美術館で働く仕事の種類(7選)
さまざまな芸術家のアート作品の鑑賞を楽しめる場が「美術館」です。
日本各地に多様な特徴をもつ美術館が存在しますが、そこで働く人たちがどのような仕事をしているかは、あまりイメージできない人もいるのではないでしょうか。
そこで本ページでは、美術館で働く仕事の種類について紹介します。ぜひ、さまざまな仕事を知るきっかけにしてください。
美術作品の保存や管理・展示に関わる仕事
ここでは、美術作品の保存・管理・展示に関わるさまざまな仕事を取り上げます。
「学芸員」は、美術館などの文化施設において、施設内に保管する資料の収集や保存、展示の企画、案内などをする専門職員です。
このほか作品・資料の調査研究や市民への講演活動を行ったりと、文化振興のために活躍します。
「司書」は、図書館で本の管理や利用者対応、書架の整理、資料情報の提供などを行う専門職員です。
美術館内にも図書館を併設しているところがあり、そこでは美術関連の専門書や、貴重な資料を取り扱います。
「アーキビスト」は、保存する価値のあるものを収集・整理し、長期的に保存・管理・閲覧できるようにする職業です。
美術館においても、芸術家・作家が残したメモや展覧会記録など貴重な資料を取り扱う専門職として、少しずつ認知度が高まっています。
続いて「画商(ギャラリスト)」は、絵画作品の「売買」を専門とするバイヤーです。
画廊やギャラリーに勤務し、価値のある作品、魅力的な作品を買い集め、展示し、販売します。
学芸員
学芸員は、美術館などの文化施設において、施設内に保管する資料の収集や保存、展示の企画、案内などをする専門職員です。
また、資料の研究・分析をしたり、市民に向けて講演を行ったりと、学術振興や文化向上に貢献していく研究者・教育者の役割も担います。
学芸員として働くには、大学などで博物館に関する科目を修了し、学芸員資格を取得する必要があります。
あるいは「学芸員補」から経験を積んで、学芸員になる人もいます。
司書
司書は、図書館の専門職員として、本の管理や利用者対応、書架の整理、資料情報の提供などを行う人のことです。
大学や短大で司書養成科目の単位を修得するなどの方法で、司書の資格を取得することが、この仕事に就くための第一歩です。
公立図書館や学校図書館で働く人が多いですが、美術館でも図書館を併設するところがあり、そこでは美術に関連する専門書や資料を中心に取り扱っています。
美術館の司書は、一般的な司書の知識やスキルはもちろん、美術に関する知識も生かすことが可能です。
アーキビスト
アーキビストは、通称「文書管理の専門家」といわれる職業で、保存する価値のあるものを収集・整理し、長期的に保存・管理・閲覧できるようにする人のことです。
公文書館で働くのが一般的ですが、一部の美術館においても、芸術家・作家が残したメモや展覧会記録といった貴重な資料を管理する専門職として、アーキビストが活躍しています。
まだ日本での認知度はあまり高くないものの、文化的な資料を後世に残していくうえで重要な役割を担います。
昨今では、あらゆる知的財産をデータベース化する「デジタル・アーカイブ」にも注目が集まっており、今後、アーキビストの活躍の場がさらに広がると期待されています。
画商(ギャラリスト)
画商(ギャラリスト)は、絵画作品の「売買」を専門とするバイヤーのことです。
おもに画廊やギャラリーとよばれる絵画のショールームで働き、自身が集めた作品を展示して、販売することを仕事にしています。
単に市場で価値ある作品を集めるだけでなく、新進気鋭の画家を自分の目で見つけ出し、その作品の魅力を世に伝えていく役割も担っています。
こうした仕事柄、画商として活躍するには絵画の価値を見極めることのできる力や、美術全般の幅広い知識が欠かせません。
美術館の運営・維持に携わる仕事
美術館では、美術作品と深く触れる仕事以外にも、施設を運営するためのさまざまなスタッフが活躍しています。
なかでも、最もお客さまとの関わりが多い仕事のひとつが「受付」です。
美術館の入口にてお客様をお迎えし、チケット販売や館内の案内、荷物預かりなどを担当します。
続いて、美術館の安心・安全を守るのが「警備員」です。
館内を巡回・監視し、不審者がいないかどうか日々チェックし、お客さまの間でトラブルが起こった際などには速やかに対処します。
そして、きれいな美術館を保つために欠かせないのが「清掃員」です。
美術館のいたるところを美しく清掃し、お客さまに快適に、非日常的な美術空間を楽しんでもらえるようにします。
受付
受付とは、施設の入口にてお客様をお迎えし、適切な案内をする人です。
企業やショールームなどさまざまな活躍の場がありますが、美術館で働く受付は、チケットの販売やチェック、館内の案内、音声ガイドの貸し出し、荷物預かりなどを担当します。
このほか、お客様の誘導や、展示室内での監視業務などを任されることもあります。
アルバイトが募集されることもありますが、受付はお客さまと直接会話する機会が多く、その美術館の「顔」となるため、高い接遇能力が求められます。
警備員
警備員は、施設などで警備・警護をする人です。
美術館には、貴重な作品が多数収蔵・展示されているため、作品が汚されたり盗まれたりしないよう、監視業務や巡回業務を中心に行います。
また、多くのお客さまが来場された際には、トラブルが起こらないように案内誘導をします。
警備会社に所属して働く人が多いため、美術館の警備員になるには、美術館の施設管理や運営を手掛けている警備会社に就職するのが近道です。
清掃員
清掃員とは、施設の清掃を専門的に行うスタッフです。
美術館には、外からさまざまなお客さまが来場されるため、どうしても汚れやすい場所でもあります。
美術館周辺から出入口、トイレ、展示室、通路にいたるまで、常にきれいな状態を保つために定期的に清掃を行います。
また、美術館は非日常的で洗練された空間づくりを重視しているところが多いため、ちょっとしたゴミや汚れも見逃さないプロ意識が求められます。
美術館で働く清掃員の多くは、清掃業務を専門に請け負う会社や、施設運営・管理会社などに所属しています。
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この記事のまとめ
今回ご紹介したように、美術館では「学芸員」のような、美術作品の管理や保存に関する専門的知識をもつ職員の活躍が欠かせません。
「アーキビスト」など、近年少しずつ注目度が増している職業もあります。
一方、後半で取り上げたような、美術館の運営を裏方として支えるスタッフが大勢活躍していることも見逃せないポイントです。
これらは、特別な国家資格が必要な仕事もあれば、学歴や資格不問で目指せる仕事もあります。
気になった職業はぜひ詳しく調べ、進路選択の参考にしてください。
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