葬儀屋になるには
葬儀屋は学歴や特別な資格が必要な職業ではありません。
ただし、それらが不要だからといって仕事内容も簡単であるとはいえません。
本記事では、葬儀屋になるために必要な情報をまとめて紹介します。
葬儀屋になるまでの道のり
決まった道のりはない
葬儀屋になるためには、決まった道のりはありません。
高校や大学を卒業後、葬儀会社に就職するのが一般的な流れです。
葬儀会社に就職する方法はいくつかあります。
求人サイトから応募する
大手の葬儀会社は新卒採用を毎年行いますし、一般の求人サイトやハローワークなどでも求人でを確認することが可能です。
葬儀屋といっても募集職種はさまざまで、下記のような名称で募集されています。
- 葬祭ディレクター
- セレモニースタッフ
- 生花スタッフ
- 納棺師
葬儀全般に関わりたい場合は、葬祭ディレクターやセレモニースタッフの求人に応募するとよいでしょう。
コネクションを利用する
大手以外の葬儀会社は、家族経営というところも少なくありません。
地域密着型の葬儀会社の場合は、地区の会合などに採用担当社員が参加し、求人があるときは地域住民に声をかけることもあります。
また、下請けである花屋・返礼品の会社や料理屋などの業者と付き合いがあるので、そういう会社から葬儀屋に引き抜かれたり、自分から声をかけて転職したりする人もいるようです。
派遣やアルバイト・パートから就職する
派遣社員やアルバイト・パートから就職する方法もあります。
葬儀屋は司会進行などの業務もあり、司会業として派遣されることもあります。
そのため、何度か同じ葬儀事務所での派遣業を担当するうちにそのまま就職したという人も大勢います。
また、アルバイトやパートとして葬儀屋に入り、現場で経験を積みながらディレクターを目指すのもひとつの方法です。
20代で正社員への就職・転職
葬儀屋の資格・難易度
葬儀屋として働くときに資格は不要ですが、厚生労働省の認定制度に「葬祭ディレクター」があります。
この資格は、葬式を作り上げる、いわば「葬儀のコーディネーター」を認定するもので、取得すると葬祭業界においての知識や技能のレベルが一定以上であると認められます。
この資格には2級と1級があり、上級資格である1級を取得すれば、個人葬に加えて社葬までプランニングすることができる能力を持つことを証明できます。
葬儀屋になるための学校の種類
一般的にはあまり知られていませんが、葬儀業界を目指す人のための専門学校があります。
ただし、「葬儀専門学校」という名称で運営しているところは少ないようです。
ホテルやブライダルなどを専門に扱う専門学校の中の「葬祭マネジメント学科」や「フューネラル学科」、あるいは「セレモニー専門学校」といった名称になっています。
専門学校は大手の葬儀事務所とも提携していることがあるので、その後の就職もしやすく、葬儀屋になるための一番の近道であるといわれています。
20代で正社員への就職・転職
葬儀屋に向いている人
冠婚葬祭ビジネスは、人の人生に関わる仕事です。
どのような仕事でも真剣に取り組むことが大事ですが、とくに葬儀屋は適当な気持ちで仕事に臨むことは決して許されません。
悲しみに暮れている遺族の心に寄り添い、真心を込めて仕事を進められる人が葬儀屋には向いています。
また、この仕事はチームプレーでなければ成立しないため、ほかのスタッフと協力しながら動ける人も適性があるといえます。
葬儀屋のキャリアプラン・キャリアパス
葬儀会社に就職すると、まずは研修生として先輩社員につきさまざまな現場を体験して、一連の流れを覚えます。
企業によって名称に多少の違いはありますが、一般的に一人前になるとディレクターと呼ばれ、実際に1人で葬儀を担当します。
その後は支配人やマネージャーなど、スタッフを束ね指示を出す立場になったり、各事業部の仕事を取り仕切ったりする立場になります。
葬儀屋を目指せる年齢は?
葬儀屋は、他業界と比較すると転職しやすく年齢が高い人も採用されやすい職業とされています。
「人の死」に多く立ち会うことから、ある程度の年齢を重ねた人生経験豊富な人材が求められる傾向もあり、転職者も積極的に受け入れている企業が多いようです。
業界内での転職も積極的に行われており、優秀で有能な葬祭ディレクターは、他の葬儀屋からヘッドハンティングされることもあります。
葬儀屋になるにはのまとめ
葬儀屋になるために必要な資格や特別に必要な知識などはありません。
葬儀屋になるための方法のひとつとして、葬儀業界を目指す人のための専門学校で学ぶ方法があります。
ホテルやブライダル系の専門学校の学科・コースとして設置されていることが多く、そこでは葬儀屋の業務に必要な知識を身につけたり、就職サポートを受けたりすることができます。
また、一般の求人サイトを経由してアルバイトからスタートしたり、派遣会社に登録し、葬儀の司会業などの派遣を経験するうちに業界に入る人や、コネクションを使って葬儀屋になる人もいます。