ラジオディレクターとラジオプロデューサーの違い
ラジオディレクターとラジオプロデューサーの仕事内容の違い
まずはじめにディレクターとプロデューサーの関係性についてですが、一言でいえばプロデューサーが上司で、ディレクターが部下になります。
一つのラジオ番組を制作するにあたり、二人が力を発揮する場所や仕事内容は大きく異なります。
ラジオディレクターは「現場のトップ」として、ラジオ番組を制作する際の現場監督の役割を担っています。
これに対して、ラジオプロデューサーは「番組全体のトップ」です。
番組のタイトル・内容・出演者・放送枠・予算・コマーシャル・制作スタッフなどを決めるキーマンです。
番組の大枠を作りあげるのがラジオプロデューサー。
プロデューサーが決めた枠の中で、具体的に番組を制作していくのがディレクターなのです。
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ラジオディレクターとラジオプロデューサーのなる方法・資格の違い
ラジオディレクターとラジオプロデューサーは、その仕事に就くまでの道筋が異なります。
基本的には放送局に就職した新人がまず経験するのがアシスタントディレクターで、一人前になるとラジオディレクターになります。
そこから現場で十年以上のキャリアを積んでベテランになったところで、晴れてラジオプロデューサーに昇進することが多いようです。
もちろん誰もがなれるというわけではなく、適性や能力がある人だけが抜擢されるのがプロデューサーです。
このように、放送局の場合は管理職であるプロデューサーになるルートがありますが、制作会社やプロダクションの場合はディレクター以外の職種がないこともあります。
また、フリーランスのディレクターの場合も、管理職であるプロデューサーになることはありません。
プロデューサー志望の人は、最初から放送局に就職したほうが確実です。
ラジオディレクターとラジオプロデューサーの資格・必要なスキルの違い
ディレクターは、リスナーが必要とする情報を提供し、オリジナル要素たっぷりの番組を作るという使命があります。
そのため、「キラリと光るセンス」や「独自性溢れるアイデア」などの職人技が備わっている人物である必要があるのです。
ですが、プロデューサーは、センスやアイデアだけでは通用しない職業です。
出演者を決める際の芸能プロダクションとの交渉や予算や放送枠の確保など、番組実現のために営業マンのような役割を果たさなければいけません。
世の中のニーズや流行を敏感に感じ取り、新番組を企画し、それを実現できるかどうかが腕の見せどころでしょう。
もちろん番組でトラブルが起きた際に、すべての責任を負うのもプロデューサーですから、その番組の中でもっとも責任重大なポジションであることも間違いありません。
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ラジオディレクターとラジオプロデューサーの学校・学費の違い
ラジオディレクターになりたい人は、大学に進学する以外にも、放送やメディアに関して学べる専門学校で学ぶことが多いようです。
一方で、ラジオプロデューサーになりたい人は、放送局への就職を目指して大学に進学することが多いようです。
放送局の採用試験は非常に人気が高く、大学卒業以上の学歴が求められることがあるので、難関大学の出身者がたくさん試験を受けることになります。
この試験を突破するために、できるだけレベルの高い大学で四年間しっかり勉強しながら自分のスキルを磨いておくことが大切です。
大学の場合は専門学校に比べると学費も高くなりますが、そのぶん学べる知識の幅も広がります。
まずはディレクターになって、いつかはプロデューサーにもなりたいという人は、大学に進学しておくと選択肢が広がります。
ラジオディレクターとラジオプロデューサーの給料・待遇の違い
ラジオディレクターとラジオプロデューサーは、どちらのほうが給料が高いのでしょうか。
これに関しては、ディレクターはプロデューサーの部下であり、プロデューサーのほうが社内での立場が上であることから、プロデューサーのほうが給料が高いのが一般的です。
大手放送局のプロデューサーとなると、年齢的にも40代以上となることが多いので、年収が1000万円近くなることもあるようです。
また、働き方に関して比較すると、番組の制作現場で働いているディレクターは残業が非常に多いため帰宅時間も夜遅くなりがちです。
深夜や早朝の番組のために徹夜で準備をすることもあります。
これに対してプロデューサーは管理職なので、ある程度は働き方をコントロールすることができます。
プロデューサーはディレクターのように残業続きになるわけではありません。
ラジオディレクターとラジオプロデューサーはどっちがおすすめ?
ラジオディレクターとラジオプロデューサーには、それぞれの仕事に面白さとやりがいがあります。
たとえば、ディレクターは、自分のセンスやアイデアを存分に発揮しながら仲間と一緒に番組を作り上げていくことに喜びを感じられます。
一方で、プロデューサーは自分のマネジメント能力を存分に発揮しながら番組をまとめ上げていくことに喜びを感じられます。
「企画や構成を書きながら現場でずっと番組を作り続けたい」という人はディレクターを目指せばよいですし、「責任ある立場になって番組全体の統括をしたい」という人はプロデューサーを目指すのがおすすめです。
どちらの仕事もクリエイティブな能力やコミュニケーション能力が必須なので、このようなスキルに自信がある人が適任です。