入国警備官の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?
入国警備官を目指すきっかけで多いものは?
語学力を生かしたい
入国警備官は日々外国人と接するため、語学力をそのまま業務に生かすことができます。
英語はもちろんですが、外国人の中には英語を話せない人もいるため、中国語やスペイン語、そのほかどのような外国語が得意であっても役立つ時があるはずです。
語学が得意なだけでは入国警備官の仕事は務まりませんが、一つの必須スキルとして重視されるポイントであることは確かです。
現場でも、特定の言語を話す外国人と接する時は、その言語に堪能な入国警備官が応対することがよくあるといわれています。
国際的な問題に興味がある
日本で不法就労や不法滞在をする外国人は後を絶ちませんが、その背景には国際的な問題が絡んでいることがあります。
また国によって社会情勢は大きく異なるため、仕事を進める上でそれらの正確な知識を身につけることは大切です。
ただ単純に悪い者を取り締まりたいという気持ちだけでなく、世界の動きや国際問題に興味がある人が入国警備官を目指しています。
公安職への憧れ
入国警備官は、警察官と同様「公安職」です。
公務員の中でもより専門的な職務に携わり、時には危険をともなう仕事であるため、プレッシャーは相当なものです。
ですが、「世のため、人のため」と考える正義感の強い人にとっては、世の秩序や平和を守る公安職に対して大きな魅力を感じられるでしょう。
そんな憧れの気持ちが、入国警備官を目指すきっかけになっている人も多くいます。
厳しいことも多い仕事なだけに、情熱を持ち続けることはとても大切です。
入国警備官の志望動機の考え方
熱意をもって入国警備官を目指すことは重要ですが、その気持ちが相手に伝わるように志望動機を考えていかなければいけません。
入国警備官の志望動機を考えるポイントとしては、「1.なぜ入国警備官を目指すようになったのか?」「2.入国警備官になって何をしたいのか?」という2点がとくに重要になると考えておきましょう。
なぜなら、入国警備官と関連した職業には「入国審査官」がありますし、公安職への憧れだけなら警察官を目指す人のほうが多数派だからです。
入国審査官や警察官ではなく、なぜ入国警備官なのかを根拠を持って説明できるようにしておく必要があります。
また、「国家公務員という立場で待遇面が充実しているから」などの理由では当然熱意は伝わりませんので注意しましょう。
入国警備官の志望動機の例文
英語力を生かして働きたい
「私が入国警備官を志望した理由は、これまで学んできた英語力を生かせる職業に就きたいと考えたからです。
最初は「公務員で語学力を生かせる仕事」がイメージできずに民間企業を中心に考えていましたが、色々と調べていく中で入国警備官の仕事を知りました。
入国警備官は日本に滞在する様々な国の外国人と接する仕事であり、英語が話せない人に対応する場面も多いと思います。
そのため、これまで学んできた英語力だけでなく他の語学も学ぶことで、一人一人の外国人と向き合いながら業務にあたりたいと考えています。」
在留外国人と共生できる社会を実現したい
「大学時代に外国人の友人と親しくなったことがきっかけで、日本にいる在留外国人について興味を持つようになりました。
そして国際化が加速していく中で、今後も在留外国人は増加することが予想されており、それにともなうメリット・デメリットの両面に上手く対応していくことがこれからの日本の課題だと考えています。
その一助になりたいと思い、日本人と外国人が共生できる社会を実現していきたいと考え入国警備官を目指しました。」
日本の平和維持に努めたい
「正義感が強く、また体力にも自信があったことから公安系の公務員を目指すようになりました。
公安系の公務員の中でも、入国警備官の仕事は今後の日本にとって特に重要度の高い職業ではないかと考えています。
その理由は、日本国内の労働力が不足している状況を踏まえると、各企業における外国人の受け入れが今後増加していくと考えられるからです。
そうなれば不法滞在や不法就労などの問題も増えていく可能性がありますので、入国警備官として日本の治安・平和維持に努めていきたいと考えています。」
入国警備官の面接で聞かれること・注意点
入国警備官の採用試験は第1次試験と第2次試験があり、面接は第2次試験における「人物試験」にて実施されます。
面接では、以下のような内容がよく問われています。
・入国警備官になりたいと思ったきっかけ、理由は何ですか?
・外国語は得意ですか?興味がありますか?
・体力に自信がありますか?
・入国警備官の仕事について知っていることを話してください
・学生時代に頑張ったことは何ですか?
・どんな入国警備官になりたいですか?
・転勤がありますが大丈夫ですか?
このように、さまざまな質問がされますが、いずれも「入国警備官にふさわしい人柄かどうか?」を判断するものと考えてよいでしょう。
面接の結果は点数として表されるのではなく、「合格」か「不合格」かの判断となります。
ただし、「警備官(社会人)」区分の試験では、あらかじめ決まった配点比率に換算されます。
入国警備官の自己PRのポイント
入国警備官は外国人と直接対面する仕事であるため、「人柄」は大いに重視されると考えられます。
いくら筆記試験や体力検査でよい評価を得ても、面接の結果が悪ければそれだけで落とされてしまう可能性があるので注意が必要です。
質問に対する返答の仕方、具体的には表情や話すスピード、話のわかりやすさなどを総合的に見て、「この受験者は外国人とどう接することができるのか」を面接官はイメージします。
面接で自分の人柄を魅力的に伝えられるように、事前の面接練習は欠かさずにおこなっておくようにしましょう。
入国警備官の履歴書で気をつけるべきことは?
入国警備官の仕事は緊張や責任を感じる場面も多く、そのプレッシャーや厳しさに耐えきれずに退職してしまう人も少なくありません。
そのため、履歴書の趣味や特技の欄では、「日頃のストレスをどう解消しているのか?」を意識して趣味・特技を書いておくと効果的です。
反対に、心配性な性格であることや「無趣味」といった内容では、しっかりとオン・オフを切り替えていけるのかについて、面接官は不安に感じてしまう可能性もあります。
プレッシャーを抱える場面が多い仕事だからこそ、履歴書では「ストレスとの向き合い方」をアピールするとよいでしょう。