数学(読了時間:4分2秒)

数学の概要・理念

数学はあらゆる学問の中でも古くから研究されてきたものの1つであり、理工系の学問の基本とされる学問領域です。

機械工学や医療、経済といった分野の根底を支えてきただけでなく、現代においてはコンピュータの設計やプログラムにおいても欠かせない学問となっています。

古代ギリシャでは幾何学が発達し、ピタゴラス、アルキメデス、ユークリッドといった賢人が数学の礎を築きました。

高校まで学んできた数学と比べると、大学で学ぶ数学はより思考に重きを置いて研究を進めるのが特徴的です。

現代の数学は独立した科学としても発展を遂げているほか、代数幾何学や解析幾何学、代数幾何学といった複合的な研究もさかんに行われています。

物理学、工学、経済学、社会学に数学の理論を応用した応用数学が用いられることもあります。

このように、数学は古くからある学問であるのと同時に現代の多くの研究分野の根底をなす学問であり、深く探求すればするほど奥深さを実感することのできる学問といえます。

数学で学ぶこと

数学の主要分野としては、代数学、幾何学、解析学の3つの柱があります。

代数学では数の関係の成り立ちを方程式で表すほか、ベクトルや線形代数学を学びます。

幾何学では図形の性質や集合、写像、同値関係といった概念を学びます。

解析学では微分幾何学をはじめ関数解析、フーリエ解析、複素数解析といった概念を学びます。

これらの3つの柱は純粋数学と呼ばれることもあり、数学の基礎をなす柱として位置づけられています。

このほか、情報解析のために数学の理論を駆使するための情報数学や確率論、数理計算法といった応用数学を学ぶこともあります。

国際政治や経済学といった、高校までの概念では数学と直接的な関係がないように思える分野に関しても、ゲーム理論を用いて数学の一分野として分析の対象となる場合もあります。

数学の大学での授業科目の例

代数学

n次元のベクトルやn行m列の行列を扱う線形代数など、高校までの数学を拡張した理論や概念を学びます。

幾何学

二次元平面や三次元空間の性質をはじめ、ゆがみを持った空間や高次元の世界についても研究します。

解析学

関数の性質を研究することにより、連続する変化量を数学的に解析する方法について探求します。

情報数学

プログラミング理論やデータ構造、演算速度といったコンピュータを扱う上で応用される数学研究します。

数理計算法

自然科学や社会科学の分野において扱われる現象について、数量化して意思決定に応用する方法を研究します。

数学のレポート・テーマの例

数学のレポートは、他の理工系の学問と比べると「まるで文学のようだ」と形容されることがあるほど、深く思考し論じることが求められます。

高校までは「自明」「公理」と言われてきたことに対しても真理と言えるか否かを探求するなど、専門性の高い内容となることも少なくありません。

  • ・距離と相似について
  • ・メビウスの帯の写像累群の決定
  • ・ガウス周期について
  • ・曲面に関する考察
  • ・ホップ分岐

数学と関連する学問

数学は理工系の学問の根底を支えていると言われるように、工学・理学・化学のあらゆる分野において数学が使われており、深い関連性があります。

AIの開発など近年注目を集めるコンピュータサイエンスの分野においても、数学は基礎となる学問領域とされています。

さらに、経済の法則を数学を用いて分析・検証することが少なくないことから、経済学は数学と深く関わる学問といえます。

応用数学においては、社会学や政治学の領域にも数学の手法を用いることがあります。

数学を学んで就職に有利な業界・仕事

数学を専攻したことで就職に有利になる業界としては、金融業界が挙げられます。

とりわけ、保険数理を扱うアクチュアリーと呼ばれる職種は、高度な数学が用いられることから、数学を専門的に学んできた人材が求められる傾向があります。

また、数学の教員になる場合、大学まで数学を学んできた専門性の高さを活かして活躍できる可能性があります。

数学の専門書や学習参考書などを扱う出版社で編集の仕事をする場合にも、数学の専門性を発揮できる場合があります。

このように、数学は実学ではなく、抽象的な思考を深めていく学問であることから、就職時に直接活かせる仕事は決して多くないかもしれません。

そのため、数学とは必ずしも関わりのない業界・職種で就職する人も多く見られます。

しかしながら、数学を学んできたことで体得してきた論理的思考力や、1つのことを深く探求して粘り強く解明していく姿勢は、幅広い仕事において発揮することができるでしょう。

数学の知識は人生でどう役立つ?

大学における数学の研究内容は、世の中の一般的な感覚とは隔たりがあると言われることがあります。

たしかに数学は実学ではないため、日常生活に直接活かしたり研究職以外の仕事で数学の知識を駆使して活躍することは難しい面があるのは事実です。

ただし、数学は古代から研究され続けている普遍的な学問であり、その流れの一端に位置し研究に取り組むことが無駄であるはずがありません。

物事の本質に迫り真理を探究してきた経験は、これからの人生においても論理的に考える上で役立てていくことができるはずです。

数学は紙と鉛筆さえあれば思考の旅に出ることができる学問です。

思考の楽しさを知り、人生をより豊かで奥深いものにしていく意味においても、数学は貴重な体験を与えてくれるに違いありません。

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