入国審査官と入国警備官の違い
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入国審査官と入国警備官の仕事内容の違い
入国審査官の仕事内容
入国審査官の仕事は、主に「入国時の審査」です。
日本に入国しようとしている人が、入国することによって日本の安全や国益を損なう人物ではないことを確認し、必要に応じて入国を拒否して強制送還の判断を下します。
また、すでに入国している外国人の「違反審査」や、在留期間や目的の変更を審査する「在留資格審査」などを行い、日本の安全を守る使命を果たしているのです。
入国警備官の仕事内容
入国警備官の仕事は、主に「違反審査の対象となる外国人を摘発する」ことです。
入国管理法に違反している外国人を調査し、違反が確認されれば摘発・収容して入国審査官に引き渡し、強制送還が決定された外国人を送還します。
入国審査官とは大きく異なる仕事内容となっていますが、両者が協力することで在留外国人の入管法違反行為に対して、正しく厳格に対処することができるのです。
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入国審査官と入国警備官のなる方法・資格の違い
入国審査官になる方法
入国審査官になるためには、まず「国家公務員採用一般職試験」に合格し、国家公務員の肩書きを持つ必要があります。
合格後、各地の入国管理局の面接に合格すれば「出入国在留管理庁職員」として採用されます。
その後すぐに入国審査業務に携わるのではなく、法務事務官として経験を積んで、勤務経験を重ねることで入国審査官になることができるのです。
なお、その際には特段の試験は必要としていません。
入国警備官になる方法
入国警備官も同じく法務省に属する国家公務員ですが、入国審査官が「行政職」であるのに対して入国警備官は「公安職」に分類されます。
入国審査官が「なるための特別な試験がない」のに対して、入国警備官は「入国警備官採用試験」に合格して採用される形となります。
入国警備官採用試験においては学力だけでなく、身長や体重、視力などの要件が課せられています。
入国審査官と入国警備官の資格・必要なスキルの違い
入国審査官に必要なスキル
入国審査官には「冷静な判断力」と「国際感覚あふれるコミュニケーション能力」が求められます。
入国審査は常に問題なくスムーズに進められることはなく、場合によっては相手とのやり取りに問題が生じたり、こちらの決定に従わない人も出てくるでしょう。
常に冷静に判断して法律に則った判断を下し、必要に応じて相手を説得できる国際的なコミュニケーション能力が問われる場面が多くなります。
入国警備官に必要なスキル
入国警備官として働くためには「身体能力」の高さが問われる場面が多くなります。
事務作業が中心となる入国審査官と異なり、入管法に違反している在留外国人の調査や摘発など、体を動かす仕事が中心となるため、身体能力の高さが重要なのです。
場合によっては逃げる外国人や抵抗する外国人にも対処しなければならないため、心と体、両方の強さを併せ持たなければ仕事ができません。
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入国審査官と入国警備官の学校・学費の違い
入国審査官になるための学校
入国審査官になるためには「国家公務員採用一般職試験」に合格する必要があるため、最低でも中学卒業の肩書は必要になります(高卒者試験)。
大卒試験の場合には法律や経済、行政学の試験が出題されるため、法学部や政治経済学部などで学んでいると大学での勉強が大きく生かされる可能性があります。
国家公務員試験は競争率の高い試験であるため、予備校に通って専門的に対策を立てる人も多く、その分だけ学費がかかる計算になります。
入国警備官になるための学校
入国警備官になるための試験は高校または中学校を卒業見込である、あるいは高校または中学校を卒業してから5年未満の人に限られるという受験要件が設定されているため、基本的に学歴は問われません。
なお、入国警備官になるための試験には、「警備官(社会人)」という区分がありますが、この採用人数は非常に少ないため、社会人になってから入国警備官になるための道は狭き門を通らなければなりません。
入国審査官と入国警備官の給料・待遇の違い
入国審査官の給料や待遇
入国審査官の給料は、地域や勤続年数、採用区分などによって差がありますが、平均年収は一般企業のサラリーマンと比べても高いほうです。
国家公務員行政職俸給表(一)の給料が適用され、幹部職に昇進すれば年収1000万円を目指すことも可能です。
入国警備官の給料や待遇
入国警備官の給料は、勤続年数や階級、勤務地などによって差があります。
国家公務員公安職俸給表(一)が適用されますが、業務の危険性や不規則な勤務体系を加味して一般の公務員よりも高い給与体系となっています。
両者とも国家公務員であり、他の国家公務員と同様に福利厚生制度などは充実しているため、安定した生活を期待できるでしょう。
入国審査官と入国警備官はどっちがおすすめ?
コミュニケーションに自信があれば入国審査官
コミュニケーション能力や語学力に自信があれば、入国審査官を目指すのもよいでしょう。
入国審査官は円滑なコミュニケーションが可能であればスムーズに仕事を進められる可能性が高くなり、訪日外国人数の増加にも十分に対応できるでしょう。
運動能力と正義感に自信があれば入国警備官
運動能力と、怪我を恐れない正義感を有しているのであれば、入国警備官を目指すのもよいでしょう。
入国警備官の仕事は相手の抵抗が発生することが懸念されるため、抵抗する外国人を拘束するための運動能力と、相手の抵抗による怪我を恐れないほどの正義感があれば、入国警備官としてやっていけるでしょう。