仲居の一日の流れ・勤務時間や休日、たすき掛け勤務についても解説
仲居の一日の流れ
20代で正社員への就職・転職
打ち合わせでは全体把握も
出勤後の打ち合わせでは、まず自分が担当する客を確認。
どういった客なのか、使用する客室、避難経路等を十分に理解した上でチェックインに備えます。
この時、自分の担当以外の客も大まかに掴んでおくことが重要です。
担当以外の客も対応する機会がないわけではありません。
特に乳幼児や高齢者などサポートが必要な場合がある客は必ず把握しておくようにします。
仲居の勤務時間・休日
変形労働制が主流
仲居の勤務時間は実働で6~8時間。
6時から22時の間でそれぞれが自分のシフトで出退勤します。
一組の客のお出迎えからお見送りまでを同一の仲居が担当するために、変則勤務でシフトが組まれる旅館が多くを占めます。
拘束時間が長いため、慣れるまでは苦労するかもしれませんが、仲居の多くは敷地内や隣接地にある寮から出勤しています。
通勤時間がほぼないことで身体的な負担が軽くなるように配慮されているのです。
たすき掛け勤務とは
前項だけ見ると、他業種でも珍しくない早番、遅番に近いもののように思われますが仲居の勤務体制はかなり特殊なもの。
1組の客のチェックインとチェックアウトを同じ仲居が担当するために正午から翌日の正午までを1日としてシフトを組むのです。
これは「たすき掛け」と呼ばれます。
同様に休日もその日の午後から翌日の午前で考えられます。
実働8時間には変わりはありませんが特に繁忙期の場合、丸一日の休日をとることは難しいところも多いです。
中抜けとは
たすき掛けに加え、仲居ならではの勤務体制の特徴として「中抜け」があります。
中抜けとは例えば6時に出勤し、10時から19時までを長時間の休憩として勤務から離れ、再度19時に出勤し、22時に退勤するというシフトのことをいいます。
これも実働8時間であることには変わりありません。
慣れればこのロング休憩を有効に使えるようになりますが、たすき掛け同様、拘束時間ともとらえることができ、仲居の仕事が激務と受け取られる一つの大きな要因にもなっています。
時期によって休日はまちまち
観光業全般にいえることですが、ハイシーズンは多忙を極めます。
したがって、仲居も通常は月に6~8日とることができる休日を繁忙期は4日ほどしかとれないことがほとんどです。
また休日も土日祝日とは無縁の世界。
むしろ、客入りが多いため、出勤になると考えておいた方がいいでしょう。
休憩は取れる時に
客の動きに合わせて働くことになるため、決まった時間にまとまった休憩がとれるとは限りません。
チェックアウトまでの待機時間や夕食準備までの時間でタイミングをみて適宜食事などはとるようになります。
場合によっては十分にとれない日もあるのが現実です。
身支度に要する時間
仲居の服装は着物が主流であるため、着付けにはそれなりの時間がかかります。
特に慣れるまでは多くの時間を要したり、一人でやりきれなかったりするため、余裕を持って出勤する必要があるでしょう。
中には作務衣や洋装の旅館もありますが接客業であるため、身支度の時間を考えて出勤するのは着物と同様です。
また、寮や自宅の距離によっては身支度が済んだ状態で出勤することもあります。