男性でも秘書になれる? 秘書は高い専門性が求められる仕事
男性の秘書
オフィスで女性が颯爽と働くイメージが強い秘書の仕事ですが、実際には男性の秘書も存在します。
かつては「男性の手伝いをするのは女性」という風潮がありましたが、現代ではそのような考え方はなくなっており、人事異動の際も男女の区別なく行われます。
そのため本人の希望や適性次第で男性でも秘書になれる可能性は大いにあると考えて良いでしょう。
女性社長や女性役員に男性秘書がつくこともありますし、国会議員の秘書として専門に働く「議員秘書」に関して言えば、男性のほうが圧倒的に多くなっています。
秘書の募集・採用に関していえば、企業は男女雇用機会均等法により「女性限定」とすることは禁止されていますから、男性だからといって尻込みする必要はありません。
また、秘書検定をはじめとする秘書の資格試験に関しても、男女関係なく受験することが可能です。
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女性の秘書が多い理由
しかし、現状では全体的に見ると男性よりも女性秘書の比率のほうが高いのは事実です。
その理由としては、秘書業務の特性によるものが大きいようです。
たとえば、秘書の重要な業務の一つであるスケジュール管理は、時に分刻みで行わなければならないこともあります。
また、部屋や会議室などの整理整頓も欠かせませんので、几帳面で細々とした作業が得意な女性に適している部分があるといえるでしょう。
上司や取引先、お客さまなど大勢の人への気遣いも必須であり、女性ならではの物腰柔らかな対応が好まれることもあります。
もちろん、男性でも女性顔負けの気遣いができる人や几帳面さを持つ人はいますし、整理整頓が大の苦手という女性もいますから、必ずしもこの限りではありません。
ただし、上司や重役と呼ばれる職務についている人は圧倒的に男性が多く、雇う側から年齢も性別も違う人の意見をとりいれるためにあえて若い女性を好んで採用するというところもあるようです。
男性秘書の活躍
企業によっては、秘書により高い専門性を求めるところもあり、男性の活躍が目立つ場合も増えてきています。
時代と共に「秘書」という名前を「チームアシスタント」「エグゼクティブアシスタント」と変える企業も増えており、書類の整理やお茶出しといった簡単な仕事ではなく、上司の右腕としての活躍を求められることも増えてきました。
特に外資系企業や諸外国においてそうした傾向は強く、秘書はただの補佐役としての立場ではなく、エグゼクティブに助言をするような立場となっていることもあります。
近年では、企業トップのパートナーとして活躍する語学力やスキルを求められることも増えているため、「重役と呼ばれる人の近くで働きたい」「自分の実力を試したい」と男性でも秘書を目指す人が目立ち始めています。
また、秘書として働くには一定の知識やスキル、社会人経験が求められることから、今後のキャリアアップが期待できる人材を秘書室に配属し経験を積ませ、その後出世させたり異動で昇進させたりする企業もあるようです。