映画宣伝の需要、現状と将来性
映画宣伝の現状
映画業界は、近年娯楽の多様化や有料動画配信サイトなどの普及により厳しい状況が続いています。
しかし、映画自体がなくなることはありませんし、シネコンや3D映画の普及などで新たな顧客を獲得しはじめていることもあり、決して悲観する状況ではないでしょう。
また、近年は邦画に人気が集中しており、とくにテレビドラマやアニメ、小説などのヒット作が映画化されることが増えています。
一方、オリジナル脚本の映画やショートムービーなどといった専門性の高い映画の興行は難しく、映画宣伝をする上では頭を悩ませることになるでしょう。
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映画宣伝の需要
映画宣伝は、映画という商品をいかにして多くの人々に届けていくかを考える、非常に重要なポジションのひとつです。
宣伝がなければ、どれだけ力を入れて制作された作品であっても、たくさんの人に見てもらうことが難しいため、今後も仕事がなくなることはないでしょう。
映画宣伝の将来性
映画宣伝は映画産業が大きく衰退しない限り必要とされる仕事で、そうした見方をすれば、この仕事の将来性は十分にあるといえます。
映画の宣伝方法ひとつで、前評判は決して高くない作品でも爆発的にヒットする可能性があります。
また、宣伝をきっかけに作品がヒットすれば、それによって新しい価値観やトレンドを生み出すことにもつながるかもしれません。
そうした社会的影響力の大きな宣伝を地道に行っていくことは、長い目で見ていけば、映画業界を盛り上げることにもつながるといえるでしょう。
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映画宣伝の今後の活躍の場
オンラインの宣伝
映画宣伝の多くは雑誌や新聞、テレビ、街頭広告といった各メディアを利用して行われるものでしたが、最近ではPCやスマートフォンを使ったオンラインでの宣伝も重要です。
時代によってメディアが変わりゆき、インターネットを利用して映画情報を入手する人の数が急増しています。
そのため映画宣伝の仕事でも、つねに人々のニーズやライフスタイル、業界の潮流に合わせた手法をとらなくてはなりません。
映画の興行収入が減少傾向にあるといわれる現代だからこそ、少しでも劇場に足を運んでもらう人を増やすために、業界内における映画宣伝に対する期待も高まっているといえるでしょう。
口コミの大切さ
インターネットやSNSが普及したことにつれて、口コミも映画宣伝の非常に重要な要素となっています。
2018年に公開された映画『カメラを止めるな!』は、公開当初は製作元のENBUゼミナールが配給を行っていましたが、SNSなどの口コミで評判が広がりました。
最終的に配給会社アスミック・エースとの共同配給になり、全350館以上、222万人を動員、興行成績は30億円を突破するなど大ヒットしました。
これは観客が起こしたムーブメントであり、映画宣伝が意図したものではありません。
こうした映画が登場したことにより、たとえ無名やインディーズの映画でも一躍ヒットする可能性があると世間に認知されました。
映画宣伝としては、これまでとは違う宣伝方法を模索していかなくてはならないでしょう。