僧侶(住職・坊さん)になるための学校と学費(大学・専門学校・通信)

僧侶になるための学校の種類

僧侶になるための学校は、主に仏教系の大学、専門学校、通信講座の3つです。

僧侶になるために、学校やスクールに絶対に行かなければいけないという決まりはありません。

しかし仏門に入るための「得度」という儀式を受けるために、高校卒業後すぐに仏教の知識がないまま師匠となる師僧を見つけることは難しいため、多くの人が進学の道を選び仏教について学びます。

どのような学歴や経歴であろうと、最終的には修行を経ることが必要最低限の条件となるめ、仏教系の学部を卒業しただけや、寺院の家に生まれたからといって僧侶になれるとは限りません。

逆にいえば大学や専門学校、通信講座で仏教について知識を深めてから、得度を受けて仏門に入り、修行を開始すればだれでも僧侶を目指すことが可能です。

しかし何の知識もなく修行を開始するのと、仏教の基本的な事項を理解して開始するのとではスタートラインで大きく差が出てしまいます。

宗派によっても異なりますが、一般的には大学を卒業した人ほど修行年数が少なく済む場合が多いため、まず仏教系の学部が設置されている大学へ進学して学ぶ方法を選ぶ人が多いです。

僧侶になるには
住職・坊さんになるには

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僧侶になるための大学

僧侶を目指す人の多くは、仏教系の学部が設置されている大学に進学します。

メリットは4年間かけてじっくりと仏教について学びを深めることができたり、総合大学の場合は仏教学部以外の友人ができるなど交友関係を広げることができる点でしょう。

専門の仏教科目以外にも、一般教養や語学などを学ぶことができます。

デメリットは1年〜2年で修了する専門学校とは違い、大学に通う期間が長くなるため、いち早く現場で学びたかった人にとっては長い学校生活を送ることになる点です。

学費は117万円〜138万円ほどで、学部は仏教学部や神学部、仏教学科など呼び方が大学ごとに異なります。

仏教を学ぶことができる大学は、日本全国に意外と多くありますので、自分の学力や居住地域を考慮して学校選びをするとよいでしょう。

その際注意するべきなのは宗派で、仏教とひとことで言ってもその宗派はさまざまで、それぞれに戒律が異なるため、自分の信仰する宗派かどうかも忘れずに調べることがおすすめです。

たとえば曹洞宗は駒澤大学、浄土真宗は龍谷大学、日蓮宗は立正大学、真言宗は高野山大学が有名で、仏教学部が設置されています。

僧侶になるための専門学校

僧侶になるための専門学校は、1年制または2年制であることが一般的です。

大学よりも短い期間で学ぶことができるため、修行期間に早く入ることができます。

学校によっては学生寮が設置されていて、朝夕のお勤めや炊事、掃除、洗濯を行うことで僧侶として必要な生活スキルを身につけることができ、生涯の仲間ができるのが魅力です。

デメリットは全国的に専門学校が少ないこと、特定の大学を卒業していた方が階級の高い「僧階」が与えられる宗派があるなど、大学卒業生の方が有利な場合があることがあげられます。

学費は30万円〜50万円ほど、寄宿制の場合は別途10万円ほど費用がかかるようです。

仕事をしながら僧侶を目指す人も学びやすいように、夜間や通信で学べる専門学校もあります。

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僧侶になるための通信講座

僧侶になるための通信講座では、自宅に届く教科書やCDを使って学習を進める方法です。

メリットは学校に通うのが難しい在宅の人や、仕事をしている人でも、空いた時間を利用して自分のペースで学べることでしょう。

デメリットは難解な仏教の教えをテキストだけでは理解するのに難しく感じてしまったり、わからないことがあってもすぐに先生に聞ける環境ではないことです。

またひとりで進められるモチベーションの維持力や、計画的に学習を進められる力も求められます。

学費は年間40,000円〜50,000円ほどで、卒業するまでに3年かかるため長期間努力が必要です。

独学で僧侶にになれる?

必ず修業が必要

残念ながら、独学で僧侶になることはできません。

現在、信仰の有無にかかわらず癒しを求めて仏教を学ぶことを希望する人が増え、関連の書籍や通信講座なども充実してきました。

その気になれば誰でもいつでも気軽に仏教を学ぶことができますが、修行をしてはじめて僧侶として認められるため、独学のみでは僧侶になることはできないのです。

見習い研修僧に応募する

寺院の中には、僧侶を志している人を直接募集し、見習いの研修僧として得度までの面倒を見ているところもあります。

養成機関としての寺院の多くが寮を完備しており、そこで生活しながら大体2〜3年の期間を見習いとして過ごしたあとに仏門に入るという流れが一般的です。

養成機関としての寺院での修行を終え、僧侶として認められた者は、その寺院に残って僧侶として活動する者もいれば、住職からの紹介でほかの寺院で勤める者もいます。

僧侶の学校選びのポイントは?

僧侶の学校選びのポイントは、まずは自分が信仰するする宗派について学べるかどうかです。

多くの人が進学する大学は、日本全国に仏教系大学や学部があるため、通いやすい地域に絞って選ぶのもよいでしょう。

寺院からの求人が集まりやすい学校もあります。

また、特定の大学や大学院出身者がが優遇される寺院もあります。

学校選びがキャリアにも大きく左右することもあるため、事前によく志望校を調べておくことをおすすめします。

僧侶は古くから人々の「先生」と呼ばれ、仏の教えを伝道するものとして尊敬された存在で、日本人は何か困ったことがあれば地域の僧侶に相談に行き、教えを請いました。

現代においても僧侶は博学であることが求められるため、出家後も僧侶は生涯を通じて仏の教えを学び、理解を深める努力をしています。

そのことを念頭に置き、どの学校を選ぶことがその後のキャリアにあっているのか、自分が目指す僧侶に近づけるのかを検討して選ぶとよいでしょう。