社会復帰調整官とは

社会復帰調整官とは

社会復帰調整官は一般職の国家公務員の一種で、罪を犯した精神障害者が円滑に社会復帰できるようサポートする職業です。

誰でもなれる職業ではなく、採用されるには精神保健福祉士の資格一定の実務経験が必要不可欠となります。

高度な専門知識が要求され、責任も大きい仕事ですが、精神障害者の社会復帰を助けるという点で大きなやりがいを感じられるでしょう。

また、精神保健福祉士の資格を生かせる数少ない公務員の一つでもあります。

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社会復帰調整官の仕事

社会復帰調整官は保護観察所へ配属され、心神喪失などの精神障害者が社会復帰できるように、専門家としての視点からさまざまな支援・アドバイスを行います。

また「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(通称:心神喪失者等医療観察法)」に基づき、精神障害者が退院したあとの処遇に関する調査や調整も進めます。

精神障害者の状況によっては処遇の実施計画を見直したり、精神保健観察を継続して実施したりして、精神障害者を幅広くサポートしていきます。

社会復帰調整官の労働時間・待遇

社会復帰調整官は原則として、労働時間は1日7時間45分で週休2日制です。

一般職の国家公務員として扱われますので、手厚い福利厚生が受けられます。

給与については「行政職俸給表(一)」が適用され、初任給は資格・経験などを考慮して決定されます。

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社会復帰調整官になるには

社会復帰調整官になるための採用試験は、全国すべての保護観察所で毎年実施されるわけではなく、採用募集枠がある場合のみ実施されます。

どこで募集があるのかについては、法務省のHPを確認するとよいでしょう。

参考:法務省 社会復帰調整官の採用案内

また社会復帰調整官採用試験を受けるには、以下の要件を満たしている必要があります。

  • 精神障害者の円滑な社会復帰に関心と熱意を有していること
  • 精神保健福祉士の資格を有すること、または精神障害者の保健および福祉に関する高い専門的知識を有し、かつ、社会福祉士保健師看護師作業療法士もしくは臨床心理士の資格を有していること
  • 精神保健福祉に関する業務において8年以上の実務経験を有すること

申込書類を提出したあとは、まずは書類選考があり、書類選考を通過した人に対して一次面接が実施されます。

さらに一次面接合格者に対して二次面接が実施され、二次面接合格者のなかから採用が決定します。

社会復帰調整官に向いている人

非行に走ってしまった精神障害者の対応を行うなかで、深刻な課題に直面することや、ときには自分自身の感情の整理が難しい場面も少なくありません。

こちらの話す内容が精神障害者になかなか伝わらなかったり、心ない言葉をかけられたりしてストレスを抱えてしまうこともあるでしょう。

そうした状況にも屈せず、「社会復帰するまでサポートし続ける」という強い意志を持った人でなければ働き続けるのは難しいといえます。

また業務上必要になる各種調査や調整にあたっては、同じ職場の人や医療関係者たちと協力しながら進めていかなければなりません。

そのため、周りの人と連携して柔軟に仕事を進められる人が向いている仕事でしょう。