僧侶(住職・坊さん)のやりがい・楽しさ・魅力
僧侶のやりがい・楽しさ
歴史を継承できる
僧侶の多くは、仏教を多くの人に伝えることで後世に残せることにやりがいを感じています。
仏教の歴史は古く、世界的にも広く信仰されている世界宗教のひとつで、中には1,000年以上にわたって続く寺院もあります。
日本は仏教が定着した代表的な国家で、文化的にみてもその影響力は絶大であるため、僧侶はこれまで受け継いだものを未来につなげる重要な責務を担っているといえるでしょう。
悩んでいる人を助けられる
昔から信仰の有無にかかわらず、人々は悩み苦しんだときに僧侶に相談して助言を求めていました。
厳しい修行に耐え、仏の教えにのっとって正しい道を追求する僧侶は、人々の尊敬を集める存在だったのです。
現代社会においても、悩みがあるときに僧侶に相談したい人は多くいます。
人々の悩みに耳を傾け、仏の教えから助言をすることで「心が軽くなりました」「前向きに生きていけそうです」と言われるとき、やりがいを感じることができるでしょう。
大きな社会的役割がある
僧侶は葬儀を執り行う大きな社会的役割を果たすことに、やりがいを感じる人も多いです。
日本では特別な信仰がない場合は、仏教形式の葬儀を行うことが通例となっているため、日本国内の葬儀のほとんどを僧侶がとり仕切ることになっています。
故人を安らかに送り出す特別な儀礼の中で、遺族の悲しみに寄り添い、慰めることができるのは日々修行を行う僧侶ならではです。
感謝される
悩んでいる人を助けることができたり、葬儀で遺族の悲しみを癒すとき、僧侶は人々から感謝されます。
「ありがとうございます」「助かりました」という言葉に大きなやりがいや、生きる意義を見いだす人も多いです。
中には心を込めたお勤めに声を震わせたり、涙をされる方もいるため、仕事を通じて人を幸せに導くことができます。
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僧侶の魅力
何代にもわたり親交を深められる
葬儀を行った家系とは、何代にもわたって親交を深められることは僧侶にとって魅力でしょう。
それまでも長く付き合ってきた歴史がある場合が多く、その後も何代にもわたって親交を深めることになる場合がほとんどです。
綿々と連なる歴史の重みを感じ、気を引き締めてその任務についています。
一生学ぶことができる
僧侶は、一生学び続け、自分自身を高められる仕事です。
仏教の世界では日常生活のすべてを「修行」ととらえているように、仕事ではあるものの「生き方」と捉える人が多くいます。
定年を設けていない場合もあるため、仏教の教えについて深い知識を一生身につけることが可能です。
修行を通じて、自分自身を高めることに魅力を感じる人が向いているでしょう。
時代に合わせた創意工夫ができる
伝統を重んじる仏教ですが、時代に合わせた創意工夫も求められます。
寺院に訪れる機会はないものの、仏の教えを知りたい人のために、たとえばテレビにご意見番として出演したり、本を出版する僧侶も増えているのです。
さらに地域社会とのつながりの希薄化を防ぐために、寺カフェやバー、写経教室を運営するなど、人が集まりやすいイベントを開催する寺院もあります。
SNSで寺院の様子を発信したり、Youtubeで法話をするなど、時代のニーズに合わせて技術を取り入れながら創意工夫して仏教の魅力を発信できるところも、僧侶のおもしろみといえるでしょう。