有名な演出家
つかこうへい
2010年に亡くなったつかこうへいは、日本国内で最も成功した演出家の一人といってよいでしょう。
演出家として数々の賞を受賞し、2007年には紫綬褒章を受章しています。
つかこうへいは大学時代から演出家としての活動をスタートし、既にその頃から才能を開花させていました。
1970年代からは『つかブーム』が起き、演劇界だけでなく一般人でもでは知らない人はいない存在となりました。
劇作家・脚本家としても活躍したつかこうへいは、1981年に小説『蒲田行進曲』を発表し、同作で直木賞を受賞しています。
同作品の映画化の際には脚本も手がけ、第6回日本アカデミー賞最優秀脚本賞受賞しています。
主に舞台での演出で活躍し、彼によって演出指導を受けた数知れず、役者からの信頼も厚い人物でした。
2000年代まで第一線で活躍し続けたのには、才能はもちろんのこと多大なる人望があったからこそなのでしょう。
20代で正社員への就職・転職
蜷川幸雄
2016年に亡くなった蜷川幸雄は、80歳を超えても現役で活躍していた演出家です。
「世界のニナガワ」と呼ばれ、海外にも活躍の場を広げ、絶大な人気を誇りました。
数多くの舞台作品を手掛けたことで知られ、そのジャンルは現代劇からシェイクスピアなど多岐にわたり、いずれも斬新で独特なヴィジュアルイメージが特徴的です。
舞台俳優出身の彼は、一説によると「灰皿が飛んでくる」ほど厳しい演技指導が有名ですが、周りだけでなく、自分にも厳しく、ひたむきに情熱をかたむけるその姿勢は数多くの役者から支持されています。
その活躍は舞台だけにとどまらず、映画やテレビの演出にもたずさわり、舞台俳優の経験を生かし自らも役者として多くの作品に出演しています。
宮本亞門
ミュージカル、ストレートプレイ、オペラ、歌舞伎等、ジャンルを越える演出家として国内外で幅広い作品を手がけている演出家です。
もともとダンサーや振付師として活躍していた宮本亞門は、演出の勉強をするため渡米、アメリカのショービジネスについて勉強し、帰国後演出家として本格的に活動を始めました。
初の演出作品でオリジナルミュージカルの「アイ・ガット・マーマンが文化庁芸術祭賞を受賞し、一躍人気演出家の仲間入りを果たします。
これまでの演出作品数は120本以上で、近年ではフィギュアスケートのショーやオペラ、上賀茂神社の式年遷宮における奉納劇を演出するなど、ジャンルを問わず活躍を見せています。
20代で正社員への就職・転職
野田秀樹
野田秀樹は、主に舞台で活躍する演出家です。
東京大学在学中に「劇団 夢の遊眠社」を結成し、海外も含めた公演回数は43回、総ステージ数1,205回、総観客数は812,790名と驚異的な人気を博しました。
劇団解散後はロンドンに留学、帰国後「NODA・MAP」を設立し、独自の世界観を表現し数々の作品を手掛けています。
歌舞伎の脚色・演出や海外の俳優との国際共同製作を行なうなど多彩な活動を行い、2009年には東京芸術劇場の芸術監督に就任、岸田戯曲賞や朝日舞台芸術賞など多くの演劇賞を受賞しています。