僧侶(住職・坊さん)の求人・募集状況

僧侶の就職先にはどんなところがある?

寺院によって宗派・仕事内容はさまざま

僧侶の就職先は、全国の寺院です。

2017年度の宗教統計調査では、コンビニエンスストアの数を上回る77,000以上の寺院が全国にあります。

参考:宗教統計調査

寺院では葬儀をはじめ、各種法事で読経(どきょう)を行い、説教をして故人を弔う仕事です。

同じ寺院といっても、曹洞宗、浄土真宗、日蓮宗などさまざまな宗派があり、お経の内容や仏教に関する考え方も異なるため、就職前によく確認しておくとよいでしょう。

また寺院の規模によっては、墓地の維持や管理などの事務業務、幼稚園を併設していて職員を兼務する場合など、仕事内容もさまざまです。

地域の人たちのつながりを深めるために寺でカフェやバーを経営したり、写経教室や瞑想体験などのイベントを行う場合もあるなど、活動内容や寺院の特色も異なります。

フリーランス僧侶の出現

これまでの僧侶は、寺院に所属しているのが一般的でしたが、現在はフリーランスの僧侶も出現しています。

僧侶や寺院との関わりは、葬儀と法事のときだけだという認識が信仰のない人々に広まりつつあり、現代では僧侶の派遣サービスがビジネスとして成り立っているのです。

葬儀社と直接契約している僧侶もいて、こうしたフリーランスの僧侶は、今後さらに需要が高まる可能性があります。

寺院に所属することが全てではなく、中には修行は個人でもできるものだという新時代を生きる僧侶もいるようです。

僧侶の求人の状況

志望者はほとんど受け入れられる

寺院は仏教を志すすべての人に対して開かれた場所であるため、志望者はほぼ受け入れられます。

よほどの理由がない限り、受け入れてくれる寺院を見つけることができると考えてよいでしょう。

ただ寺院の規模により、物理的に受け入れが困難な場合や、修行に耐えうる健康状態でない場合などは、この限りではありません。

住職はだいたいが世襲

住職とは、寺院を管理する僧侶のことを指し、会社員でいうところの管理職や社長と考えられる立場です。

僧侶には「僧階」という階層があり、修行年数を重ねることが上位にあがる仕組みになっています。

しかし住職になるためには、ただ年月を減ればいいというわけではありません。

その寺院に跡取りがいる場合は、だいたいが世襲することになるため、住職は努力してめざすものではないという側面があるのです。

しかし跡取りがいない場合や、子どもがいてもお寺を継いでいない場合は、血縁関係がない僧侶が住職になることもありえます。

その場合は現住職が自ら僧侶の中から選ぶか、本山から推薦を受けた僧侶が派遣されるかのいずれかです。

僧侶の就職先の選び方

求人をチェックするポイント

僧侶の就職先を選ぶときにとくにチェックすべきポイントは「宗派」でしょう。

信仰する宗派によって要求される条件や、修行年数なども異なるので、よく調べる必要があります。

また寺院に受け入れられたからといって、すぐに正式な僧侶になれるとは限らないため、そのあたりも含めて直接相談に行ってみましょう。

数ヶ月間の修行期間が設けられ、住職から認められて出家し、その後数年の修行期間を経て一人前の僧侶となれる寺院もあります。

見習い期間中は給与が支給されない場合や、始業時間や就業時間、お勤めに対する残業時間の考え方、福利厚生が整っているかどうかも寺院によって異なるため事前によく確認しておくと安心です。

しっかりと確認したい人は、大学を通じて信頼できる求人情報を確認したり、ホームページに詳細が掲載されている寺院を選ぶとよいでしょう。

理想の僧侶像をイメージする

寺院を選ぶときは、「将来どんな僧侶になりたいか」のイメージをふくらませ、理想に合わせた寺院を選ぶことも大切です。

たとえば「人々の役に立ちたい」と考える人は地域密着型の寺院、「より多くの人の心を軽くしたい」と思えば多数の方に会えるチャンスがある大規模な寺院がよいでしょう。

ほかにも「時代に合わせて仏教を広めたい」人は、積極的にイベントを行って注目を集める寺院が向いているかもしれません。

また師匠となる師僧が、尊敬できる住職かを確かめておくことも大切です。

仏の教えの捉え方や考え方、葬儀や法事を滞りなくとり仕切る方法、悩みを抱えた人々に対応するスキルなどは先輩僧侶から学ぶことになります。

中でも寺のトップである住職の意向は、行事など折に触れ色濃く反映されるため、尊敬できる住職であるほど勉強になる部分が多く、自身の知識やスキルを高めてくれるでしょう。

自身が信仰する宗派と、将来なりたい理想像にに合わせて寺院を選び、細かい福利厚生などについても確認しておくことがおすすめです。

僧侶の志望動機・面接

志望動機はきっかけと理想像を重視

僧侶の志望動機は、「志望するきっかけ」と「理想の僧侶像」を自身の経験や具体的なエピソードを織り交ぜてまとめるとよいでしょう。

志望するきっかけは「身近な家族が僧侶だったので自然に目指した」人が多いですが、学生時代や社会人になってから「仏教に救われた」と目指す人もいるなど、一人ひとり違います。

生涯にわたって続く修行の原点となるため、整理してまとめておきましょう。

どんな僧侶になりたいかは、修行の過程で変化する可能性はありますが、固めておくことが大切です。

仏教では信念や理想は僧侶に合わせて千差万別とされるので、自分の理想像を固めておくことで、仏の教えを深められ方に違いが出るでしょう。

面接では気持ちの強さをアピール

また面接では、厳しい修行に耐えられるかどうか気持ちの強さが問われます。

僧侶は日常生活も修行ととらえられ、これから一生涯修行の毎日が続くため、強い気持ちを持っていることが大切です。

仏の道で生きていく覚悟を伝えられるように、意識してアピールしましょう。

僧侶(住職・坊さん)の志望動機・面接

就職先はどのように探したらいい?

就職先は、紹介や求人サイト、寺院のホームページで見つけることができます。

僧侶を目指す人が集まる仏教系の学部を有する大学では、全国の寺院から求人が集まってくるので、大学に通っている人は就職課の情報をチェックしてみましょう。

一般の学生が企業相手に就職活動を行うのと同様に、仏教系学部の学生は寺院に自分を売り込むことになります。

その際、仏教系学部の在籍生は基礎知識が定着しており、在学中に得度を受けている場合もあるため、受け入れる側も信頼を置くことができ、就職時に有利になることがあるのです。

中途採用の場合は自ら求人を探して訪ねていくことになるため、学生に比べて苦労するかもしれません。

ただ志望者を受け入れたい寺院は全国に多くあるため、地域を選ばなければどこかしら受け入れてもらえるでしょう。

とくに地方の寺院は僧侶不足で困っているところも多いようで、一般的な求人サイトに掲載されている場合もあります。

また個別の寺院のホームページで募集されている場合もあるので、気になる寺院や地域がある人は、細かく調べてみると希望の寺院が見つかる可能性が高まるはずです。