲痛な叫びに耳を傾け、病める患者さんの心に寄り添う姿勢が、医師にとって必要なことなんだということを学びました。
  • 人体の不思議、各臓器の特性、病態生理、検査、治療を学ぶことができました。
  • 人体の解剖学や生物学、看護師としての倫理観などを詳しく指導してもらうことができました。
  • 基礎の看護技術や実習などで実践でも生かすことができることを学ぶことができました。
  • 常にプロフェッショナルとして患者と向き合う姿勢を学んだ。

医学部の主な学科・分野と概要

医学科

さまざまな疾患の治療、予防に関する最先端の研究を行い、その結果を医療の臨床現場で生かしていくための能力を身につけます。

保健学科

看護学の知識や実践のための基礎と専門知識を身につけ、現代の医療現場で求められる「チーム医療」の実践が可能な医療人を育成します。

看護学科

高度化、専門化する現代の医療現場において、多様なニーズに対応できる知識と実践力を身につけた看護師を育成します。

医学部で学ぶ学問分野・概要

医学には基礎医学、臨床医学、社会医学などの分野があります。

基礎医学

解剖学
人体の外部形態と内部構造について研究します。

病理学
病気の原因、本態、経路について研究します。

薬理学
治療薬が生体に与える影響について研究し、治療に必要な知識を身につけます。

細菌学
病気を引き起こす原因となる細菌の形態や性質について研究します。

免疫学
病気から人体を守る免疫の仕組みや理論について研究します。

臨床医学

内科学
主に臓器を研究対象とし、手術によらない診療方法について学びます。

外科学
手術によって創傷や疾患を治癒するための知識について学びます。

放射線医学
放射線を用いた診断や治療法について詳しく研究します。

心身医学
患者の身体面のみならず、心理的・社会的な面も含めて研究します。

社会医学

公衆衛生学
患者を個々人ではなく集団としてとらえ、社会全体の健康課題について研究します。

法医学
法律的に重要な事実関係の鑑定や解釈を、医学に基づいて行う方法について研究します。

医学部で目指せる主な資格

・医師免許
・看護師免許
・保健師免許
・助産師免許

医学部生が目指す資格は、言うまでもなく医師免許です。

卒業試験に合格することで晴れて卒業が決まり、医師免許国家試験の受検資格が得られます。

数ある資格試験の中でも最難関に位置しますので、受験に向けた勉強は過酷なものとなります。

なお、看護学科であれば看護師免許など他の資格取得を目指すことになります。

看護師免許も国家資格ですので、合格するには相応の努力が不可欠となります。

医学部の大学選びのポイント

将来的に臨床医になりたい人はとくに、大学選びにおいて「地域」が重要になります。

大学病院での勤務を希望するのであれば、その地域の国立大学で学ぶのが最もスムーズです。

実習を附属病院で行うことが多いため、利便性という面でも有利でしょう。

また、臨床医として働くことを希望している地域で名医と言われている人物が卒業した大学を調べるのもひとつの手です。

勤めたい病院が具体的に決まっているのであれば、卒業生が多い大学を選ぶことでOBからのアドバイスも受けやすくなります。

このように、医学部の大学選びにおいては、将来的に医師として働くことを想定して考えることが重要になります。

医学部の入試方法・受験科目

医学部の入試では、英語・数学と理科2科目を課されることがほとんどです。

理科は物理・化学・生物から2科目を選択する大学が多いのに対して、一部の大学では物理と化学を必須としていることもありますので注意しましょう。

学科試験に加えて、面接と小論文を課す大学も増えています。

2019年度の入試では、私立大学医学部31校のうち17校がセンター試験利用入試を実施しています。

併願する場合、センター試験の科目や二次試験の科目をよく調べておき、できるだけ同じ科目で受験できるようにすると効率よく勉強を進められるでしょう。

医学部の学費

大学の学部の中でも、医学部の学費は高額になる傾向があります。

一例として、東京医科大学医学部医学科の初年度学費は7,578,700円(入学金1,000,000円、授業料2,500,000円、施設費1,000,000円、実習費400,000円、諸会費178,700円)、6年間の学費総額は29,400,000円となります。

近年の医師不足が社会問題化していることもあり、高額になりがちな医学部学費を一部補助する奨学金制度を用意している大学も多くなっています。

医学部の志望理由、例文、面接

医学部の志望動機

医学部を選択する人は、ほぼ100%の確率で「医師になる」という明確な目標を持ち、この学部を志望しています。

医学部は、どの大学においても最難関の学部となっており、まず入学することが簡単ではありません。

また、入学後は長い時間をかけて医師になるために必要なことを身につけていきますが、その内容もたいへん専門的なものとなっています。

目的意識がハッキリとしていなければ、この学部で毎日を過ごすのは苦痛に感じてしまうでしょう。

大学入学時点で、すでに将来、臨床医としてどの専門分野で活躍したいかまで決めている人もいるようです。

医学部の志望動機の例文

超高齢化社会に突入していこうとしている今、私は患者のQOLを重視する医師として医療に携わりたく、医学部を志望します。

私の母親は看護師として、現在も医療現場で働いています。

日進月歩の医療において、覚えるべきことや身につけなくてはならない技能が多いことは言うまでもありませんが、母が常に口にしているのは患者さんのことです。

今後、医療分野においてもAIやロボットが人の代替を担う場面が増えると言われていますが、患者と向き合う医療人の役割がなくなることはないと考えています。

できるだけ健康寿命を長くし、誇りと自信を持って生涯を過ごせる人を増やすことができるよう、医師として貢献していきたいと考えた次第です。

貴学は医科大学として、大学病院との連携が強く、ベッドサイドラーニングに注力されています。

私が志している、患者のQOLを重視する医師像を実現するには最適な環境と考えます。

患者に向き合う医師としての基礎を学びたく、貴学の医学部医学科を志望いたします。

医学部のAO・推薦入試の面接で聞かれること

医学部の面接においては、医学に関する特別な知識について問われるのでは?と思う人もいるかもしれませんが、実際はそうとは限りません。

むしろ、医療人としての基本となるマナーや倫理観を重視されており、常識的な受け答えや医療に貢献したいという思いのほうが重要と言われることもあります。

ただし、医学を学ぶのは並大抵ではない努力を要しますので、医療全般に対する強い興味関心を持っていることを伝える必要があります。

そのため、直近で話題になった医療関係のニュースや医学知識については、基本的なことを押さえておくようにしましょう。

医学部の志望理由の口コミ

  • 人体の神秘や人を救うということの尊さ、素晴らしさに興味を持ち、自分も将来そうありたいと思ったからです。
  • 看護学部は実習の授業があるため、大学病院が併設されている大学がよいと思ったので、医学部もあるこの大学を目指しました。
  • 看護専門学校という選択肢もありましたが、高校の進路指導の先生に大学の方がいいと強く勧められたので大学を目指しました。
  • テレビなどで時々放送しているドキュメンタリーや漫画「ブラックジャック」を読んで興味を持ちました。
  • 何か手に職をつけられる分野を学びたかったから。

医学部の雰囲気・男女比

医学部の男女比は、極端に男性が多い大学から、男女が同程度の割合の大学、あるいは女性のほうが少し多めとなっている大学までまちまちです。

国公立の一部の大学の医学部では、男性が9割程度を占めていることもあります。

世の中では女性医師も多く活躍していますが、全体的にみると、まだまだ男性の割合のほうが大きいようです。

医学部は、「医師になる」という夢を持ち、真剣に受験勉強をして入学を果たしている学生が大半を占めることから、真面目で実直な性格の持ち主が集まりやすいようです。

講義のコマ数も多めとなっていることから、アルバイトやサークル活動よりも勉強に打ち込む時間が長くなりがちですが、勉強と学生生活をうまく両立させている人もいます。

医学部の雰囲気・男女比の口コミ

  • 学生の性格としましては、外向的な人が多いように感じられます。
  • 意識は高い人と低い人で差が大きいと感じます。
  • 男女比は年によってまちまちですが半々くらいです。
  • 一般的に難関を突破した学生たちなので、真面目なタイプが多かったと思います。
  • 厳しい指導も時にはありますが、いわゆるアカハラのような感じはなく、先生方もフランクに相談できる方がわりと多かったです。

医学部の楽しいこと・大変なこと・つらいこと

医学部の楽しいことは、何と言っても医学を真っ向から向き合い、医師になるという夢に向かって仲間と共に邁進できることでしょう。

専門性が高く、卒業試験や国家試験に合格するためにも膨大な知識が求められますが、医師になりたいという強い気持ちを持った人にとっては充実した学生生活になるに違いありません。

大変な点は楽しいことと紙一重で、やはり医師を目指して学ぶ過程では多くの壁が待っています。

遊んでいる暇などなく勉学や実習に打ち込む日々が続くことになりますので、それなりの覚悟をもって挑む道と言えるでしょう。

医学部の楽しいことの口コミ

  • 専門的な学部であるため、明確な共通の目標や考えをもった人たちと一緒に頑張って将来を見据えて学ぶことができました。
  • 解剖実習など、医学部でしかできない経験ができます。
  • 部活動では医学部だけの大会があり、とても盛り上がって開催されていました。

医学部のつらいことの口コミ

  • 1年生くらいまでは結構時間があるのですが、それ以降は授業もフルで入っているため、遊んでいる時間が他学部よりも少ないかもしれません。
  • 試験で膨大な量の暗記をしなければならないので大変です。

医学部の口コミ一覧

医学部の就職先、業界、目指せる職業・仕事、進路

医学部の就職先

医学部に進学する人の多くは、病院で患者さんを診る、いわゆる臨床医になることを目指して大学で6年間を過ごしています。

医学部での課程を修了すると医師国家試験の受験資格が与えられ、それに合格して医師免許を取得することで、2年間の研修医生活(初期臨床研修)がスタートします。

ここで、ようやく医師になるための次なるステージへと進むことができます。

ただし、すべての医学部出身者が臨床医になるわけではなく、なかには研究医への道を目指していく人もいます。

その場合、卒業後は大学院博士課程へ進学をし、より高度な研究を極めていく道が一般的です。

医学部出身者の活躍の場としては、病院をはじめとする国内外の医療機関のほか、民間や公的な医療研究施設、あるいは行政、国際NGOなど多岐にわたります。

他の学部に比べても民間企業へ就職をする人は決して多くありませんが、保健学科出身者であれば、製薬会社で研究職に就く人は一定数いるようです。

医学部の就職の状況と需要

医師免許を取得した以上、医師になる人が多勢を占めています。

勤務医として総合病院などに勤める人が大半と考えていいでしょう。

医師免許は取得までに超えなくてはならない学力、知識、技能、経済的支援といった決して少なくないハードルがあるため、裏を返せば医師免許を持っていること自体が希少価値になります。

そのため、就職そのものに困るということはほとんどなく、むしろ希望する病院に勤務できるかどうかが争点になるでしょう。

医学部の就職以外の進路

医学部の卒業生のほとんどが臨床医となりますが、中には6年間の学士・修士課程を終え、さらに博士課程へと進む道を選ぶ人もいます。

博士課程は4年間ですが、初期臨床研修2年間を挟んでから博士課程に入るケースが多く、大学入学から10年間をかけて博士課程を修了することもあります。

博士課程を修了すると、基礎医学の研究者を目指して研究室に入る人もいます。

なお、大学によってはMD-PhDやPhD-MDといったコースが設けられており、国家試験よりも前に博士号を取得することが可能になっていることもあります。

医学部の就職の状況の口コミ

  • 地元から通っている学生は地元に残る傾向があるように見受けられます。
  • 都会への研修も視野に入れて病院見学に行っている人もいるようです。
  • 一般的な民間企業に就職する人はかなり少ない。
  • 将来的に親の病院を継ぐ予定の人も、まずは総合病院で勤務医として修行することが多かった。
  • 附属の病院であったため就職活動をすることはなく、面接の試験のみ受け、ほとんどの人が採用されていました。

医学部から公務員を目指せる?

医師免許を取得して厚生労働省に入省し、医療・保健・福祉分野を担当する人を医系技官と言います。

国家公務員ですので、医学部から公務員を目指すことは可能と言えます。

他にも、都道府県庁内や保健福祉事務所で住民の保健・医療・衛生・福祉に関する仕事に携わる公衆衛生医師、不審死を調査する監察医といった地方公務員になる方法もあります。

こうした公務員の道は競争率が高く難関ですが、公共性の高い仕事にに関心の高い人にとっては、検討する余地のある道となるはずです。

医学部の卒業生の感想

医師になるまでの過程には多大な努力を要しますが、医師になってからもハードワークの日々が待ち受けています。

臨床医を目指して学ぶ中で、医療の世界の過酷さや医療現場で働くことの責任の重さを実感する人も少なくありません。

ただし、人の命を救うという尊い仕事に誇りを持ち、ひたむきに学び続けてきた6年間を振り返って、充実した学生生活だったと感じる人はとても多いようです。

医師として働き始めてからも自分の中での支えとなる、かけがえのない学生生活にあんることは間違いないでしょう。

医学部の卒業生の感想

  • 医師という職業は過酷な世界で戦わなければならないことを知ることができました。
  • 人を救うことは非常に素晴らしいことだと再認識できました。
  • 忙しく、苦労することも多い大学生活でしたが、振り返ってみると非常に充実していたと思います。
  • 英語や法律など一般教養の先生方がいらっしゃいますが、「こんな大人になりたいな」と目標に思える先生がたくさんいらっしゃいました。
  • 看護学部は明確な進路を目指す人にとってはとてもいいところだと思います。

医学部に独学で合格できる? 予備校・塾は必要?

結論から言えば、医学部に独学のみで合格する人は存在しますので、「不可能ではない」と言えます。

ただし、医学部受験を専門とする予備校もあるほどですので、医学部受験に特化した入試情報や勉強のポイント、優先順位を教えてもらえるという意味では、予備校や塾の力を借りたほうが有利になる場合があるのは間違いないでしょう。

学科試験もさることながら、面接や小論文試験に向けた対策を自力で行うことが難しいという理由で、予備校や塾に通う受験生も少なくありません。

医学部の難易度、勉強時間、倍率

医学部の難易度としてよく言われるのが、「医学部の偏差値下端が一般的な理系大学の上位」ということです。

国公立大学の医学部であれば、偏差値60を切る大学がないことからも、この難易度の感覚で考えておいて問題ないでしょう。

医学部合格に必要な勉強時間の目安としては、現役生なら週40時間以上、浪人生は週90時間以上が必要と言われることがあります。

医学部の倍率は、国公立大学で3〜8倍、私立大学は10倍を超えることもめずらしくありません。

医学部の推薦入試、AO入試

医学部にも推薦入試やAO入試を実施する大学があります。

医学部そのものが他学部と比べて高い学力水準を求めているため、推薦やAO入試においても高い基礎学力が必要になるのは間違いありません。

出願資格として、内申書の評定平均が4.3以上を基準として設ける大学もあるほどです。

推薦・AO入試では、小論文試験と面接が実施されるのが一般的です。

中には、模擬講義を実施語に筆記試験を課したり、ワークショップを実施したりする大学もあります。

医学部再受験に成功するためには

他学部への入学や、卒業後に社会人を経て、再度医学部受験を目指すことを再受験と言います。

教養課程が免除さえる2・3年次から編入するのが一般的ですが、編入試験は卒業した大学の履修単位をはじめさまざまな条件が付加されており、倍率も20〜30倍と非常に高いため、合格するのはかなりの難関です。

再受験による編入生の割合が高めの大学であれば、再受験者の受け入れに寛大な可能性がありますので、そういった大学を狙うのもひとつの手です。

また、場合によっては編入試験ではなく一般入試を受けたほうが倍率面などで入りやすいケースもありますので、一般入試の受験を検討することも考えておいたほうがいいでしょう。

医学部の留年はどれくらいある? 中退する人はいる?

医学部には進級試験があり、合格できなければ留年することになります。

授業内容が高度な上に履修すべき科目が多いことから、留年してしまう学生が一定数いるのは事実です。

同じ学年で三度留年すると放校(退学)しなくてはならない大学がほとんどですので、中退を余儀なくされる人もいると考えていいでしょう。

また、4年修了時に共用試験があり、さらに6年修了時にはいよいよ国家試験が待ち受けています。

こうした節目となる各種試験を突破することができなければ、残念ながら落第となってしまいます。

医学部は浪人生が多い?

医学部の入学生は半数が浪人生と言われています。

現役志向が高まっている昨今の傾向からすると、他学部と比べて浪人生の割合が高くなています。

全学部の志願者のうち現役生が8割近くを占めているのに対して、医学部の現役受験生は4割弱となっていることからも、浪人生活を経て医学部受験を試みる人が決して少なくない現実が見えてきます。

中には2浪、3浪、あるいはそれ以上の浪人生活を経て受験する人もおり、全員が同じ試験を受けることになります。

医学部合格が難関と言われる所以と言えるでしょう。

社会人から医学部を目指すためには

一度社会人を経験したのち、医学部合格を目指して再受験することも可能です。

ただし「東大・京大・医学部」と言われるほどの難関である上に、編入試験の倍率は一般入試以上に高くなります。

働きながら隙間時間を勉強に充てて合格できるほど甘くないと考えておくべきでしょう。

そのため、社会人の医学部受験は勉強時間と資金の確保が課題となります。

合格、さらには入学後に必要な資金の計画を立て、予備校に通う費用なども勘案した上で、勉強に集中する環境を用意することが重要となります。

医学部に数学力は必要?

医学部の入試では数学が必須ですので、数学力が必要か必要でないかと問われれば「必要」です。

ただし、難解な数学の問題を解くことができる力が必要というよりは、標準レベルの問題にミスなく解答できる力を重視したほうがいいでしょう。

医学部受験の難易度を押し上げている原因の1つに「倍率」があります。

ライバルが多いため、1つのミスが命取りになりかねないのです。

そのため、試験時間内に解き切るスピードと正確性を身につけることが大切になります。

医学部の学生生活は忙しい? 実習は大変?

医学部の学生生活は忙しいです。

実習が始まれば現役の医師と同じように患者を担当し、医療現場に立つことになります。

いったん大学に入ってしまえば、必ず出席しなくてはならない講義にだけ顔を出してアルバイトやサークル活動に精を出す学生も他学部にいないわけではありませんが、医学部の場合はかなり様相が異なると考えておくべきです。

とくに実習が始まってからは、患者の生死に関わるシビアな現実を目にすることもめずらしくありませんので、心身ともにハードな環境下で実習に集中することになるでしょう。

医学部の奨学金

医学部進学に際して奨学金の給付を受けるには、いくつかの方法があります。

最も一般的なものとしては、日本学生支援機構による奨学金を申請する方法です。

第一種奨学金は無利子、第二子奨学金は有利子となり、世帯年収によって貸与の基準が定められています。

また、地方自治体ごとに修学資金貸与の制度を用意していることがありますので、自治体に問い合わせてみるといいでしょう。

私立大学であれば、大学独自の特待制度を備えている場合があります。

多くの場合、人物・学業成績がともに優秀で、経済的理由により給付の必要があると認められる場合に限られていますが、該当すると思われる場合は検討してみる価値はあるでしょう。

医学部の留学事情

海外で医師免許を取得するなど、具体的な目的を持って海外の大学医学部へ留学する人もいます。

中には、日本の大学で医学部に合格できなかったため、ハンガリーなど学生の受け入れプログラムを推進している国への留学によって医学部入学を果たす人もいます。

留学を実現するために必須となるのが資金と語学力です。

目安として、高校の生物・物理・化学を英語で理解する程度の英語力が求められると考えてください。

TOEFL、IELTS、またはTOEICでのスコアの基準が設けられているケースも少なくありません。

こうした基準をクリアできれば、医学部生として留学することも現実味を帯びてくるでしょう。

医学部での6年間は医師としての基礎を形成する期間ですので、知識・技能ともに覚えることが非常に多くなります。

大変な道であることは間違いありませんが、医師を目指すという夢を実現するための充実した学生生活になることでしょう。

医療の仕事は従事するまでのみならず、医師や看護師になってからも常に研鑽の日々が続きます。

超高齢化社会に向けてますます重要度が増していく医療を支える人材を目指しましょう。

職業カテゴリー