医療事務の志望動機と自己PR・面接で気をつけるべきことは?
医療事務を目指すきっかけで多いものは?
医療事務を志すきっかけは人によってさまざまですが、よく挙げられるものとして、「年齢に左右されず長く勤められるから」「結婚・出産後も働きやすいから」「医療の現場に携わりたいから」といった理由があります。
専門的な知識やスキルがあれば何歳になっても働くことができ、パートやアルバイトなどの求人も多数あることから、子育てと仕事を両立したい人にとって魅力のある職業だといえます。
また、「人の役に立ちたい」「接客が好き」という思いを持つ人も、患者さんのサポートがおもな業務となる医療事務に興味を持ちやすいといえます。
履歴書や面接で志望動機を伝える際には、これらのきっかけを得ることになった自分自身の経験やエピソードを交えながら説明するとよいでしょう。
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医療事務の志望動機の考え方
志望動機の重要性
医療事務職として病院などの求人に応募する際には、書類選考のほか、ほぼ確実に面接が行われています。
医療事務は病気やケガを抱える患者さんと直にコミュニケーションをとる仕事であるため、「誠実で責任感があるか」、「信頼されうる人かどうか」など、面接を通して人間性を判断されることになるでしょう。
面接で問われるポイントとして、最も重要なのが「志望動機」です。
志望動機というと難しく思えるかもしれませんが、これからの仕事に対する意欲はもちろん、自分の個性や考え方、人柄を伝える絶好のチャンスとなります。
時間をかけて、医療事務の仕事を目指すきっかけや、仕事に対する思いをまとめてみるとよいでしょう。
医療事務への適性をアピールする
医療事務の仕事内容は、病院やクリニックでの受付窓口業務やレセプト業務など、多岐にわたります。
専門的な知識やスキルが求められる業務もありますが、患者さんと接する機会が多いことが、数ある事務職のなかでも医療事務の特徴です。
したがって、この仕事に就くうえでは事務処理の能力だけではなく、患者さんの気持ちになって対応するための思いやりの心、コミュニケーション能力が求められますし、接遇で注意しなければならない点も多々あります。
医療事務の募集に応募する場合は、そうした点を理解したうえで、適性があることを示すのがよいでしょう。
医療事務の志望動機の例文
未経験から医療事務を目指す場合
「私は現在、一般企業の事務をしておりますが、コンピュータの前で作業するよりも、人とたくさん接したり誰かの力になったりすることに喜びを感じます。
世話好きな自分の性格には人と関わりあう仕事が向いていると考え、医療事務の仕事をしてみたいと思い、医療事務の資格を取得しました。
貴院のホームページを拝見したところ、自宅から30分以内で通勤できる場所にあり、地域医療に貢献され、また在宅医療のサポートなどもされていることを知りました。
せっかく医療事務の資格を取得することができましたので、これまで身に付けてきた事務スキルや接客の経験を活かし、ぜひとも貴院で少しでもお役にたちたいと思い応募させていただきました。」
理念に共感したことをアピールする場合
「これまでは自宅の近くにある歯科にて医療事務をしておりました。
その経験を生かすことができ、さらに経験のない診療科にて医療事務のスキルを磨きたく、応募させていただきました。
私には子どもの頃からお世話になっている病院があり、病気になったときは、必ずその病院に行きます。
それは病院が歩いて10分という距離にあり、幼い頃から通院して親密感があるからです。
そのため、貴院の『早期発見は、遠くにある大学病院の役目ではなく、地域医療の最前線である開業医の役目』という考えには、非常に感銘をうけています。
病院は病気を治すところですが、患者さんに本当に安心して治療をしてもらうことは難しいことだと思います。
かかりつけのお医者さんがいるということが、病気で不安なときにどんなに心強いことか実際に知っている私だからこそ、医療事務は私に向いている仕事だと思っています。
今まで経験したことがない診療科での仕事は覚えることがたくさんあるかと思いますが、精一杯取り組んでいきます。
患者さんと笑顔で向き合い、そして業務では正確さや迅速さを大切にしたいと思っています。
貴院で少しでもお役に立てるよう頑張って参りますので、ぜひともよろしくお願いいたします。」
医療事務の実務経験がある場合
「私は総合病院にて2年間、外来クラークとして患者様の応対やカルテの入力、検査の案内などの業務を経験しました。
外来に来られる患者様の不安な気持ちに寄り添ったり、診察や検査がスムーズに進むよう工夫をしたりしながら、やりがいを持って業務をおこなっておりました。
これらの経験を生かしながら、今後はレセプト作成や会計業務など、医療事務としての仕事の幅を広げていきたいと考えています。
少人数体制を採られている貴院にて、幅広い業務を任せていただきたいという思いを持ち、志望いたしました。
未経験の分野でもお役に立てるよう、貴院への応募にあたり「医療事務技能審査試験」を取得しました。
貴院の掲げる「患者様第一」という理念のもと、私自身もスキルアップをしながら、患者様の気持ちにより広く寄り添っていきたいと考えています。」
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医療事務の面接で聞かれること・注意点
面接で聞かれること
医療事務の仕事をする場合も、一般企業に勤めるのと同じように就職活動が必要です。
求人情報を探して、履歴書や職務経歴書などの必要書類を送付し、書類選考に通った場合は、面接が行われます。
医療事務の面接で必ずといっていいほど聞かれるのは、「医療事務という職業を志望する理由」や「当院を選んだ理由」です。
そのため、この質問についてはあらかじめ回答を用意しておくのがよいでしょう。
「当院を選んだ理由」については、単に医療事務に興味があるとか、やりがいを感じているという話だけでなく、その病院・診療所のことを詳しく調べたうえで、そこで働きたいと思う理由を明確にするとよいでしょう。
面接の際に注意すべきこと
医療事務の面接では、質問に対する答えを用意しておく以外にも注意することがあります。
勤務先となる病院やクリニックなどの医療機関で働くスタッフには、清潔感が求められます。
面接当日はカジュアルな服装を避け、スーツまたはスーツに準じる服装で臨みます。
女性の場合は髪が肩につかないよう後ろで束ね、メイクやネイルもシンプルなものにすると好印象です。
男性の場合も、前髪が目にかかっていたり寝癖があったりすると印象がよくないので注意しましょう。
医療事務の自己PRのポイント
未経験者は面接が勝負
医療事務の求人を探すと「未経験者OK」としている病院もありますが、やはり経験者のほうが優先される傾向にあります。
そのため、医療事務を目指す未経験者の多くはまず医療事務の資格を取得し、アピールできるポイントを作ってから応募しています。
しかし、経験がない人にとって資格以上に重要なのは面接です。
面接試験を受けるということは、その病院・診療所は応募者に興味を持ってくれているということです。
それをチャンスだととらえ、面接ではやる気や志望動機を伝えるのと同時に、これからのキャリアプランや努力していきたいことなどを伝えていきたいものです。
面接では人柄が見られる
医療事務の面接では、パソコンのスキルや医療事務として働いた経験があるかといったことが聞かれることもあります。
しかし、面接で最も見られているのは志望動機、やる気、その人の人柄などです。
医療事務はパソコンの前に向かって入力作業を行うだけの仕事ではなく、人と接することが多いです。
ここでいう「人」というのは患者さんであり、医師や看護師でもあります。
そのため、面接では他人と適切なコミュニケーションができるかどうかといった点も見られています。
自分らしい自己PRを
上記のようなことを踏まえて、自分らしい自己PRを考えていくとよいでしょう。
学生時代の部活動やアルバイト経験、とくに打ち込んできたことなどを思い返し、自分の強みや個性が伝わるエピソードを探して、人柄が相手によく伝わる内容にまとめてみてください。
医療事務を目指す人は大勢いるからこそ、ただ「医療事務になりたい」という言葉を超えて、「この人と一緒に働いてみたい!」と思われるようなオリジナリティある自己PRを考えておくようにしましょう。
医療事務の履歴書で気をつけるべきことは?
医療事務に応募する履歴書を作成する際には、丁寧な字を心がける、誤字脱字に気をつけるといった基本的なマナーのほか、医療事務ならではの注意点があります。
医療事務は一般事務とは異なり、医療に関する専門知識やスキルが必要な職業です。
実務経験や資格を持っている場合は、できるだけ具体的に記載して能力をアピールすることが大切です。
医療事務の業務は受付や会計、レセプト作成、外来・病棟クラークなど幅広いため、どの業務にどれくらいの期間従事し、どんな役割を担ってきたかを、数字や経験を用いて説明しましょう。
未経験の場合は、コミュニケーション能力やパソコン操作ができること、資格取得に向けて勉強していることなど、医療事務への適性や意欲を積極的に伝えることが大切です。