コミュニケーション学とは? 大学で学ぶことや就職先は?

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コミュニケーション学の概要・理念

私たちは日常生活において、コミュニケーションを通じて人間関係を形成しています。

人と人が円滑なコミュニケーションによって理解・尊重し合うことが、より良い社会を創っていくために必要であることは言うまでもありません。

しかし、コミュニーションの方法はさまざまであり、正解があるわけではありません。

こうしたコミュニケーションの在り方について、理論的・実証的に研究を進めていくのがコミュニケーション学です。

コミュニケーション学において研究対象となるのは、個人と個人のやりとりに限りません。

集団の中でどのように行動するのか、広く世の中に対して情報を発信する場合にどうしたらよいのか、異なる国や文化圏に属する人同士がどう理解し合うのか、といったテーマもコミュニケーション学の研究対象となります。

このように、人のコミュニケーションに関するあらゆる要素について研究することができる点が、コミュニケーション学の大きな特徴といえるでしょう。

コミュニケーション学で学ぶこと

コミュニケーション学で学ぶこととして、基礎研究分野と個別研究分野があります。

基礎研究分野では、コミュニケーションをより本質的に理解・解明するための理論に重きを置き、コミュニケーションに関わりのある学問領域について学んでいきます。

一例として、語学や心理学、社会学、文化人類学といった分野について、コミュニケーションに関わる領域を学びます。

個別研究分野では、実際のコミュニケーションの形について実践的な研究を行います。

たとえば、異文化コミュニケーションや情報コミュニケーション、社会コミュニケーションといった分野が挙げられます。

コミュニケーションを支えているのは言葉だけでなく、仕草や表情、声のトーンなど、非言語的な要素も大きく寄与しています。

そのため、コミュニケーションを学ぶにあたって知っておくべき学問領域も必然的に幅広くなるのです。

コミュニケーション学の大学での授業科目の例

語学

コミュニケーションを支える要素の1つである言語について、外国語の習得を通じて理解を深めます。

心理学

コミュニケーションに大きく関わる人の感情について、心理学の切り口から探求していきます。

社会学

場面や属する集団によってコミュニケーションの在り方が変わるといった、社会的な背景について学びます。

異文化コミュニケーション

異なる国や文化に属する人同士がコミュニケーションを図る際に生じやすい問題や今後の課題について研究します。

情報コミュニケーション

インターネットなどのツールを通じたコミュニケーションについて分析・検証します。

コミュニケーション学のレポート・テーマの例

コミュニケーション学は学際的な学問領域と言われており、身近なコミュニケーションの在り方が研究対象となるのが特徴です。

レポートにおいても、SNSなど私たちが日常的に関わる媒体を通して行われるコミュニケーションについて考察するなど、今まさに起きている現象やその問題点について取り上げられることが少なくありません。

  • ・食とコミュニケーションの関係性
  • ・効果的なプレゼンテーションとは
  • ・J-popの歌詞と若者の意識の変化
  • ・日本人のコミュニケーションの特徴について
  • ・SNSにおける「炎上」に加担する心理

コミュニケーション学と関連する学問

コミュニケーションに関わるあらゆる分野の学問が、コミュニケーション学と関連しています。

心理学や社会学はもちろんのこと、産業におけるコミュニケーションを考える場合には経営学や経済学の知識が必要になることもあります。

また、現代においてはコミュニケーションの手段が多様化しており、デジタルメディアを通じて人とつながることも可能になっています。

情報の受け取り方や発信の方法を考えるにあたって情報学の領域に踏み込んで研究を進めたり、収集したデータを検証するために統計学の手法を用いることもあります。

コミュニケーション学を学んで就職に有利な業界・仕事

コミュニケーション学は人と人との関わり方について研究する分野ですので、営業や接客といった対人コミュニケーション能力が求められる仕事に就くにあたって有利になることがあります。

コミュニケーションの手段として語学の習得に注力してきたのであれば、外資系企業や海外勤務といった選択肢も考えられるでしょう。

他にも、メディアの在り方を研究してきた成果がマスコミへの就職時に評価されることもあり得ます。

近年では多くの産業においてAIやRPAが活用されるなど、機械による自動化が進みつつあります。

ただし、人と人とのコミュニケーションを機械で完全に代替するのは難しく、将来にわたってあらゆる産業で残り続ける課題となると考えられます。

どの職場で働く上でも同僚や上司、顧客や取引先との人間関係は必ず生じますので、円滑にコミュニケーションを図るために必要な知識や技能に通じていることは、社会で働くにあたって有用なスキルとなるはずです。

コミュニケーション学の知識は人生でどう役立つ?

人が生きていく限り、他者と関わり合っていくことは生涯を通じて無関係ではいられない普遍のテーマと言えます。

家族、地域、職場といったあらゆる場面でコミュニケーション能力が求められますので、誰しもがより良いコミュニケーションの在り方を模索していかなくてはなりません。

現代においてはコミュニケーションの在り方が多様化しており、「SNS疲れ」という言葉が広く認知されるなど、これまでになかった問題が顕在化しています。

こうした新たな課題と向き合い対処していくためにも、コミュニケーションの在り方について熟考する期間を持つことは大変意味のあることといえます。

コミュニケーション学を通じて得た知識や技能は、円滑な人間関係を築き人生をより豊かなものにしていくために役立つことでしょう。