ビーチバレーボールの選手になるには

プロテストはなく、協会に登録すればプロになれる

ビーチバレーボールにはゴルフのようなプロテストはなく、誰でもビーチバレーのプロ選手になることはできます。

日本ビーチバレー協会に登録すれば国内の大会に出場することが可能となり、国内で実績を積めば、オリンピックやアジア大会といった国際大会に日本代表として出場するチャンスもあります。

しかし、プロになっても、大会の賞金だけで生活していくことは難しいです。

通常はスポンサーを見つけることになりますが、ジュニアの大会で好成績を収めた選手でも、スポンサーは簡単には見つからないのが現実です。

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インドアで実績を積んで転向するケース

ビーチバレーの選手といえば、北京五輪やロンドン五輪に出場した朝日健太郎選手、シドニー五輪や北京五輪に出場した佐伯美香選手などが先駆けとして活躍しました。

そして、高い人気を誇った浅尾美和選手がビーチバレーの認知度や人気を一気に高めましたが、こういった有名選手たちはいずれもインドアのバレーボールから転向した選手です。

朝日選手と佐伯選手はバレーボールの全日本代表でも活躍しました。

ビーチバレー転向後、朝日選手は不動産業の「CHINTAI」とスポンサー契約を結び、佐伯選手も出身地である松山市のホームセンター「ダイキ」がスポンサーとなっていました。

インドアで高い実績があり、オリンピックで活躍が期待できそうな選手は、スポンサーもつきやすくなります。

ちなみに、浅尾選手は津商高時代に全国大会の常連選手で、高校を卒業後に元全日本メンバーでのちにビーチバレーでも活躍した川合俊一氏にスカウトされ、ビーチバレーに転向しました。

浅尾選手は川合氏が社長を務める芸能事務所に所属し、タレントやモデルとしても活動していました。

アルバイトをしながら実績を積むケース

近年は高校や大学でビーチバレーを始める選手も増えています。

しかし、卒業後にプロになろうと思っても、スポンサーを見つけるのは難しいです。

最初はアルバイトをしながら競技を続け、実績を重ねることで徐々にスポンサーを見つけるのも1つの方法です。

たとえば男子のトッププロの一人である長谷川徳海選手は、新潟県の中越高校、中央学院大学ではインドアの選手で、大学卒業後にビーチバレーに転向。

アルバイトをしながらアジア大会に出場するなど実績を積み、2012年に元インドアの全日本メンバーだった上場雄也選手とプロチーム「Y2」を立ち上げました。

Y2は、スポーツウェアメーカーの「デサント」やファッションブランドの「エドウィン」、神奈川県のスポーツショップ、うどんチェーン店などがスポンサーとなりました。

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スポーツクラブや企業チームに所属するケース

Jリーグの湘南ベルマーレは、総合型スポーツクラブとしてビーチバレーチームを保有しています。

最近は湘南ベルマーレのようなクラブや企業チームに所属するビーチバレー選手も増えています。

女子のトップ選手として活躍した尾崎睦選手は、東海大相模高、東京女子体育大でビーチバレーを行い、卒業後に湘南ベルマーレに所属しました。

草野歩選手も東京の共栄学園高2年時にビーチバレーに転向し、日本体育大を経て湘南ベルマーレに所属、その後は企業チームでもプレーしています。

企業チームも含めてビーチバレー選手が所属できるチームは徐々に増えていますが、恵まれた環境でプレーできるビーチバレー選手は日本国内ではまだ数組しかいないのが実情です。

バレーボールの高い実力があった上でプレーできる環境に恵まれなければ、ビーチバレーのプロとして生活するのは大変なことです。