演出家に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
演出家に向いている性格・適性
芸術に対する感性・センスがある
演出家に限らず、芸術に携わる仕事は感性やセンスが問われます。
演出をする際にはある程度のセオリーはあっても、どんな構図が良いか、どんなキャストが良いかという考え方は人それぞれで、演出に絶対という正解はありません。
当然、勉強をしただけでは得ることのできない感性が作品の良し悪しを左右することになります。
自分の世界観をしっかりと持つことは大事ですが、あまりに独りよがりな作品では、観る側に受け入れられず自己満足で終わってしまいます。
芸術的な感性やセンスだけでなく、作品として魅せる力、想いが伝わるようなる演出スキルを持ち合わせていなければ成功することは難しいでしょう。
リーダーシップがある
どんなに自分に才能があったとしても、人を動かす力がなければ演出家としての仕事は成り立ちません。
役者から美術、制作など作品づくりに関わるすべてのスタッフからの信頼を得ることが重要なのです。
多くの人が関わる現場では、意見の違いなどは当たり前のように起こります。
しかしそれをまとめるのは制作現場のリーダーともいえる演出家の仕事です。
人としても魅力があり、周囲の人を巻き込む力やカリスマ性を持っている人物こそ、演出家の資質があるといえるでしょう。
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演出家に必要なスキル・能力
タフな体力と精神力
繁忙期は寝る間もないほど忙しい演出の仕事です。
多くのスタッフや役者のスケジュールを調整しながら仕事をしている以上、その現場の仕切り役でもある演出家が休むことは許されません。
周りに迷惑をかけないためにも、健康で体力のあることが求められます。
また、期待やプレッシャーに耐えられる精神力がなければこの仕事は務まりません。
さらに移動や慣れない土地での仕事も多く、どんな環境にもなじむことができるタフな人が向いているといえるでしょう。
コミュニケーション力
演出は初対面の役者やスタッフとも積極的にコミュニケーションをとらなくてはならないため、コミュニケーション能力も重要です。
駆け出しのころなどは、人脈や付き合いの幅を広げるべく、飲み会や打ち上げ、パーティなどへの参加も多くなります。
そのような場でいかにコミュニケーションをとり、人脈を広げられるかがその後の演出家活動にも深く影響してくるのです。
人見知りしない、物おじしないといった性格も必要不可欠です。
向上心
良いアイデアや優れた演出を生み出すには、芸術的なセンスや演出のスキルが必要です。
しかし、舞台や映画、ドラマは流行に左右されやすく、演出方法や撮影技術も日進月歩で成長していくものです。
今新しいといわれている演出方法も、数年先には時代遅れといわれることもあります。
観た人に「ありふれた演出」「流行おくれ」と言われないよう、常に新しい情報や技術を身につけておかねばなりません。
そのためには、世間ではどんな作品や役者が人気があるのかなどをチェックしたり、最新の撮影技術やCGの編集技術を習得したりと、常に向上心を持ち勉強する必要があります。
演出家に向いていないのはどんな人?
演出家にはリーダーシップが求められますが、どんなに優れた演出家でも、周りの意見を聞くことができなければ、スタッフも離れていき、仕事の依頼も来なくなります。
演出家は自分ひとりでは何も作り出せません。
役者、スタッフ、作品に関わるすべての人の協力があってこそ、良い作品が作れるのです。
常に周囲の声に耳を傾け、素直に心に受け止め、必要であれば見直しや反省をすることも、演出家には必要です。