医療事務管理士技能認定試験とは
医療事務管理士とは?
医療事務には国家資格がありませんが、現在、さまざまな団体が医療事務の業務に関連する資格試験を主催しています。
そのなかでも「医療事務管理士」は、「技能認定振興協会(JSMA)」が実施している試験で、医療保険制度や診療報酬の仕組みについて知識があり、正確に診療報酬の算定をすることができるかどうかを証明する資格です。
医療を支えるには、受付や会計、診療報酬明細書作成、カルテ管理などのさまざまな事務仕事が伴いますが、医療事務管理士は、まさにそういったスキルを持つ専門家であることを証明する資格といってもいいでしょう。
この資格を取得した人は、病院やクリニック、保険調剤薬局、検診センター、健康保険組合など、医療に関わるさまざまな場所で活躍しています。
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試験の運営と形式
医療事務管理士は民間資格となりますが、毎年5千人ほどが受験しています。
平成17年に特許庁に商標登録が認められたことによって認知された資格のため、数ある医療事務の資格試験のなかでも新しめの試験といえます。
試験は年に6回、奇数月の第4土曜日に全国で実施されています。
医療事務管理士は「医科」と「歯科」の2つの試験があり、医科と歯科のどちらも診療報酬明細書を作成するために必要な知識についての実技試験と、医療保険制度・後期高齢者医療制度・公費負担医療制度等の法規、医学一般、保険請求事務に関する学科試験が行われます。
試験時間は実技試験が3時間、学科試験が1時間です。
試験の申し込みはインターネット、コンビニ、郵送で行うことができます。
合格基準と合格率
医療事務管理士技能認定試験の合格基準は、実技試験では、点検・各作成問題ごとに50%以上の正解率、そして3問の合計で70%以上の正解率になります。
学科試験では70点以上の得点を取る必要があり、実技試験と学科試験の両方の基準をクリアして合格となります。
試験結果は1ヵ月後に郵送にて通知されます。
医療事務管理士技能認定試験の合格率は医科で40%です。
歯科は実施回によって50%台から80%台と大きく幅があり、平均では70%程度になります。そのため難易度はそう高く資格試験ないといえます。
現在18万人以上の合格者がおり、また受験者数も年々増加していることから、医療事務の仕事で活躍するための資格のひとつになっています。