政治学とは? 大学で学ぶことや就職先は?





政治学の概要・理念

私たちの社会では、たくさんの人がそれぞれの立場や環境で暮らしています。

利害関係は複雑で、ある人にとって得になることが別の人にとっては損になることは決してめずらしくありません。

人々の利害を調整し、人々がより安全で幸せな生活を送ることができるようにするにはどうしたらいいか?を考えるのが政治の役割です。

利害の調整という面では、政治は国家や自治体に限ったものではなく、会社組織や学校、家庭といった単位においても存在すると言えるでしょう。

政治学では、こうした政治全般について研究します。

政治学は古代ギリシャ時代から存在する、歴史のある学問です。

裏を返せば、「政治とはどうあるべきか?」という問いに対する正解はなく、その時どきの社会情勢や世の中の課題に対して向き合っていかなくてはならないのです。

政治学を学ぶことで、先人の築いた政治哲学や方法論を学ぶとともに、今まさに行われている政治の動きに対して分析を試みていきます。

政治学で学ぶこと

政治学は大きく分けると理論と歴史の2つに分類されます。

理論では「政治はどうあるべきか?」といったことを根本的に考えるのに対して、歴史ではこれまでの政治の変遷や政治思想の移り変わりについて研究します。

授業では座学をはじめ、ディベートや討論を通じて議論を深めたり、さまざまな立場から政治の在り方を検証したりすることもあります。

また、各省庁や地方行政、大使館などで研修を受け、実習を通じて理解を深めていくこともあります。

国外にも目を向けると、各国の政治にはさまざまな特徴や抱えている問題の違いがあることが分かります。

他国と日本の政治を比較したり、国際関係についての研究に取り組んだりするのも政治学の研究領域です。

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政治学の大学での授業科目の例

政治理論

政治を行う上で原則となる考え方やその結果について理論的に考察します。

政策論

政治を行う目的を達成するために取り組む施策の具体例やその効果について検証します。

比較政治学

異なる国や地域の政治を比較することを通じて、それぞれの国の政治が抱える課題や共通の理論を見出します。

政治史

政治の歴史や現在の政治に至った経緯について学び、政治の大きな流れについて研究します。

安全保障論

他国との関係性の中で、自国民の生命と財産を守るために必要な施策や外交上の同盟関係について考えます。

政治学のレポート・テーマの例

政治学のレポートは、政治の大きな枠組みについて考えるものから、現在起きている政治的な課題や問題点について考察するものまで多岐にわたります。

文献を参考にしてサポートを書く場合もありますが、中には実際の調査と分析を通じて具体的なデータに基づいて書く必要がある場合もあります。

  • ・民主主義と共産主義
  • ・外国人労働者政策について
  • ・年金財政が抱える問題
  • ・政策としての分煙推進
  • ・主権者教育の課題

政治学と関連する学問

政治の役割の1つとして、現状の課題に対応するために法律を改正したり新たに作ったりすることが挙げられます。

そのため、法学は政治学と関わりの深い学問とされ、法学の知識が必要となる場面も少なくありません。

大学によっては、法学部の中に政治学科が設置されていることもあります。

また、政治の影響が結果としてどう表れたのかを研究するのは社会学経済学の領域になる場合もありますので、これらの学問領域は政治学と隣接していると言えるでしょう。

政治学を学んで就職に有利な業界・仕事

政治について学んできた知識を活かせる仕事としては、国家公務員地方公務員など行政に関わる仕事があります。

もちろん、政治家を目指すのであれば、政策論や政治史に関する知識を持っていることが有利に働く場面が多々あることでしょう。

また、社会科の学校教諭になる場合も、政治学を通じて体得してきた知見が役立つはずです。

こうした政治学の知識が直接的に役立つ仕事以外にも、政治学を応用して力を発揮できる仕事は数多くあります。

金融やメーカー、マスコミといった業界においても、政治学を研究する過程で得た調整力や組織をまとめる上で有用な理論が実際の仕事の場面で役立つことがあります。

ディベートにおける意見交換で培われた説得力やコミュニケーション能力は、あらゆる職種で働く上で今後ますます求められていくスキルと言えます。

このように、政治学を学んだことで発揮できる能力は幅広く、どのような仕事をする場合にも応用が利く汎用性の高い力が身につくと言えるでしょう。

政治学の知識は人生でどう役立つ?

2016年に選挙権年齢が20歳から18歳へと引き下げられました。

18歳以上の方々は有権者として政治に関わり、国民の1人として政治に参加する権利を持っています。

同時に、自分たちの意見や考えが政治を左右するという自覚を持ち、政治に参加していく意識を持つことが大切になります。

政治学の知識は、有権者の1人として政治に参加する上で、政治の動きを捉えたり、政策の中身を客観的に判断したりする上で役立つでしょう。

他国の政治や政治の歴史についての知識を得ることによって、現在の政治について考える際にもより多くの視点から検証することが可能になります。

このように、政治学を学ぶことは政治への理解を深めると同時に、政治に関心を持ち続けることにつながるはずです。

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