ラグビー選手の体格の特徴は? 身長・体重の平均は?

ラグビー選手といえば、そのガッチリとした立派な体型をイメージする人も多いでしょう。

実際、ラグビーは相手と激しくぶつかり合う場面が多いため、華奢で細身の人よりも、強靭な体を持っている人のほうが有利です。

この記事では、ラグビー選手の体格の特徴をポジション別に説明し、平均身長や体重、そして食事のとり方についても紹介します。

トップリーグの選手の平均身長、平均体重

ラグビー選手の体は非常に大きいイメージがありますが、実際にトップリーグの選手の平均身長と平均体重を見ると、数字からもその大きさがわかります。

近年のトップリーグでプレーするラグビー選手の平均身長は約180cm、平均体重は約98kgです。

登録選手の体格は年々大きくなってきており、トップリーグがスタートした2003年当時と比べると、平均体重は7kgほども増えています。

平均身長は1cmほど伸びた程度ですが、7kgの体重増加はかなり大きなものです。

この要因としてはウエイトトレーニングが重視されるようになったことで筋量が増え、大幅な体重増加につながったと考えられます。

また、外国出身の選手が増えていることも平均体重の増加に影響しています。

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ラグビー選手のポジションごとの体格の特徴

トップリーグの選手の平均身長と平均体重を見ればラグビー選手の体格の大きさが実感できますが、選手の体格はポジションによってかなりの差があります。

ラグビーのポジションは大きく分けると「フォワード」と「バックス」があります。

それぞれの体格の違いを説明します。

フォワードの選手

相手とのコンタクトが多いフォワードには大きな選手が揃います。

フォワードの中でも、スクラムのときに最前列に並ぶ「フッカー」や「プロップ」の選手はとくに体が大きく、平均体重は110kgを超えています。

フォワードの中では後列に位置する「ナンバーエイト」や「フランカー」の選手でも、平均体重は100kg超です。

バックスの選手

一方、ランニングプレーが多いバックスの選手たちは、フォワードに比べれば体格はかなり小さい傾向にあります。

司令塔的なポジションである「スクラムハーフ」や「スタンドオフ」の選手は、とくに小柄な場合が多く、平均身長は170cm台、平均体重も80kg前後となっています。

最も小さいスクラムハーフの選手は平均身長が約170cm、平均体重が約76kgと、平均的な日本人男性の体格と大きな差はありません。

日本代表のスクラムハーフとして活躍していた田中史朗選手(2024年に引退)も、身長166cmで体重75kgとラグビー選手としては小柄な体型をしています。

身長は低くても鍛え抜かれた肉体と、スピード、パス能力、プレーの判断力といったスキルを武器に、田中選手は日本代表の主力でした。

ラグビーは、体の大きな選手が多い世界であることは確かですが、ポジションによっては田中選手のような小柄な人が活躍することも可能です。

世界との体格差を埋めて結果を残した日本代表

近年は日本代表がワールドカップで活躍していますが、世界の強豪国の選手たちはさらに大きな体をしています。

たとえば2019年のワールドカップで優勝した南アフリカ代表は、2013年の時点では日本代表よりも平均体重が11kgも上でした。

日本代表の選手たちはその差を埋めるためにウエイトトレーニングや食事によって体を大きくし、2年後の2015年にはその差を約7kgまで縮めて世界を驚かせる勝利をあげることができました。

さらに、2019年のワールドカップでは南アフリカとの体重さは約3kgとなっており、徐々に世界との体格差は小さくなっています。

その結果、日本代表はワールドカップでベスト8進出という結果を残しており、ラグビーは全体としてはやはり体の大きさが強みとなるスポーツであることは確かです。

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ラグビー選手はどんな食事をしている?

ラグビー選手のしっかりとした体をつくるためには、食事も非常に大事です。

ここからは、選手たちが日々どのような食事をしているのかを紹介します。

大きく強い体をつくるには食事が重要

ラグビー選手は大きく屈強な体をつくるために、トレーニングとともに食事にも非常に気を使っています。

ラグビー選手の体は単にサイズが大きいだけでなくもちろん筋肉量も多いですが、体重に占める体脂肪の割合を示す「体脂肪率」は、一般の男性と大きな差はありません。

ラグビー選手の体脂肪は20パーセントを超えない程度がメドとされており、これは類似競技ともいえるサッカー選手の12パーセント以内という基準よりもかなり大きな数字です。

つまり、ラグビー選手の体は筋肉量も脂肪の量も多いということで、その割合的には一般人と同程度です。

激しく相手選手とぶつかり合い、全力疾走することも多いラグビーに適した特別な体をつくるには、食事においても特別な面が多くあります。

1日の摂取カロリーは4500~5000kcal

ラグビー選手の食事の特徴はまず、食べる量が非常に多いことです。

もちろんポジションや年齢、その日のトレーニング内容などによって適した量の食事をとる必要がありますが、ラグビー選手は1日に約4500~5000kcalを摂取しています。

一般男性が1日に摂取するカロリーは2000~2400kcalが目安とされていますから、ラグビー選手は一般の成人男性の2倍くらいのカロリーを摂取していることになります。

スポーツ選手ですから普通の人よりも食事の量が多いのは当然ですが、他の競技と比べてもラグビー選手の食事量は多いほうです。

たとえばサッカー選手の場合、通常のトレーニングを行う際の1日の摂取カロリーは約3500~4000kcalといわれており、ラグビー選手よりも1000~1500kcal少ないことになります。

1日に4500~5000kcalものカロリーを摂取するためには、朝食、昼食、夕食の3回の食事だけではとても追いつきません。

そのため、ラグビー選手は食事と食事の間に1~2回の補食をとって不足分のエネルギーを補給しています。

ラグビー日本代表チームの合宿では、補食を含めて1日に7~8回の食事をとることもあります。

良質のタンパク質で筋肉量を増やす

もちろん単に多くの量の食事をとるだけでなく、何を食べるかも重要です。

筋肉量を増やす必要のあるラグビー選手は、良質のタンパク質を多くとることを意識しています。

肉料理や魚料理に豆腐や納豆、卵料理などをプラスしたり、1日500ミリリットル以上の牛乳を飲んだりと、タンパク質を多くとっています。

また、ラグビーにおいては瞬間的にトップスピードを出すスプリント運動と、長時間走り続ける持久運動の両方が必要であるため、体内のグリコーゲンを多く保つことも必要です。

グリコーゲンレベルを回復させるには、トレーニング後にすぐに糖質とタンパク質を摂取することが有効とされています。

さらに、ポジションによっても求められる体は違うため、食事にも違う面があります。

走力が求められるバックスの選手は、脂肪の少ない食材を選んだり油を使った料理をできるだけ食べないなどして、体脂肪率を低く保つようにしています。

一方で、コンタクトプレーの多いフォワードの選手は、体重を維持して故障を防ぐためにカルシウムをより多くとることが重要です。

「ラグビー選手の体格の特徴」まとめ

ラグビー選手は体格が大きく、とくにフォワードの選手は平均体重100kgを超えています。

食事にも非常に気を遣っており、多くのカロリーをとるだけでなく、自身の体格やポジションに合わせた栄養素の摂取も意識して過ごしています。

最近の日本人選手は世界のトップ選手と体格差が縮まってきており、その結果もあって、世界大会でより大きな成果を出せるようになっています。