心理学とは? 大学で学ぶことや就職先は?

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心理学の概要・理念

私たち人間の感情や気持ちには、まだまだ未解明の領域がたくさんあります。

気分が明るくなったり落ち込んだりする原因がはっきりしていることもあれば、体調に影響されたり周囲の環境に左右されたりすることもあるなど、人の感情は非常に複雑です。

こうした心の動きがどのように生まれ、行動に影響を与えていくかを科学的に探求し、明らかにしようと試みるのが心理学です。

ものの感じ方は人それぞれ異なるだけでなく、同じ人であっても感情は固定化されておらず、常に揺れ動いています。

そのため、心理学は人が関わるあらゆる場面が研究対象となり、幅広い用途に応用可能な学問となり得るのです。

たとえば、犯罪に手を染めてしまう人の心理的傾向や行動特性を調べることによって、類似する犯罪の防止に役立てようとする犯罪心理学などの分野がよく知られています。

人が生きていく以上、「心」と無縁で生きることはできません。

いろいろなものの感じ方をする人が集まって形成されている社会をより良く、暮らしやすい社会を築いていくのも心理学の目的の1つといえるでしょう。

心理学で学ぶこと

心理学には大きく分けて基礎心理学と応用心理学という2つの分野があります。

基礎心理学は、人の心的機能における普遍的な法則を見出しそうと試みる研究領域です。

眠っている間に見る夢を分析したことで有名なフロイトも、基礎心理学の分野における学者の1人です。

20世紀以降は人の知覚・学習・記憶・思考と行動にどのような関わりがあるのかを研究する認知心理学が心理学の主流となっています。

心理学の歴史や著名な学説を学びながら、心理学の研究手法についても体得していきます。

一方、応用心理学では社会心理学や臨床心理学、犯罪心理学といったように、実際に心理学の手法を駆使して現実の社会問題を分析していきます。

このように、心理学と言ってもさまざまな分野が存在し、研究目的も多岐にわたっています。

心理学の大学での授業科目の例

認知心理学

人のものの感じ方や捉え方、考え方が行動にどのような影響を及ぼすかを研究します。

動物心理学

動物の行動を研究することを通じて、進化の歴史から人間の心理を解き明かそうと試みます。

神経・生理心理学

人の心を身体の機能との関連性という視点から研究します。

臨床心理学

カウンセリングや心理療法の方法論や効果について学び、心理学を応用する方法を探求します。

児童心理学

幼少期から少年期に特有の心理やその発達について研究し、教育や育児に役立てる方法を模索します。

心理学のレポート・テーマの例

心理学のレポートでは、特定のテーマについてどのような心理的影響があるか、それが行動にどう表れるか、について文献で調べたり、場合によっては実際に調査したりした結果をまとめることがよくあります。

レポートを作成する上で必要な資料にあたっている中で多くの先行論に触れ、卒業論文の執筆に向けた準備を進める意味合いもあります。

  • ・現実が夢に及ぼす影響
  • ・BGMが人に与える心理的影響
  • ・ストレスと食生活について
  • ・色彩が購買意欲に及ぼす心理的影響
  • ・幼児期の描画行動の発達的変化

心理学と関連する学問

心理学は内的な心の動きだけでなく、それらが行動としてどう表れてくるのかも含めて研究する学問です。

そのため、人の行動と社会との関わりを研究する社会学は関連性の高い学問領域の1つといえるでしょう。

また、心理学がよく応用される分野としてマーケティングが挙げられます。

人の購買行動を分析したり、それによってどのような経済効果が生まれるのかを研究したりするのは、経営学商学の領域ですが、こうした分野においても心理学が活用されることがしばしばあります。

心理学を学んで就職に有利な業界・仕事

現代人はストレスを抱えて日々を送る人が少なくないことから、心の悩みに対応するカウンセラーの需要が増しています。

カウンセラーとして活躍するには、福祉・厚生施設や学校、企業内カウンセラーといった道が考えられます。

また、スポーツ選手のメンタルトレーナーとして、心理学の知識を活かして能力を発揮することも可能です。

児童心理学の専門知識があれば、児童相談所などで子どもたちの問題と向き合っていくこともできるでしょう。

心理学の知識を直接活かせるこうした道だけでなく、たとえば営業職であれば、顧客との商談の中で相手の要望や隠れたニーズを読み取る力を発揮することに役立つでしょう。

あるいは、どのような職種であっても管理職に登用されてからは、マネジメントや育成に携わる上で部下の心の状態や動きを察知することができれば、信頼されるマネージャーとして活躍できる可能性が高くなるでしょう。

このように、心理学は人の心を扱う学問であることから、幅広くさまざまな業界・職種で役立てることができます。

心理学の知識は人生でどう役立つ?

心理学は実用的で応用範囲の広い学問です。

社会の一員として生きていく以上、人と関わり合いながら暮らしていく必要があります。

周囲の人々の感情や心の動きというものは、対人関係を考える上で無視できない重要なものであることは間違いありません。

人や自分自身の心の動きに敏感になるだけでなく、お互いが尊重し合っていく上においても、心理学を体系的に学んだ経験は役立つことでしょう。

日常生活で人と関わる際、相手のふとした心の動きを感じ取ることにも、心理学は役立ちます。

人とうまくやっていくこと、自分をよりよく理解してもらうこと、そういった対人関係全般に活かすことができる学問は、実はそう多くはありません。

心理学の知識は、人と関わっていく以上、生涯にわたって役立てることができるはずです。