庭師のやりがい・楽しさ・魅力
庭師のやりがい・楽しさ
依頼主との出会いやつながり
庭師の仕事は庭木の剪定をはじめ、害虫の駆除や外構の施工など多岐にわたりますが、すべては客からの依頼で成り立っています。
作業の過程で、依頼主からの喜びの声や感謝の気持ちを直接耳にすることができることは庭師にとって何よりの喜びです。
作業が完了した時に依頼主に喜んでもらえた時の満足感は何にも代えがたく、その後の仕事の原動力になります。
また依頼を受けた顧客に満足してもらうことで、継続して仕事を受注できる可能性が高くなったり、口コミで良い評判が伝わり集客につながったりと、人との出会いやつながりから新しい仕事が増えていくことも少なくありません。
目に見える達成感
剪定や庭造りは見た目に結果が出るため、やりがいを感じやすいと考える人も多くいます。
造園業は他の建築関係の業種に比べて、1件当たりの工期が比較的短いため、頻繁に達成感を感じられるといえるでしょう。
また庭師の手がける案件の多くは、長きにわたって形として残ります。
完成した瞬間に大きな喜びを感じられるのはもちろんのこと、その後、自分の請け負った庭園が時間を経て成長し、変化していく様子を見る楽しみもあります。
前述のように継続して同じ案件を受注することが多いため、多くの庭師が愛着を持って仕事に当たっています。
表現者としての喜び
依頼された仕事に対して、それまでの経験で培った技術と専門知識を駆使し、顧客の要望や利便性も加味しながら試行錯誤していくことは、一つの表現活動であると言っても過言ではありません。
自ら考えて施工を進め、図面には書かれていない要素を自分の感覚で反映できるといった、表現者としての喜びを日々感じている庭師も多くいます。
樹木や鳥、昆虫、色、香りなどの自然の恵みを想いのままにプロデュースでき、自分なりの世界を形にできることは庭師だけに許されたいわば特権です。
20代で正社員への就職・転職
庭師の魅力
やる気次第で独立も可能
職人の仕事に終わりはありません。
生涯を通じて技術を向上させ、高みを目指すことのできる点が職人の魅力で、もちろん庭師も例外ではありません。
経験を積み、技術を向上させていく過程で独立を考える庭師は多く、現在でも個人事業主として活躍する庭師は微増傾向にあります。
独立して仕事を請け負うことで苦労も増えますが、自分の信念とこだわりを貫きやすいというメリットもあります。
独立・開業は多くの庭師の目指すところであり、努力次第でその門戸が開けていくという事実がモチベーションの一つになっているといえます。
奥深く正解のない仕事
庭師の「仕事の奥深さ」に魅了されている人も少なくありません。
与えられた案件を自身の感性でプロデュースしていくのが庭師の仕事で、そこには正解がないかわりに不正解もありません。
たとえお客さんが喜んでくれたとしても、もっと良い方法があったかもしれない、と庭師は常に自問することになります。
経験を重ね、自分自身が成長することで、表現できるものも変わってくるという、答えも終わりもない奥深さは庭師が生涯挑み続ける課題であり、やりがいの一つであるといえます。