指揮者に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介

指揮者に向いている性格・適性

リーダーシップがある人

指揮者の最大の仕事は、多くの楽団員が所属する楽団をまとめ上げ、イメージする演奏に近づけることです。

どれだけ技術のある演奏者たちが集まっていたとしても、それぞれが好き勝手に演奏していては、ひとつの作品としての完成度は低くなり、観客を感動させることはできません。

指揮者は、演奏者の持つ曲のイメージと自身が持つ曲のイメージをすり合わせながら、自分が目指す演奏ができるよう指示を出します。

一人ひとり個性も価値観も異なる演奏家と上手にコミュニケーションを図って、うまくバランスをとっていくことが大切です。

また、上から押し付けたり命令したりするのではなく、自然と演奏者から信頼を集める存在になることが、指揮者がオーケストラとの良好な関係を構築するためのポイントでもあります。

さまざまな人と話すのが苦でなく、リーダーシップをとれる人に向いている仕事だといえるでしょう。

向上心の強い人

指揮者は、演奏する曲について楽譜を読むだけでなく、その曲が出来上がった時代の背景や作曲者の意図、さらにはその曲を構成する各楽器の楽譜などまで把握しなければなりません。

有名な楽団になると、どのような演奏者がいるのかなどまで分析し、演奏者を統制するためにはどうすればいいかなども考えていきます。

曲に対しても楽団に対しても、しっかりと研究をする必要があり、地道な作業も多いため、コツコツと勉強を続けられる向上心がある人に適しています。

音楽を愛してやまない人

指揮者は、一年中音楽漬けの日々を送ります。

指揮をとることが決まれば、朝から晩まで曲のことを考える日々が続くため、音楽が好きであることは大前提の要素といえるでしょう。

演奏者のなかはプライドやこだわりが強い人もいます。

楽団をまとめる際、指揮者は思っている以上に神経を使うため、音楽が好きでなければ、そのプレッシャーや重い責任に耐えられないかもしれません。

指揮者になるには

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す(PR)

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

指揮者に必要なスキル・能力

音楽の基礎

楽曲分析をする力

曲を正しく分析することは、最終的にでき上がる作品の良し悪しに直結します。

魅力的な作品に仕上げるためには音楽理論だけでなく、作曲者が生きてきた時代背景や歴史などまで理解しておく必要があります。

聴力

いわゆる「耳の良さ」で、実際に鳴っている音が、自分の理想とする音と一致するかどうかを聞き比べる力です。

もし異なる場合はどう直せばよいのかまで演奏家に指摘しなくてはなりません。

指揮のテクニック

指揮の基礎的な技法は身に付けていなくてはなりません。

指揮を通じて、演奏家にイメージするものをわかりやすく伝えるためにはどう表現すればよいのか、といったことまで研究する必要があります。

コミュニケーション力

どれだけ曲のイメージや演奏の仕方をについて考えていたとしても、それを演奏者たちに伝えることができなければ、理想の作品には仕上がりません。

指揮者は様々な工夫を凝らしながら、演奏家に対してイメージしているものをわかりやすく正確に伝えていきます。

オーケストラとリハーサルを重ねる段階では、語彙力はもちろん、説得性のある言葉で表現できるかというコミュニケーション力も重要です。

指揮者に向いていないのはどんな人?

指揮者に限らず、音楽家として生きる人たちは、才能の有無について問われます。

たしかに、第一線で活躍する指揮者の中には両親が音楽家であるなど、生まれながらにして音楽と触れる機会が多かいなど、他の人よりも有利な状況下にある人もいます。

しかし、才能は、努力を続けることで引き出される面もあります。

指揮者を志す場合は、必要なことを基礎から学び、地道な努力を継続することが何よりも大切です。