葬儀屋の需要・現状と将来性

葬儀屋になりたいと考えた時に気になるのは、仕事内容や収入のほか、需要があるのかという点でしょう。

本記事では、葬儀屋の現状から将来性、今後の活躍の場などを紹介します。

葬儀屋の現状

人の手でないとできない仕事

葬儀屋の仕事は景気に左右される仕事ではなく、人の手でなければできない仕事であるため、AIなどの発達が進んだとしてもいつの時代も必要とされる仕事です。

葬儀屋には暗いイメージがあり、偏見の目を持たれることも少なくありませんでしたが、近年では葬儀屋も親しみやすいCMを出したり、明るい雰囲気を持たせようと努力したりしているため、昔ほど「特殊な仕事」というイメージを持つ人は少なくなってきています。

葬儀業界内の競争の激化

少子高齢化の影響により、今後は葬儀屋の需要が増え、市場規模が拡大すると考えている人も多いかもしれません。

ただしそれは団塊の世代までで、長い目で見ると今後は国内の人口が減っていくため市場規模は徐々に縮小していきます。

葬儀の多様化により葬儀の単価も減少傾向にあるため、顧客を獲得できない葬儀会社は淘汰される傾向にあります。

葬儀屋の需要

人が亡くなることは避けられないため、儀式としてのお通夜・葬式の手配や進行を行う葬儀屋の需要がなくなることはないでしょう。

ただし近年は大手の葬儀事務所だけでなく、新興企業の参入や、個人経営・家族経営の小さな葬儀屋が増えている背景もあり、競争率があがっていることもたしかです。

それに加え、大々的にお金をかけた盛大な葬式ではなく、小規模な家族葬や直葬が増え、それに対応できる葬儀会社が好まれています。

事務所の経営方針などはさまざまですが、大手葬儀事務所においても低価格のプランを提供し始めているため、今後はより多様なニーズに応えられるプランを提案する葬儀会社が選ばれることでしょう。

葬儀屋の将来性

葬儀事務所も生き残りをかけてさまざまなプランを画策していますが、仕事の性質上、なかなか広告を打ち出すのが難しいという現状があります。

とはいえ、葬儀業界の競争が厳しくなるにつれて、葬儀会社もイメージアップのために営業や広報に力を入れる必要が出てきます。

ライフスタイルや時代の変化に合わせて、葬儀業界も変わらなければならない時期に来ているといえます。

葬儀屋の今後の活躍の場

葬式について生前から考えなかった昔と違い、今は自分好みの葬式を出せる時代です。

近年は「エンディングノート」を書く人が増え、自分の死に備えて葬儀やお墓についての希望、家族への感謝の言葉、相続のこと、介護の希望などを家族に伝えることができるようになりました。

また、「終活」といって、自分で生前に葬儀やお墓の準備をしたり、あらかじめ遺言を書いたりする人も増えています。

このように、生きているうちに理想とする葬儀やお墓を決めたいという考えが強まってきています。

「祭壇に趣味のものを飾ってほしい」、「葬式では好きな音楽を流してほしい」など、自分の葬儀にさまざまな希望を出す人が増えるなか、あらゆる要望に対応できる葬儀屋がこれからの時代には必要とされるでしょう。

参考:葬儀屋に関するデータ

葬儀業売上高の推移

経済産業省の統計によると、葬儀業全体の売上高は年々増加傾向にありましたが、2014年度に若干減少し2015年以降ほぼ横ばいです。2019年度の葬儀業の売上高は、6000億6300万円となっています。

葬儀業売上高の推移_令1

出所:経済産業省

葬儀業取り扱い件数の推移

葬儀業の取り扱い件数については、2014年度に若干減少してから2016年までほぼ横ばいでしたが、2017年以降増加しています。2019年の取り扱い件数は446,724件でした。

葬儀業取り扱い件数の推移_令1

出所:経済産業省

葬儀業事業者数の推移

葬儀業の事業者数は増加を続けています。2019年度の事業者数は2,496となり、事業者間の競争が激化していることが予想されます。

葬儀業事業者数の推移_令1

出所:経済産業省

葬儀業従業者数の推移

葬儀業の従業者数は2015年まで増加し続けていましたが、2016年に減少してからは増減を繰り返しています。2019年における葬儀業の従業者数は24,453人となっています。

葬儀業従業者数の推移_令1

出所:経済産業省

葬儀業正社員数の割合

葬儀業の正社員比率はここ数年横ばいとなっています。2019年度の正社員比率は49.9%となっています。

葬儀業従業員に占める正社員の割合_令1

出所:経済産業省

葬儀屋の需要のまとめ

葬儀屋の仕事は景気に左右される仕事ではなく、人の手でなければできない仕事であるため、AIなどの発達が進んだとしてもいつの時代も必要とされる仕事です。

葬儀の多様化により葬儀の単価も減少傾向にあるため、顧客を獲得できない葬儀会社は淘汰される傾向にあります。

自分の葬儀にさまざまな希望を出す人が増えるなか、今後はより多様なニーズに応えられるプランを提案する葬儀屋がこれからの時代には必要とされるでしょう。