皇宮護衛官の高卒と大卒の違い

皇宮護衛官の高卒と大卒のなるためのルートの違い

皇宮護衛官の高卒と大卒の違いとして、まず皇宮護衛官になるためのルートの違いが挙げられます。

皇宮護衛官になるには、「皇宮護衛官採用試験」を受験し、合格後、採用される必要があります。

この試験は大きく分けると「大卒程度試験」と「高卒程度試験」の区分で実施されており、それぞれ試験内容や採用後の給与などが異なります。

大卒程度試験は21歳以上30歳未満の人か、21歳未満で大卒および大学卒業見込みの人であれば受験が可能なものとなっています。

高卒程度試験は、高校または中学校を卒業後に5年を経過していない人が受験できるものとなっています。

該当期間内であれば大学や専門学校の在学生・卒業生も受験可能ですが、大卒者の多くは大卒程度試験を受けているようです。

採用予定人数は試験区分ごとに定められており、大卒程度試験のほうが多い傾向にあります。

なお、採用後に入る皇宮警察学校で受ける教養訓練の期間は、大卒者が6ヵ月間なのに対し、それ以外の人は10ヵ月間となります。

採用人数が少ないため倍率は非常に高く、合格することは簡単ではありません。

なお、将来のキャリアアップに関しては、大卒と高卒では昇任試験を受けられるまでの年数が違うだけで、学歴関係なく昇任していくことが可能です。

高卒で皇宮護衛官になるには

武道有段者の試験も

また、柔道や剣道の高い技術を持っている場合、高卒でも皇宮護衛官(武道有段者)専攻採用試験を受験することが可能です。

具体的なレベルとしては、「柔道二段、剣道三段以上(講道館・全日本剣道連盟から授与されたもの)の者で、過去5年間に全日本柔道(剣道)連盟が主催、共済、主管または後援する全国規模の生徒、学生が参加する競技大会において、個人戦に出場したもの又は団体戦に登録された者」と規定されています。

試験の内容

高卒の人が受験できる皇宮護衛官採用試験の内容は以下の通りです(平成24年度)。それぞれ一次試験と二次試験があり、一次試験に合格した人のみ二次試験を受験することができます。

<高校卒業程度試験>
一次試験:基礎能力試験・作文試験
二次試験:人物試験・身体検査・身体測定・体力検査

<武道有段者選考採用試験>
武道有段者選考採用試験
一次試験:論文試験・実技試験
二次試験:身体測定・身体検査・人物試験

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皇宮護衛官の高卒と大卒の採用試験の種目の違い

皇宮護衛官採用試験は、第1次試験と第2次試験があり、第1次試験に合格した人のみ第2次試験に進むことができます。

大卒程度試験と高卒程度試験の違いは、第1次試験で行われる試験種目です。

どちらの試験でも「基礎能力試験」は共通して行われますが、もう1種目が大卒程度試験では「課題論文試験」なのに対し、高卒程度試験では「作文試験」となります。

大卒の論文試験と高卒の作文試験は、どちらも「文章による表現力、課題に対する理解力などを判断する試験」とされていますが、大卒程度試験はそれに加えて、「時事的な問題に関するもの」が1題、「具体的な事例課題により皇宮護衛官として必要な判断力・思考力を問うもの」が1題出題されます。

第2次試験で実施される人物試験、身体検査、身体測定、体力検査の内容や基準は、どちらの試験も同じです。

皇宮護衛官の高卒と大卒の給与の違い

皇宮護衛官の給与は、国家公務員の公安職俸給表(一)が適用されます。

採用時は全員が「皇宮巡査」という階級になりますが、大卒程度試験で採用された場合は公安職俸給表(一)1級21号俸が、高卒程度試験で採用された場合は公安職俸給表(一)1級3号俸が適用され、初任給に違いが出ます。

また、期末手当・勤勉手当(ボーナス)も、俸給を基準として計算されるため、給与が高い人のほうが多くもらえることになります。

その他の諸手当(扶養手当等)は、学歴に関わらず同様のものを受けることができます。

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皇宮護衛官の高卒と大卒の仕事内容や昇任の違い

皇宮護衛官は、学歴によって仕事内容を区別されることはありません。

まずは皇居、御所などでの警備業務を中心に経験していき、その後は適性や能力に応じて護衛や儀仗勤務、白バイ隊、騎馬隊など幅広い業務に携わることができるようになります。

なお、皇宮警察の組織には警察と同じように「階級」があり、上に昇り詰めていくには階級試験を受け、合格する必要があります。

この階級試験を受けるまでの期間は高卒者と大卒者では多少違うものの、高卒だから上にいけないというわけではなく、誰でも努力次第でキャリアアップが目指せるものとなっています。